初のS級S班、まだまだ進化し続けていく
後閑信一(東京・65期・SS)
今後も語り継がれるであろう9月のオールスターの一戦。43歳の後閑が、地元バンクで、7年ぶりのGI優勝を自力で制したのだから、当然であろう。この優勝で、7年ぶりグランプリ出場(原稿執筆段階ではグランプリの結果は分からないが)、そして「ずっと履きたかった」という赤いレーサーパンツ・S級S班に初めて到達した。もちろん、プレッシャーやファンの期待も、自然と今まで以上に高まっていくが、そういった声を全て力に変えて、しっかりと結果に残してきたのが後閑のスタイルだし、何より本人が自らの新境地をもっとも楽しみに感じているはずだ。さらに現在486勝と、通算500勝も目前にまで迫っている。新年は正月開催・4日初日の立川GIIIが走り初め。競輪の可能性はどこまで広げられるものなのか、初のSS・後閑信一の走りから目が離せない。
※12月27日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
22.7% |
連対率 |
36.3% |
3連対率 |
63.6% |
バック本数 |
3本 |
平均競走得点 |
113.72 |
出走予定
立川GIII |
1月4日~7日 |
いわき平GIII |
1月24日~27日 |
全日本選抜 |
2月8日~11日 |
静岡GIII |
2月22日~25日 |
圧巻のレースで記念連続優勝
川村晃司(京都・85期・S1)
9月のオールスターで落車のダメージが大きく、戦列から離れることになったが、11月の奈良FIで復帰を果たすと、流れが一気に好転しだした。競輪祭こそ8着2着2着6着に終わったものの、12月の広島GIIIでは、初日と準決勝で逃げ切り勝ち。迎えた決勝戦では、松岡健介の番手を回り、最終2コーナーから捲りを打ってそのまま押し切り勝ち。川村にとって、これが初のGIII制覇となった。だが、これだけでは終わらない。続く佐世保GIIIでも圧巻のパフォーマンスを見せた。2着1着2着とハイパワーの走りで決勝に駒を進めると、山田英明-井上昌己と結束した地元勢が主導権を握る中、8番手から豪快な捲りで記念連続Vの離れ業を演じた。ビッグレースに初参戦したのが2010年で、毎年のように各段とレベルアップが続く。2014年はどこまで上り詰めるか注目したい。
※12月27日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
47.8% |
連対率 |
65.2% |
3連対率 |
69.5% |
バック本数 |
11本 |
平均競走得点 |
114.33 |
出走予定
熊本FI |
1月1日~3日 |
玉野FI |
1月8日~10日 |
奈良FI |
1月15日~17日 |
全日本選抜 |
2月8日~11日 |
静岡GIII |
2月22日~25日 |
2014年は今まで以上に大舞台での活躍に期待!
坂本貴史(青森・94期・S1)
FIでも準決勝敗退を喫したりと成績の波があったものの、近況は成績も安定してきており、今後の成長がますます楽しみな存在だ。11月の平塚から12月の小松島までFIは4場所連続で決勝進出、11月の武雄FI初日特選、12月の西武園FI準決勝では共に逃げ切りでしっかりと勝ち星を挙げている。12月の伊東GIIIでは、二次予選を早めの仕掛けで捲り快勝、準決勝では冷静な立ち回りを見せて捲りで抜け出して、連係した山崎芳仁とワンツーを決め(坂本2着)、昨年の1月いわき平GIII以来となる記念決勝に勝ち進んだ。決勝戦でも強気の攻めは変わらず、人気の南関勢を相手に真っ向勝負に出て主導権を握り、自身は8着に敗れるものの山崎の優勝に貢献した。「師匠や練習仲間、支えてくれている方のためにも」今まで以上の強い気持ちで一戦一戦に挑んでおり、新年はより大きな舞台での活躍が期待されるところだ。
※12月27日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
21.2% |
連対率 |
33.3% |
3連対率 |
54.5% |
バック本数 |
13本 |
平均競走得点 |
106.63 |
出走予定
奈良FI |
1月8日~10日 |
宇都宮FI |
1月15日~17日 |
向日町FI |
2月4日~6日 |
高知FI |
2月12日~14日 |
地元戦で飛び出した大きなガッツポーズ
西川親幸(熊本・57期・S1)
ベテラン健在!という言葉より、ますます強くなっている印象さえある西川の好調ぶりに注目だ。まず9月の小田原FIで山田英明の捲りを差して優勝を遂げると、10月の防府GIIIで決勝進出、11月の取手GIIIでも決勝進出こそ逃したものの、初日特選で再度連係の山田マークから1着で波乱を演出、シリーズ2勝を挙げた。11月の大宮FIでは目標の田中孝彦が内に包まれる苦しい展開ながらも、直線でようやくコースが開くと鋭脚発揮して優勝、さらに12月の熊本FIではマークした松川高大が捲り不発と見るや、機敏な動きで前団に迫り、最後は抜け出した福田知也をゴール前で捕えて完全優勝を遂げた。ゴール後には大きなガッツポーズも飛び出した。現在48歳だが、直近4カ月の連対率は62%、3連対率は75%にまで達しており、近況の動きは凄まじいの一言。2014年も大注目のベテランの一人だ。
※12月27日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
31.0% |
連対率 |
62.0% |
3連対率 |
75.8% |
バック本数 |
0本 |
平均競走得点 |
111.68 |
出走予定
取手FI |
1月22日~24日 |
奈良GIII |
1月31日~2月3日 |
全日本選抜 |
2月8日~11日 |
京王閣FI |
2月19日~21日 |
勝負駆けのレインボーで見事に特班!
長尾拳太(岐阜・103期・A2)
103期の在校2位と注目される中で、2013年7月に大垣でデビュー。直近4カ月の成績を見ても分かる通り、勝率75%、連対率89%、3連対率93%と安定した走りを見せていたが、チャンスはあったものの取りこぼしもあり特別昇班には至らなかった。だが、12月のレインボーカップチャレンジファイナルでは、単騎が5人と超細切れ戦の中、うまく中団4番手を確保すると、前団を捲りで仕留めて優勝を果たして、見事にA級2班への特別昇班の切符を手にした。103期にとっては、ルーキーチャンピオンレースの出場にも大きなアドバンテージとなる特別昇班だっただけに、喜びもひとしおだろう。13年6月に20歳になったばかりで、今後の成長度はまさに無限大。先に特班した同期に追いつけ、追い越せの気構えで初となるA級1・2班戦に挑む。
※12月27日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
75.0% |
連対率 |
89.2% |
3連対率 |
92.8% |
バック本数 |
11本 |
平均競走得点 |
78.35 |
出走予定
防府FII |
1月11日~13日 |
広島FI |
1月15日~17日 |
四日市FII |
1月23日~25日 |
豊橋FII |
2月5日~7日 |
奈良FII |
2月12~14日 |
元日から特別昇班場所、最高のスタートとなるか
栗山俊介(奈良・103期・A3)
2013年7月に名古屋競輪場でデビュー、在校順位は6勝で29位。初優勝は9月の地元・奈良で3連勝での完全Vだった。積極果敢な攻めで主導権取りからの逃げ切りを連発しており、11月の高知500バンクでは予選、準決勝を逃げ切り、決勝の決まり手こそ差しだったが完全Vを達成、続く防府333バンクでは圧巻の逃げ切り3連勝を決めた。特別昇班が期待された岸和田では準決勝で太田剛司に主導権を握られて2着に終わりチャンスを逃すも、気持ちも新たに再チャレンジに挑むと、12月の一宮、そして松山と2場所連続完全優勝を果たし、すぐさま特班にリーチをかけた。さらに一宮、松山での6勝は、松山の準決勝以外すべて逃げ切りという圧巻の内容だった。次走は1月1日からの新年初っ端の豊橋FIIに出走予定で、気持ちよく特別昇班を決めて、最高の1年のスタートにしたい。(※特別昇班を決めた場合、以降のあっせんは変更となります。ご注意ください)
※12月27日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
70.3% |
連対率 |
88.8% |
3連対率 |
96.2% |
バック本数 |
19本 |
平均競走得点 |
77.70 |
出走予定
豊橋FII |
1月1日~3日 |
玉野FII |
1月23日~25日 |
熊本FII |
1月31日~2月2日 |
向日町FII |
2月25日~27日 |