解説&分析

抜群の安定感!サマーナイトも大注目!
成田和也(福島・88期・SS)
 もはや輪界ナンバーワンの追込屋という称号に異論はないだろう。直近4カ月の成績を見ても分かる通り、とにかく大敗が少なく、安定度はピカイチ。グレード戦線を戦い抜いて、直近4カ月の3連対率が75.8%なのだから、驚異の数字だ。たとえ目標の選手が不発に終わったり、
警戒されて遅めの仕掛けの流れになったとしても、シャープな差し脚で一気に圏内にまで突っ込んでくるのだから、車券貢献度は抜群で3連単には欠かせない存在だ。今年はすでに6月の高松宮記念杯で、好調の新田祐大マークしてゴール前交わし3度目のGI優勝(SSシリーズ風光るを含む)を果たして、グランプリ出場も決めている。そんな中、目前に迫っているのは、地元いわき平で開催されるサマーナイトフェスティバル。初日1着権利という極めて厳しい勝ち上がりだが、サマーナイトは2010年7月の函館で成田がビッグレース初優勝を果たした開催でもある。地元ファンの前で最高のパフォーマンスを見せてくれることだろう。

※7月25日現在直近4カ月集計データ
勝率 27.5%
連対率 51.7%
3連対率 75.8%
バック本数 0本
平均競走得点 118.00
出走予定
サマーナイトF 8月2日~3日
松戸GIII 8月15日~18日
オールスター 9月12日~16日
地元オールスターに向けて集大成を見せるか
岡田征陽(東京・85期・SS)
 今年前半戦は、4月共同通信社杯で決勝3着はあるものの、本来のリズムを取り戻せなかったが、後半戦に入ると、まず小松島記念で決勝進出して悪い流れを断ち切り、迎えた寬仁親王牌では武田豊樹マークから2着に食い込み、昨年の日本選手権以来となるGI決勝の舞台に立った。決勝では関東3者いたものの、単騎での自在戦を選択。結果的には7着に終わったが、共同インタビューでも語っていた通り、「これからまだ半年あるので頑張りたい」とラッシュをかける態勢は整ってきたか。そして9月には地元・京王閣でのオールスターという大きな舞台が待っている。もちろん目標のひとつにおいているだろうし、ファン投票では11位にラインクインし、初のオリオン賞スタートが決まったことも、より一層モチベーションを高めそうだ。レースでは目標のある、なしに関わらず、大胆不敵な岡田本来のレースで上昇カーブを描いていくだろう。

※7月25日現在直近4カ月集計データ
勝率 15.6%
連対率 43.7%
3連対率 53.1%
バック本数 0本
平均競走得点 114.38
出走予定
サマーナイトF 8月2日~3日
富山GIII 8月10日~13日
オールスター 9月12日~16日
捲りも決まりだして、好配当車券を連発!
筒井敦史(岡山・85期・S1)
 近況の動きは特筆ものだ。6月の久留米記念では準決勝でシビアな攻めから直線伸びて1着通過を果たし、3連単は35万円台の大波乱を演出した。また続く大宮FIでは3連勝で久々の優勝も達成した。とにかく前々に攻める気持ちが噛み合ってきており、捲り53%、差し40%、マーク7%と決まり手にも表れている。大宮開催も準決勝と決勝は捲りでの勝ち星だった。初出場だった7月の寬仁親王牌は、一次予選で勝ち上がりを逸してしまったが、敗者戦は2着2着3着とすべて確定板に載る安定度を見せた。2日目の特一般では、捲りも飛び出して、再度3連単6万円台の高配当を叩き出した。今年1着時の2車単平均配当は8728円と、穴党ファンには見逃せない数字となっている。8月の出走予定はFI開催2本のみなので、近況の調子からも人気になる可能性は高いと思われるが、今後も、どのグレードのレースであれ「筒井の一発」は頭に入れておいた方が良さそうだ。

※7月25日現在直近4カ月集計データ
勝率 21.0%
連対率 39.4%
3連対率 55.2%
バック本数 0本
平均競走得点 110.63
出走予定
福井FI 8月7日~9日
立川FI 8月22日~24日
オールスター 9月12日~16日
好リズムを刻んで、S級初優勝にも期待!
服部克久(熊本・90期・S1)
 6月の久留米記念では、準決勝で坂本亮馬をマークして2着入線し、初の記念決勝の舞台を経験した。決勝では積極的な仕掛けを見せて8着に終わったが、得たものも大きかったという。また、今年は3月の日本選手権でGI初出場、そして今期からはS級1班に昇格と、近況は好リズムを刻んでいる。FI戦ではコンスタントに決勝に進出しており、7月の松山FI準決勝では先行逃げ切りで突破し、一番人気に応えている。だが、決勝には進むものの、優勝にはあと一歩の状態が続いている。昨年2月からの集計ではFI決勝は13回進出しているが、2着3回と惜敗が多く、7月の西武園FIでも同期の池田勇人の捲りに屈して2着だった。だが近況の動きから判断しても、そこは時間の問題だろうし、縦横無尽の攻めを駆使して上位戦線で戦う同期にまずは追いつきたいところ。

※7月25日現在直近4カ月集計データ
勝率 25.7%
連対率 45.7%
3連対率 51.4%
バック本数 8本
平均競走得点 105.88
出走予定
大垣FI 8月3日~5日
小田原GIII 8月24日~27日
次走の大宮FIは特別昇級かかる大一番
保科千春(宮城・100期・A1)
 スピード抜群の先行捲りを武器にして、A級1・2班戦で圧倒的な数字を残している。下の表を見ても分かる通り、直近4カ月の勝率は77.7%、連対率88.8%、3連対率に至っては96.2%と連に絡まない方が珍しいほどだ。直近8場所の成績を振り返っても、ずらっと「1」の文字が躍る。特に初日は、予選6勝、特選2勝とオール1着で突破しており、準決勝も同様に、5月の京王閣のみ2着があるものの、他は全部1着通過している。そして現在、7月函館FIIを3連勝、続く川崎FIでも3連勝を決めており、ついに9連勝の特別昇級まであと3つに迫った。ちなみに、その函館、川崎ともに決勝では逃げ切りでの優勝と破竹の勢いは続いている。特昇がかかる大注目の次走は8月7日からの大宮FIの予定で、これはもう初日から目が離せない。昨年6月にはレインボーカップのチャレンジファイナルを優勝して特別昇班を派手に決めており、今回も「特別昇級」の期待が高まってくる。

※7月25日現在直近4カ月集計データ
勝率 77.7%
連対率 88.8%
3連対率 96.2%
バック本数 21本
平均競走得点 96.96
出走予定
大宮FI 8月7日~9日
伊東FII 8月28日~30日
史上10人目のゴールデンキャップ、デビュー戦完全V
杉森輝大(茨城・103期・A3)
 チャレンジレースはすぐにでも卒業するかもしれない。在校成績は12勝を挙げて20位、卒業記念レースでは2着2着1着で勝ち上がり、決勝では打鍾から積極的に主導権を握った。結果は力尽きて8着に終わるも、スケールの大きなレースはデビュー後の期待が倍増した印象だった。スピードスケートで2度オリンピックに出場し、また、在校時には史上10人目となるゴールデンキャップも獲得しており、その潜在能力の高さは折り紙付き。大注目のデビュー戦は、7月8日からの地元・取手FIIだった。圧倒的な支持を集める中、しっかりと自分の競走に徹し、逃げ切りで3連勝。デビュー節を完全優勝という最高の形でスタートした。特に初日予選は2車単が190円、2日目準決勝でも2車単150円という注目の高さがうかがえる確定オッズとなっていた。もちろん期待されるのは、最短での特別昇班で、7月30日からの弥彦、8月15日からの京王閣と、見逃せない開催が続く。

※7月25日現在直近4カ月集計データ
勝率 100%
連対率 100%
3連対率 100%
バック本数 3本
平均競走得点 78.66
出走予定
弥彦FII 7月30日~8月1日
京王閣FII 8月15日~17日
青森FII 8月28日~30日