譲れない、地元地区でのGI開催
村上義弘(京都・73期・SS)
どの競輪場でも己のレースを貫き通すことに変わりはないが、今年の高松宮記念杯は地元地区・岸和田競輪場でのGI、一番の注目を浴びることは間違いない。白いGPチャンピオンユニホームを着た今年の村上は、2月の奈良GIII、3月の玉野GIIIを連続優勝、そして3月には立川で行われた日本選手権を制して自身2度目のダービー王に輝いた。その後も西武園GIIIを3連勝で決勝進出(4着)、福井で行われた共同通信社杯では地元地区から唯一の決勝進出を果たした(4着)。5月の別府GIIIは膝痛で欠場しており、あとはその影響がどこまであるかだが、全プロ記念の前検日には「一戦一戦しっかり頑張って、結果的に高松宮記念杯に繋がれば」と答えており、しっかりと合わせてくるはず。岸和田のGIといえば、11年の全日本選抜が決勝3着、09年の日本選手権が3連勝で決勝進出も6着とあと一歩で戴冠を逃しているだけに、今度こそのGI奪取へファンの期待も高まる。
※5月29日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
44.4% |
連対率 |
62.9% |
3連対率 |
62.9% |
バック本数 |
5本 |
平均競走得点 |
119.70 |
出走予定
高松宮記念杯 |
6月13日~16日 |
小松島GIII |
7月4日~7日 |
寛仁親王牌 |
7月12日~15日 |
サマーナイトF |
8月2日~3日 |
相性良い開催で、さらなる進化をみせる
平原康多(埼玉・87期・S1)
今年は2月の全日本選抜で、武田豊樹との連係から優勝を果たした。3年ぶり5度目の栄冠は、「復活」を強く印象付けるとともに、平原自身にとっても大きな優勝だった。もちろん今までと同じように、今後も試行錯誤を繰り返しながら強さを求めていくスタイルは変わらない。だが、その後の日本選手権は二次予選敗退、地元の西武園GIIIでは準決勝で失格を喫して、共同通信社杯でも一次予選で姿を消しており、リズムとしては決して良いとは言えないが、5月の岸和田全プロ、最終日のワンダーSでは、先行する脇本雄太と村上義弘の近畿タッグに対して、4番手奪取からの捲りで仕留めてみせた。6月には高松宮記念杯が控えており、当開催は平原にとって09年にGI初優勝して、翌10年も連覇した相性抜群の開催。ちなみにGIでの平原1着時の平均配当(11年3月~現在)は5252円と意外な好配当となっている。
※5月29日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
40.0% |
連対率 |
40.0% |
3連対率 |
46.6% |
バック本数 |
5本 |
平均競走得点 |
116.21 |
出走予定
高松宮記念杯 |
6月13日~16日 |
宇都宮FI |
6月25日~27日 |
小松島GIII |
7月4日~7日 |
寛仁親王牌 |
7月12日~15日 |
サマーナイトF |
8月2日~3日 |
久々のビッグレースに舞い戻る
吉村和之(岐阜・80期・S1)
好調の波に乗り、再度ビッグ戦線に舞い戻ってきた。近況はFI戦でコンスタントに決勝に進出、3月の武雄FIでは捲る中野彰人、伊藤正樹の後位から間を突いて差し切り優勝。5月の前橋FIでも目標とする山田久徳が主導権を握ると、ゴール前で交わして今年2度目の優勝を飾った。5月の平塚GIIIでも奮闘をみせた。初日は深谷知広をマークしてワンツーを決め2着、準決勝は井上昌己をマークして2着に入り、久しぶりの記念決勝の舞台に立った。決勝でも井上昌己の仕掛けに乗って3着、ワンツーを決められなかったことを悔しがったが見事に競輪祭の出場権は獲得した。6月には高松宮記念杯の出場も控えている。ビッグレース出場は08年4月のふるさとダービー弥彦以来、GIとなると06年の日本選手権(立川)以来の約7年ぶり。8月にはサマーナイトフェスティバル出場も決定し、今後はビッグレース参戦が続く。「吉牛」のニックネームが、「猛牛」に変わる日も近いか。
※5月29日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
25.0% |
連対率 |
50.0% |
3連対率 |
64.2% |
バック本数 |
0本 |
平均競走得点 |
109.88 |
出走予定
豊橋FI |
6月3日~5日 |
高松宮記念杯 |
6月13日~16日 |
玉野FI |
6月25日~27日 |
サマーナイトF |
8月2日~3日 |
今年3V、鋭脚で安定度抜群 初日予選の連勝伸ばす
大薗宏(茨城・71期・S2)
近況の安定度は目を見張るものがある。3月の小田原FIでは、井上嵩をマークして優勝、続く防府FIでも山田義彦との連係から連続優勝を達成。さらに5月の玉野FIでは、先行する北日本ライン3番手追走から一瞬の隙を突いて開いたコースに飛び込み、そのまま抜け出し優勝と今期すでに3度の優勝を飾っている。持ち前のシャープな差し脚は言うに及ばず、ベテランらしい卓越した状況判断で、直近4カ月の成績も勝率38%、連対率59%、3連対率69%と上昇カーブを描いている。大薗といえば混戦時の強さも定評があり、しばしば高配当を演出する穴メーカー。実際、戦術の玉野では別線が絡んだことも影響するが、2車単6090円、3連単は9万円台の高配当となった。8月には昨年2月の東西王座戦以来となるビッグレース参戦(サマーナイトフェスティバル)も決まっており、夏に向けてさらにその差し脚が威力を増していく。
※5月29日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
37.9% |
連対率 |
58.6% |
3連対率 |
68.9% |
バック本数 |
0本 |
平均競走得点 |
107.93 |
出走予定
小田原GIII |
6月6日~9日 |
和歌山FI |
6月19日~21日 |
小倉FI |
6月29日~7月1日 |
サマーナイトF |
8月2日~3日 |
パワー溢れる走りで台風の目に
山口智弘(愛知・99期・A1)
破壊力ある走りで1着を量産している。昨年の後期はチャレンジ降格となってしまったが、今期からA級1班に昇格し本領を発揮、すでに4度の優勝をマークしている。内容も素晴らしい。3月の佐世保では一ノ瀬匠が先行し、中団で一旦は内に包まれるも、捲るコースが開くと最終バックから仕掛けてスピードの違いを見せ付け大外強襲優勝。4月の豊橋では、豪快に捲って2着を3車身引き離す快勝、続く玉野では大瀬戸潤一郎の先捲りのさらに外を捲りで捕らえて優勝している。5月の名古屋では準決勝で敗れているものの、これは打鍾から主導権争いをして、最終的に先行態勢に入るもさすがに末をかいて4着惜敗してのもの。決まり手は逃げ、捲りが50%ずつで、最終バックも20本と仕掛けるタイミングを逸せず積極的なレースが続いているだけに、今後ますます強くなっていくことだろう。要注目の1人だ。
※5月29日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
55.5% |
連対率 |
66.6% |
3連対率 |
77.7% |
バック本数 |
20本 |
平均競走得点 |
95.70 |
出走予定
佐世保FII |
6月3日~5日 |
一宮FI |
6月10日~12日 |
3連対率88%と車券貢献度◎
岡田泰地(栃木・100期・A3)
チャレンジレーサーから今回ピックアップするのは、栃木の新鋭・岡田泰地だ。在校成績は2勝で59位で、デビューは11年7月の小田原。初優勝は昨年10月の函館と1年近くかかったものの、徐々に力を付けており、近況は圧倒的な成績を残すまでに成長してきている。成績を見てもらっても分かるとおり、勝率は69.6%、3連対率は87.8%と高い車券貢献度をキープ。3月の大宮決勝で4着になって以来、7場所21走して、すべて確定板に載っており、さらに4度の優勝。そのうち3度が完全優勝と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことだ。5月の川崎決勝では巧く先手ラインの3番手をキープして、余裕の捲り勝ち。決まり手は捲りが多いものの、レースぶりの安定も光っている。来期は定期昇級でA級2班入りが決まっている。もちろん2班に上がっても狙ってみたい存在だが、チャレンジレースで狙えるのは残すところ今月だけだ!
※5月29日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
69.6% |
連対率 |
81.8% |
3連対率 |
87.8% |
バック本数 |
8本 |
平均競走得点 |
77.09 |
出走予定
前橋FII |
6月7日~9日 |
青森FII |
6月17日~19日 |