2年半ぶり9度目のGI優勝!
山崎芳仁(福島・88期・S1)
2月の全日本選抜では、一次予選で後続を7車身引き離すまくりで快勝スタートを決めると、二次予選では守澤太志の番手から3着、準決勝では冷静な立ち回りから2着に入り昨年11月の競輪祭に続いてのGI決勝進出。決勝では最終ホーム8番手にとなるも、浅井康太の動きを見極めてからのまくり追い込みで見事に約2年半ぶり9度目のGI優勝を達成した。「大ギアの先駆者」としてのイメージが強い山崎であるが、ギア規制が始まる今年を見据えて、ばっちりと対応してきたあたりはさすがの一言だろう。今年の初戦である1月の大宮GIIIでは準決勝8着で勝ち上がりは逸したものの、深谷知広を破って勝ち星を挙げた初日特選からギアに対する手応えをすでに掴んでいた。全日本選抜後も、プレッシャーのかかる3月和歌山FIで豪快なまくり3連発を決めてあっさりと完全優勝を決めて見せた。グランドスラムのかかる日本選手権の結果は現時点では分からないが、「(4回転に近い)このくらいのギアが自分には合っているのかも」と語る山崎の完全復活で、競輪界の勢力図が再び大きく動き出しそうだ。
※3月15日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
50.0% |
連対率 |
75.0% |
3連対率 |
85.0% |
バック本数 |
3本 |
平均競走得点 |
114.95 |
出走予定
高知GIII |
4月2日~5日 |
玉野FI |
4月13日~15日 |
共同通信社杯 |
4月26日~29日 |
成長著しく3連対率も70%を超える
古性優作(大阪・100期・S1)
状況に応じた先行、まくりで成績は安定の一途を辿っている。昨年末の佐世保GIIIでは勝ち上がりこそ二次予選で逸したものの、まくりでシリーズ3勝をあげた。1月の岸和田FIでは初日特選を中団まくりで1着、準決勝は先行して3着で勝ち上がると、決勝では佐川翔吾マークから直線で抜け出して有言実行の地元優勝を決めた。続くいわき平FIでも212着(決勝は2着同着)と確定板を逃さずにオール連対すると、続く小松島FIでは準決勝を逃げ切りで突破すると、決勝は豪快なまくりで連続優勝を果たした。3月の和歌山FIでは準決勝1着で通算100勝も通過し、直近4カ月の3連対率も70%を超えるなど車券貢献度も高い。昨年参戦したビッグレース(共同通信社杯、寬仁親王牌)では勝ち星を挙げられなかったが、3月日本選手権を初出場しており、今後ますますビッグレース参戦が増えていくことだろう。成長著しい今、上位戦線での活躍も期待される。車券的にも狙ってみたい存在だ。
※3月15日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
40.7% |
連対率 |
51.8% |
3連対率 |
70.3% |
バック本数 |
17本 |
平均競走得点 |
108.40 |
出走予定
立川FI |
3月28日~30日 |
四日市FI |
4月10日~12日 |
共同通信社杯 |
4月26日~29日 |
今年すでに3度の優勝と大ブレイク中
近藤隆司(千葉・90期・S2)
FI戦線で大ブレイクを果たしているのが近藤だ。S級初優勝は13年11月の小倉だが、14年1月にA級陥落、そして同7月に再度S級に再昇格を果たした。パワーあふれる自力戦で地力をアップさせると、今年1月の伊東FI決勝では打鐘先行で1周半を押し切る強い内容での優勝。さらに2月松戸FIでは初日予選、準決勝を逃げ切りで連勝すると、決勝では中団まくりで、連係した山賀雅仁を振り切って完全優勝を決めた。それだけではない。続く小田原FIでは決勝で6番手からまくりを打つとゴール前の混戦を制して2場所連続の完全優勝を決めた。さらに通算200勝達成のメモリアルVだった。練習の成果がしっかりと競走に結びついており、ギア規制も追い風に逃げてよし、まくってよしと勢いは増すばかり。予選ではかなりの鉄板選手であることはもちろん、近況の好調度から前回の小田原では6番車でも人気の一端をすでに背負っていた。初のビッグ参戦となる共同通信社杯での走りは要注目だ。
※3月15日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
46.8% |
連対率 |
56.2% |
3連対率 |
62.5% |
バック本数 |
9本 |
平均競走得点 |
103.53 |
出走予定
川崎GIII |
4月16日~19日 |
共同通信社杯 |
4月26日~29日 |
代名詞の豪快まくりも復調ムード
海老根恵太(千葉・86期・S2)
今期から11年半ぶりとなる2班に降格してしまった海老根だが、近況の動きは良化しており、それにつれて成績も安定感を増してきている。昨年はFI戦で3度優勝したものの、勝率24%、連対率34%、3連対率40%だったが、直近4カ月の集計では勝率35%、連対率61%、3連対率70%にまで上昇している。もちろん今期から2班につき、予選スタートが増えていることも影響しているが、取りこぼせないレースでしっかりと結果を残している表れでもある。今年まだ優勝はないが、3月の広島FI決勝では稲垣裕之の先行をホーム7番手からのまくりで捕え、マーク渡邉晴智(優勝)とワンツーを決めている。もちろん09年に寬仁親王牌、10年に競輪祭でGIタイトルを獲得、09年にはグランプリを制している強豪だけに、「復活」と呼べるにはビッグ戦線での活躍あってこそだが、現在の上昇カーブに加えて、若手先行型が成長している地区的な盛り上がりもプラスして、そろそろを予感させる。
※3月15日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
34.7% |
連対率 |
60.8% |
3連対率 |
69.5% |
バック本数 |
2本 |
平均競走得点 |
109.67 |
出走予定
高知GIII |
4月2日~5日 |
千葉FI |
4月13日~15日 |
共同通信社杯 |
4月26日~29日 |
A級降格も4場所連続Vで強さ見せる
山口貴弘(栃木・84期・A1)
昨年はケガの影響で苦しんだ時期もあったが、徐々に復調してきた。今期から久々のA級戦となってしまったが、ビッグレースの常連だった実力者だけに、格上のレースぶりを披露している。初戦となった1月のいわき平FIでは特選で岡本大嗣との連係から1勝をもぎ取ると、準決勝は中団からのまくりで圧勝、決勝も難しい展開になりながらも6番手外からまくりを打つと、大外強襲で完全優勝を果たした。続く小倉も元気いっぱい。決勝では野口大誠や野口正則、吉川嘉斗といった105期の新鋭が火花を散らす中、中団まくりで貫録の優勝。さらに千葉決勝では7番手からの大外強襲で優勝、2月高知のミッドナイトでも優勝と4場所連続でのV劇を見せた。連続Vは2月の取手決勝(3着)で途切れたが、今年ここまでのA級戦で15走して、1着12勝、4度の優勝と圧倒的な成績を残している。タテ攻撃も冴えわたっているし、経験豊富な自在な立ち回りも大きな武器で、今のところ死角はなしといったところか。再びS級へ、圧巻のレースでA級戦線をリードする。
※3月15日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
54.1% |
連対率 |
58.3% |
3連対率 |
66.6% |
バック本数 |
0本 |
平均競走得点 |
98.79 |
出走予定
宇都宮FII |
3月23日~25日 |
京王閣FI |
4月1日~3日 |
久留米FII |
4月12日~14日 |
千葉FII |
4月20日~22日 |
チャレンジ鉄板!3連対率は92%
北浦和人(神奈川・105期・A3)
在校成績は8勝で11位、昨年7月に千葉競輪場でデビューすると、7月川崎で初優勝を3連勝で飾る。ここまで18場所(レインボーカップチャレンジファイナルを除く)を走って、オール決勝進出と安定感は光る。今年に入っても初戦の向日町こそ決勝6着に終わったが、その後は1月静岡から3月豊橋までの6場所18走で13勝、2着2回、3着3回とすべて車券に絡んでいる。直近4カ月の3連対率も92%と破格の数値を弾きだしている。内容面でも直近4カ月のバック本数は16本が示す通りに積極果敢で、さらに冷静なレース運びも兼ね備える。1月の千葉決勝では3番手から好スピードのまくりで完全優勝、3月の豊橋決勝は下岡優季や岸川哲也といった同期との対決となるも好位置確保からのまくりで後続を5車身ぶっちぎって完全優勝を決めた。年齢は31歳ながら、レースぶりから見ても伸びシロはまだまだ十分ありそうで、今後も一戦一戦を大事に走る競走をモットーに、特別昇班でチャレンジを一気に卒業しても不思議ではない。
※3月15日現在直近4カ月集計データ
勝率 |
64.0% |
連対率 |
76.0% |
3連対率 |
92.0% |
バック本数 |
16本 |
平均競走得点 |
77.68 |
出走予定
取手FII |
3月28日~30日 |
久留米FII |
4月4日~6日 |
弥彦FII |
4月13日~15日 |
大宮FII |
4月20日~22日 |