今年は昨年以上にビッグ戦線を賑わす可能性大
菊地圭尚(北海道・89期・S1)
昨年は3月の日本選手権で、07年のオールスター以来2度目となるGI決勝の舞台に進んだ。11月の競輪祭でも一次予選から準決勝まで勝ち進み、惜しくも4着に敗れたが、徐々にビッグレースでもその存在感が増し始めていると言っていいだろう。12月の伊東記念も圧巻だった。初日特選は藤木裕の先行に対して、内から切り込んで番手を奪い藤木を交わして1着。優秀戦では萩原孝之の番手から新田康仁が捲りを打つ展開も、ゴール前強襲して連勝ゲット。準決勝は9着大敗を喫して決勝進出は逃したが、敗者戦はしっかりと捲ってシリーズ3勝目を挙げた。「一戦一戦に集中して、結果は後からついてくると考えるようになって、力まずに走れている」と分析するように、冷静な立ち回りと仕掛けどころを逃さずに攻める姿勢がマッチして、上位戦線での安定につながっている。意外なことに記念優勝は未経験。今年は記念優勝だけでなく、ビッグ戦線で大暴れすることだろう。
※12月26日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
27.0% |
連対率 |
43.2% |
3連対率 |
54.0% |
バック本数 |
4本 |
平均競走得点 |
110.80 |
出走予定
奈良FI |
1月15日~17日 |
四日市FI |
1月31日~2月2日 |
全日本選抜 |
2月8日~11日 |
広島FI |
2月19日~21日 |
変幻自在の攻めで今年こそ記念初優勝を
桐山敬太郎(神奈川・88期・S1)
オールマイティな攻めで、今年大仕事の予感がする一人だ。印象深かったのが11月の競輪祭だろう。一次予選は中団奪取から内を突いて1着、二次予選は捲りで快勝、準決勝は深谷知広の先行の前に6着に終わるものの、最終日の敗者戦では稲垣裕之の番手を奪取して、直線で抜け出してGIシリーズで3勝を挙げた。続く佐世保GIIIでも二次予選で永田隼一に対して内から主導権を譲らずに逃げ粘って2着、準決勝は後輩・東龍之介の番手から捲りで1着通過を果たした。卓越したレースの読みもさることながら、縦横無尽の攻めが持ち味なので、上位戦でも波乱演出をすることが多く、狙って損はない選手の代表だ。ちなみに2月の全日本選抜でも3度車券に絡み、オールスターでも準決勝まで勝ち進んでいる。そんな桐山がまず欲しいのが記念優勝、そしてビッグの決勝進出だろう。今年こその意気込みだ。また12月26日現在で積み重ねてた勝ち星は196勝、200勝の節目勝利も間近に迫っている。
※12月26日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
41.3% |
連対率 |
55.1% |
3連対率 |
58.6% |
バック本数 |
4本 |
平均競走得点 |
112.48 |
出走予定
川崎FI |
1月21日~23日 |
奈良GIII |
1月31日~2月3日 |
全日本選抜 |
2月8日~11日 |
西武園FI |
2月25日~27日 |
実力者がいよいよ復調気配
石丸寛之(岡山・76期・S1)
13年後期はS2降格を味わった石丸だが、今期から再びS1に復帰。まだFIでも勝ち上がりに失敗するケースもあるが、徐々に上昇カーブを描いてきている。12月の伊東GIIIでは、一次予選で7着に敗れて勝ち上がりを逸するものの、敗者戦では2日目に片岡迪之を、3日目は原田研太朗をマークして連勝、最終日は自力戦で、石丸の代名詞ともなっている捲り一閃でシリーズ3勝目を挙げた。S級S班としても活躍していた実力者が、不振から一歩ずつ立て直しを図り、今では連対率48%、3連対率61%にまで上昇させてきているのだから、目標選手がいればなおのこと、狙い目となることは間違いない。また石丸の連対時はラインでの決着が多いのも魅力的で、伊東での3連勝も全てライン決着だった。完全復活を望むファンも多いだろうし、2014年はグレード戦線でも要注意の選手だろう。
※12月26日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
25.8% |
連対率 |
48.3% |
3連対率 |
61.2% |
バック本数 |
6本 |
平均競走得点 |
105.29 |
出走予定
和歌山GIII |
1月11日~14日 |
向日町FI |
2月4日~6日 |
小田原FI |
2月15日~17日 |
攻めのレースは上のステージでも好走期待
小川祐司(愛媛・96期・S2)
今年でS級も3年目に突入、さらなる飛躍に期待したい。成績的には、まだまだ波の荒さが解消されないのがネックで、10月大垣FIや11月高知FIでは共に予選敗退。だが、その2戦とも2日目は白星を挙げている。決勝常連になる力は十分あるものの、近況もFI戦では、予選を突破しても準決勝で敗退してしまうなど安定に欠く。それだけに惜しい。爆発力があることは証明されており、10月の防府GIIIの準決勝がまさにそれ。浅井康太、新田康仁、神山拓弥といったS級上位級の自力型を相手に2車連係ながら積極的に先行で勝負して、見事に逃げ切り勝ち、記念初の決勝進出を決めた。先行基本のレースは、同型との兼ね合いもあるので脆さが同居してしまうのは仕方ないことだが、アグレッシブなレースが小川の一番の魅力であるし、その走りで今年はグレード戦線もどんどん賑わせてほしい存在だ。
※12月26日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
30.3% |
連対率 |
42.4% |
3連対率 |
51.5% |
バック本数 |
16本 |
平均競走得点 |
102.93 |
出走予定
取手FI |
1月8日~10日 |
松阪FI |
1月15日~17日 |
小松島FI |
2月5日~7日 |
四日市GIII |
2月15日~18日 |
昨期は9度の優勝を果たした「超」鉄板選手
森田達也(福島・88期・A1)
S級V歴もある実力者だが、12年前期にA級降格、12年後期はS級復帰するものの、13年後期には再度A級に逆戻り。俗に言われるエレベーターからの脱却を図りたいところだ。もちろんA級では格上の存在であることは間違いなく、圧倒的な成績がそれを示している。13年後期だけで、積み重ねた優勝数は何と9回。勝率は68%、連対率79%、3連対率は86%なのだから、ほぼ森田を絡めて車券を買うことが、的中への近道なのかわかるであろう。13年後期の最後に伊東で行われたレインボーカップA級ファイナルに出場したが、健闘虚しく7着に終わり特別昇級を逃した。悔しさはあるだろうが、9連勝で特昇しても何らおかしくない選手だけに、A級での走りを引き続き追いかけたい。北日本は活きのいい若手機動型が豊富なので、同乗時は番手回りも増えているが、10月の西武園決勝や11月のミッドナイト前橋決勝のように、自力戦ももちろん強力だ。
※12月26日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
67.8% |
連対率 |
78.5% |
3連対率 |
85.7% |
バック本数 |
3本 |
平均競走得点 |
97.71 |
出走予定
小倉FI |
1月7日~9日 |
松戸FII |
1月15日~17日 |
平塚FII |
1月31日~2月2日 |
取手FII |
2月22日~24日 |
勝率77.7%はチャレンジレーサー第2位
川口聖二(岐阜・103期・A3)
2013年7月に富山でデビューした期待の新鋭だ。チャレンジレースにおける直近4カ月の勝率ランキングを見てみると、小酒大勇に次ぐ、第2位に位置している。その勝率は78%。もちろん連対率、3連対率もそれぞれ81%、93%とハイアベレージをマークしている。12月26日現在で、ここまで優勝回数7回。惜しかったのが11月の広島で、10月岸和田、11月和歌山と2場所連続完全優勝を達成して、特別昇班がかかっていた場所だった。その広島では予選、準決勝を1着で勝ち上がり、連勝を8まで伸ばすが、決勝で落車を喫して特班のチャンスを逃してしまった。同期が続々とA級2班に特別昇班しているだけに悔しい一戦となった。だが、その後も次場所の別府で優勝、さらに12月の岸和田は3連勝で優勝を遂げており、もしかするとあと2場所(12月26日現在のあっせんでは、1月4日から岐阜、次が18日からの一宮)で決めてくるかもしれない。12月25日のクリスマスに20歳の誕生日を迎えたばかり。ヤングパワーをいかんなく発揮して、上位戦線に名乗りを上げてほしい。
※12月26日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
77.7% |
連対率 |
81.4% |
3連対率 |
92.5% |
バック本数 |
17本 |
平均競走得点 |
77.42 |
出走予定
一宮FII |
1月18日~20日 |
松阪FII |
2月5日~7日 |
豊橋FII |
2月12日~14日 |
名古屋FII |
2月26日~28日 |