解説&分析

地元GIに向けて、上昇ムード漂う!
神山拓弥(栃木・91期・S1)
 今年は最高のスタートダッシュを決めた。1月の大宮記念、初日特選は逃げるS級S班・新田祐大を捕えて1着、準決勝では天田裕輝と連係し新田祐大の捲りに飛び付いて1着。決勝では大混戦となる中、抜け出した藤田竜矢を巧みに追うとゴール前で交わして優勝を果たした。記念優勝は11年10月の千葉以来となる2度目だった。続く奈良記念でも決勝に進出し、関東ラインの先頭でレースを組み立てた(番手の平原康多が優勝)。自力自在戦もさることながら、番手回りでも近況は着実に経験値を得ている。神山には今まで以上に奮起する理由がある。それは、6月の高松宮記念杯が地元・宇都宮バンクで開催されるから。10年に宇都宮で開催された全日本選抜では初のGI決勝の舞台を体験した。再度訪れる地元GIでの活躍を誓い、今後も気持ちのこもったレースが続いていくだろう。

※2月6日現在直近4カ月集計データ
勝率 27.2%
連対率 40.9%
3連対率 50.0%
バック本数 2本
平均競走得点 112.00
出走予定
全日本選抜GI 2月8日~11日
一宮FI 2月19日~21日
和歌山FI 3月4日~6日
日本選手権GI 3月18日~23日
ビッグ戦線でも必殺の鋭脚期待!
小倉竜二(徳島・77期・S1)
 強烈な差し脚をもつ小倉竜二の好リズムに乗りたい。1月の一宮FI決勝では後方から内を巧みに抜け出し2着、取手FIは連勝で決勝進出(5着)。2月の奈良記念では1着こそないものの3着3着3着2着と4日間を通して車券に貢献した。とくに2日目優秀からは3日間連続で阿竹智史との師弟連係となり、初となる記念決勝での連係も実現した。決勝は、必殺のハンドル投げで詰めるも平原康多のパワーの前に8分の1車輪差及ばずの2着惜敗。優勝こそならなかったが、近況の動きは鋭さを増してきているといってよく、再びビッグレースでの活躍も大いに期待できるだろう。また、奈良記念同様こちらも動きが光っていた阿竹との師弟連係は今後ますます注目していきたい。

※2月6日現在直近4カ月集計データ
勝率 27.7%
連対率 44.4%
3連対率 61.1%
バック本数 0本
平均競走得点 111.38
出走予定
全日本選抜GI 2月8日~11日
西武園FI 2月25日~27日
伊東FI 3月9日~11日
日本選手権GI 3月18日~23日
記念連続優出に、FI優勝と好リズム!
福田知也(神奈川・88期・S1)
 好調キープに加えて流れもうまく捉えており、G戦線でも安定した成績が続いている。1月和歌山記念の準決勝では、稲垣裕之-村上義弘の地元ラインには及ばなかったものの、好位置キープの五十嵐力マークから3着入線で、昨年8月の松戸以来となる記念決勝進出を決めた。続く大宮記念では、準決勝で松谷秀幸と連係して奇襲に成功。松谷2着、福田3着で連続しての記念決勝に駒を進めた。「作戦通りに付いていっただけ」と謙遜していたが、「流れも良い」と自己評価。その証明となったのが次戦の千葉FIで、決勝には地元千葉勢が4車進出し、福田の位置は5番手。レースは落車も絡み大混戦となり、脚をためた福田は直線外を一気に伸びて優勝を飾った。3連単は10万円を超す大波乱だった。昨年はビッグ出場がなかったものの、今年は3月の日本選手権に出場予定。今後も軽視できない存在だ。

※2月6日現在直近4カ月集計データ
勝率 15.3%
連対率 30.7%
3連対率 53.8%
バック本数 0本
平均競走得点 110.34
出走予定
広島FI 2月19日~21日
四日市FI 2月26日~28日
伊東FI 3月9日~11日
日本選手権GI 3月18日~23日
今期はS級2班、予選は信頼度抜群か!?
柴崎俊光(三重・91期・S2)
 今期は1年半ぶりにS級2班に降格となった。だが、昨年末から成績はグングンと上昇してきており、今が狙い目といっても過言ではない。その年末は地元戦が続いた。12月の四日市FIでは、準決勝4着で決勝進出は逃したものの、初日特選と最終日の特選を制してシリーズ2勝を挙げた。次の松阪FIは3日間とも吉田敏洋との連係となり、決勝も高木隆弘、合志正臣の猛追を凌いで3連勝の完全優勝を達成、リベンジに成功した。病気欠場後の1月別府FIが今年の初戦となったが、予選、準決勝と連勝でしっかりと決勝進出を果たした(決勝は7着)。直近4カ月の成績も勝率60%まで及んでおり、S級2班の格付けは別府同様に予選スタートが主になってくるだけに、予選鉄板選手として本命党の期待にしっかりと応えてくれそうだ。また2月15日からは四日市記念も控えているので、地元戦での力走にもあわせて注目したい。

※2月6日現在直近4カ月集計データ
勝率 60.0
連対率 60.0
3連対率 66.6%
バック本数 0本
平均競走得点 109.93
出走予定
全日本選抜GI 2月8日~11日
四日市GIII 2月15日~18日
和歌山FI 3月4日~6日
福井FI 3月15日~17日
A級降格も3場所連続の優勝劇!
竹山陵太(宮城・91期・A1)
 今期から久々のA級降格となった竹山だが、S級での優勝実績もある格上の存在だけに大暴れは間違いなさそうだ。一時期はS級で低空飛行が続いていたが、昨年12月の広島記念ではシリーズ2勝を挙げ、3日目特選では小嶋敬二の捲り(2着)を破って好配当を演出するなど浮上をアピール。降格初戦の1月宇都宮FIIでは、盤石のレースで連勝。決勝でも力の違いを見せる機敏な立ち回りで完全優勝を達成した。続く平塚FIIは準決勝で2着となり、昨年末の大宮から続く連勝は5で止まったが、決勝は伊東翔貴の番手から捲りで優勝。そして前橋FIIの決勝も佐々木吉徳マークから番手捲りで快勝し、これで3場所連続優勝と波に乗っている。もちろん自力戦でもV級なので番手回りならより強固なラインができあがり、それだけでで他ラインにとっては脅威になる。今期はどこまで成績を伸ばしていくか楽しみだ。

※2月6日現在直近4カ月集計データ
勝率 44.0%
連対率 60.0%
3連対率 60.0%
バック本数 4本
平均競走得点 99.60
出走予定
久留米FI 2月19日~21日
取手FI 3月14日~16日
西武園FII 3月24日~26日
チャレンジでは格上、豪快レースで連勝街道
森啓(岐阜・96期・A3)
 09年7月に96期として和歌山競輪場でデビュー。ヘルニア手術や鎖骨骨折など紆余曲折ありながらも、昨年後期はA級1班にまで昇格。今期はチャレンジに降格となってしまったが、やはり実力は上位だ。降格初戦となった1月の小松島は予選、準決勝と逃げ切りで連勝し、決勝は捲りで完全優勝。続く久留米でも逃げ切りで連勝して、決勝ではうまく状況判断をして番手におさまり2場所連続完全Vを達成。これが通算100勝目の節目勝利でもあった。いきなりの特別昇班が期待された名古屋では、予選、準決勝を連勝してリーチをかけたが、決勝ではカマした江端隆司の番手から久島尚樹が抜け出して優勝、森は3番手から懸命に追うも3着に敗れた。今回の特別昇班は惜しくも逃したが、ここまでのレース内容からいっても、すぐさま次のチャンスが巡ってきそうだ。次走は小倉FII、仕切り直しの一戦で連日の◎を背負うだろうが、持ち前の豪快なレースで再度上を目指していく。

※2月6日現在直近4カ月集計データ
勝率 50.0%
連対率 58.3%
3連対率 62.5%
バック本数 16本
平均競走得点 83.16
出走予定
小倉FII 2月12日~14日
豊橋FII 2月19日~21日
松阪FII 3月1日~3日
一宮FII 3月8日~10日