『別府競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:8月7日


 大分県の別府競輪場で開設58周年記念「別府八湯ゆけむりカップ」が開幕する。S級S班の山崎芳仁、岡部芳幸が人気を集めるシリーズだが、迎え撃つ地元勢も小野俊之を始め特選メンバーが4名と役者がそろった。明日からいよいよトップスターの火花散る激突が始まる。
 場内では井上茂徳氏による注目レースの予想会が開催中毎日9時45分から、大分の名産品やWii、デジタルカメラなどが当たる抽選会も行われます。明日から始まる別府記念をぜひ本場でお楽しみください。


<1R>
 オープニングの1レースは1カ月半の欠場から復帰する高原仁志の体調が気になるところ。
 「メニエル病の疑いがあって検査したけど、疲れからくる目まいだったみたいでホッとしました。練習は2週間くらいやったけど、まだ走ってみないと不安はある。これからですね」
 森田康嗣は今回が記念初参戦。S級も4場所目になり、ようやくS級の走りにも慣れてきたようだ。
 「慣れてはきたけど、やっぱりS級は脚があるし、上手くいかないですね。普通に練習してきたし、調子はまずまず。まずは予選を突破したいです」


<2R>
三槻智清選手
三槻智清選手
   2レースは三槻智清(写真)と山崎岳志の佐賀コンビが結束して一次予選突破を目指す。 
 「夏場に向けてコンディションを上げる調整をしてきたけど、いまひとつ乗り切れていないね。別に体調が悪いわけじゃないし、展開が向けばしっかり戦えるはずですよ」
 辻力にも注目したい。前回の小松島記念では2勝を挙げて、その存在をアピールしていた。
 「夏場はきついが、身体の状態はキープできていると思う。篠原(忍)君を見たことが無いんで、どんな競走をするか分からないけど、特に気にせず自分の競走に徹します」


<3R>
 3レースからは増成富夫をピックアップ。今期S級復帰後、正規配分としては初の記念参戦となる。 増成は「前回、小松島記念を補充で走ったけど、あれは参考外。ただ、今はギアと身体の感覚が噛み合っているし、スピードもまずまず。感じは良いですよ。先行は展開次第だけど、無理に駆けてもね。これからは先行だけにこだわらず、競走に応じて色々対応していこうと思っている」と充実した手応えを口にする。
 片や、長崎達也は「記念だと、メンバーが凄くて競走前から萎縮してしまう。だけど練習の感じは凄く良いだけに、そこが歯がゆいですね」とやや弱気。


<5R>
安東宏高選手
安東宏高選手
   5レースには地元勢の先陣を切って安東宏高(写真)が登場。「物怖じせず、自然体で臨む」と話す。
 「ここまできたら、バタバタしても仕方がないでしょう。だからここに向けての合宿とか、特に根詰めた練習はしてきませんでした。あくまで普段通りで。一時の悪い時期に比べれば、身体が自然と反応してくれるし、身体は動くと思う。楽しみですね」
 九州勢に挑むのは久冨武と白岩大助。久冨は前回、7月観音寺Sを途中欠場しており、身体の状態が気がかりだ。
 「前回は持病の腰痛がでてしまい休みました。だましだましだけど、練習は普通にできるくらい戻っています。九州に人気が集まるのは分かるけど、何とか見せ場を作りたい」


<6R>
 6レースからは選抜戦競走。ここでは荻原尚人率いる東勢に人気が集まりそうだが、本人は「このところ、身体の状態が最悪なんです。持病の腰痛が影響しているもあるけど、根本的な原因が分からない。理由が分かれば改善できるんだけど、それも出来ないし…。悩みどころです」と、不安要素ばかりを口にする。
 動向が気になる廣川泰昭は、「直前に橋本強、渓飛雄馬さんと石鎚山で高地トレーニングみたいな合宿を1泊2日でやってきました。ちょっと疲れがありますね」と状態を自己分析する。 


<7R>
福田知也選手
福田知也選手
   7レースの福田知也(写真)は前回の8月弥彦FIで、331でVを飾るなど、このところ戦績が上昇している。
 「前回は久々に納得の行く開催でした。6月辺りから身体が動くようになってきた。夏バテとかも無いし、今は良い時期ですね」


<8R>
大野悟郎選手
大野悟郎選手
   8レースの大竹慎吾は、大野悟郎に全てをゆだねる。
 「バンクでも見ているし、大野の頑張りは良く知っている。全てを任せますよ。もう何年も参加しているし、ここに向けてっていう練習は特にしていません。(地元の)若い子たちがたくさん参加しているし、盛り上がってくれればいいね」
 大野悟郎(写真)は地元記念初参戦だが、「勝ちを狙えるレベルではないし、気負いなんてないですよ。練習はしっかりできたし、まずは良い位置を取らないといけませんね」とリラックスムード。



<9R>
大塚健一郎選手
大塚健一郎選手
   9レースからは特選がスタート。このレースには地元から大塚健一郎(写真)が出走する。記念は過去に2Vの実績があるが、地元記念は喉から手が出るほど欲しいタイトルだ。
 「前回が今年ワーストのデキだったので、今回は心機一転新車で行きます。膝も腰も良くないけど、年に一度の地元記念だし気持ちだけを高めて。こうなったら開き直ってやるしかない」
 昨年度の覇者は井上昌己。前回の小松島記念では後方に置かれる展開が続いたが、「展開を読み違えてレースを作れてないけど、そこさえできれば脚には問題ない。地元勢も多いし、頑張らないといけないですね」と体調に不安は全くない。
 親王牌、サマーナイトと立て続けの落車で小松島記念を欠場した武田豊樹は体調面が気がかり。
 「ここ向けてがっちり練習をやったのは1週間くらい。前回の落車はさほどひどくなかったので、痛みはなくなってきた。それなりには戻ってきてます。照準はこの先のビッグレース(一宮AS)だけど、時間もあるし目先のレースをひとつずつ走っていきたい」


<10R>
小野俊之選手
小野俊之選手
   10レースには小野俊之(写真)が満を持して登場する。
 「体調には問題ないし、走りながら(調子を)上げていければ。あとは自分のできる精一杯のことをやるだけです」
 菅原晃も「ここへ向けて準備してきました。自分的には努力してきたつもりです。決勝に乗りたいですね」と気合十分だ。
 岡部芳幸は沖縄でリフレッシュしてからのシリーズ参戦。
 「ゆっくりはできましたけどね。自転車を持って行って乗るつもりが、暑くて体がなまらないように乗った程度になってしまったけど、調子は維持できてると思います」
 今シリーズで節目の300勝を達成したいのが山口富生
 「前回(大宮FI)は(浅井)康太が強かった。配分が空いたし、ぼちぼち練習と休養を入れてやってきました。悪くはないですね」


<11R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   11レースは山崎芳仁(写真)が人気を集める。注目はギア選択、今シリーズは4.17を選択した。
 「親王牌のあとからギアを試したいと思ってたし、今回は4.33用のフレームに、4.17のギアでいきます。ちょっと休んでから練習はしたし、体調は問題ない。別府も悪い印象はないですね」
 山崎マークは金成和幸。鎖骨骨折から復帰後3場所目だが、確実に状態は上向いている。
 「骨折して体重が10キロ落ちたけど、今は2、3キロ戻ってちょうど良いくらいになった。ケツを下ろしてからの伸びや切れが出てきたし、調子は上がってきてます」
 中川誠一郎と池尻浩一の九州コンビが打倒・北日本を目指す。
 「前回の小松島記念は自分があまりにも不甲斐なかった。帰ってから、練習をしっかりこなしてきたし、手応えも悪くない。九州での開催だけど、あまり気負わずに、力を出し切りたい」
 池尻浩一も「ここは記念も取っているし、今年の東西王座で300勝も挙げている縁のあるバンク。どうにか二人で決めたいですね」
 小倉竜二は前回の地元記念で無念の途中欠場となってしまった。
 「(小松島は)済んだことだししゃあないですね。気持ちはもう切り替えましたよ。落車のケアをしながら軽めに練習してきました。吉田(敏洋)とは連係したことがあるか忘れたけど、どんな競走をするかは分かっているし、しっかり付いていければ」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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