解説&分析

なるか、グランプリ逆転出場
平原康多(埼玉・87期・SS)
前半戦は2月全日本選抜で初日失格、3月名古屋の日本選手権は準決勝で落車と歯車が狂っていたが、後半戦で一気に巻き返しに成功した平原康多。今年は意外にも優勝こそ7月小松島記念のみにとどまっているが、平原らしい究極のオールラウンダーぶりを各地でいかんなく発揮している。6月高松宮記念杯で優出すると、サマーナイトフェスティバル、オールスター、共同通信社杯、寬仁親王牌世界選手権記念トーナメントとビッグレースで5連続優出を決めた。とくに9月富山の共同通信社杯では勝ち上がりを3連勝して「(今年は)思うような走りが出来ていなかったが、ようやく」と自信を深めていた。10月寬仁親王牌世界選手権記念トーナメントでは稲垣裕之を捕らえるまでには至らなかったが、縦横無尽の立ち回りで僅差の2着に入線した。賞金ランキングも吉田敏洋につぐ僅差の8位に位置しており、4年連続7回目のグランプリ出場も射程圏内に入ってきた。競輪祭は3年連続優出中で、14年は優勝(09年以来2度目の競輪祭制覇)、昨年は決勝2着で武田豊樹とワンツーするなど相性は抜群。逆転でのグランプリ出場へ、果敢に、そして華麗に攻める。

※11月1日現在直近4カ月集計データ
勝率 27.2%
連対率 54.5%
3連対率 59.0%
バック本数 4本
平均競走得点 118.90
出走予定
武雄GIII 11月12日~15日
小倉競輪祭 11月24日~27日
佐世保GIII 12月8日~11日
広島GIII 12月22日~25日
見えてきた初のグランプリ出場
吉田敏洋(愛知・85期・S1)
グランプリ出場へ、吉田も勝負駆けだ。今年は初タイトルまでは現段階で届いていないが、ビッグレースをおおいに賑わせている。4月静岡の日本選手権は決勝2着、6月・地元名古屋の高松宮記念杯は一次予選から3連勝で決勝(8着)に進出して、賞金面でのリードを広げてきた。11月1日現在の獲得賞金ランキングでは、7位につけており、今年のタイトルホルダーを除けば、浅井康太についでの2番目。11月の競輪祭を優勝するか、現ポジションをキープできれば、初のグランプリ進出が叶うことになる(今年のタイトルホルダーが優勝したときなど、その他条件次第で権利獲得の可能性もあり)。近況は優勝こそ無いものの、10月・寬仁親王牌世界選手権記念トーナメントは1171着と準決勝で敗れはしたもののシリーズ3勝の活躍を見せ、続く名古屋FIは外国勢の前に424着に終わったが、持ち味である攻めのレースを貫いた。今まで中部を代表する先行型として、風を切ってきた。その積み重ねが、今の立ち位置に繋がってきた。ボーダー争いは熾烈を極めそうだが、最終決戦は小倉競輪祭。機は熟したか。大注目のシリーズが幕を開ける。

※11月1日現在直近4カ月集計データ
勝率 39.1%
連対率 43.4%
3連対率 52.1%
バック本数 2本
平均競走得点 114.72
出走予定
岐阜FI 11月15日~17日
小倉競輪祭 11月24日~27日
佐世保GIII 12月8日~11日
松山FI 12月16日~18日
小田原決勝で外国勢を打ち破る
成田和也(福島・88期・S1)
落車や腰痛の影響で本来のリズムをなかなか取り戻せないでいたが、ようやく成田らしい「しびれる」レースがよみがえってきた。10月小田原FIでは、準決勝でパーキンスと連係。パーキンスの9秒フラットの捲りに、しっかりと付いていきワンツー、2車単の配当は150円の圧倒的一番人気決着だった。決勝ではパーキンス、ドミトリエフの連係に対して、永澤剛をマーク。逃げる小埜正義をパーキンスが捲りで最終バック前に捕らえる厳しい展開となるが、成田は外国勢を追った永澤の仕掛けに乗ってドミトリエフとパーキンスの中コースを突いて一刀両断。見事に今年3度目となる優勝を決めた。ダービー王にも輝いたタイトルホルダーだけに、求められるレベルは果てしなく高いが、輪界を代表する追い込み屋の成田の復活は多くのファンが求めるところ。11月には競輪祭が控えており、これが昨年のオールスター以来となるGI出場となる。競輪の凄みや奥深さを凝縮させた成田のレースから、これからも目が離せない。

※11月1日現在直近4カ月集計データ
勝率 25.0%
連対率 50.0%
3連対率 68.7%
バック本数 0本
平均競走得点 113.26
出走予定
小倉競輪祭 11月24日~26日
岸和田GIII 12月3日~6日
取手FI 12月25日~27日
スーパーダッシュで1着量産!
河端朋之(岡山・95期・S2)
1着を量産している河端朋之に注目だ。6月高松宮記念杯で敗者戦ながら2勝を挙げると、8月の函館FIでは準決勝を逃げ切り1着で突破、決勝でも打鐘から先頭に立つと、鈴木庸之の捲りを振り切って、そのまま逃げ切り優勝を決めた。8月川崎FIでは、予選、準決勝と捲りで連勝して優出すると、決勝では佐川翔吾の先行を3番手から捲って完全優勝を達成した。その後はFI準決勝での取りこぼしも多く見られるものの、シリーズで1~2勝をコンスタントに挙げており、勝率50%、3連対率は72%にまで上昇している。ダッシュ力は輪界屈指のものを持っているだけに、番手がどうしても離れてしまっての別線決着の割合も高く、そこが車券の焦点にもなるが、グレードが上がっていけば、ライン決着もどんどん増えていきそう。来期はS級1班への返り咲きが決まっているので、初日予選から狙えるのもあとわずか。お見逃しなく。

※11月1日現在直近4カ月集計データ
勝率 50.0%
連対率 68.1%
3連対率 72.7%
バック本数 14本
平均競走得点 106.95
出走予定
西武園FI 11月21日~23日
前橋FI 11月28日~30日
豊橋FI 12月7日~9日
広島GIII 12月22日~25日
レインボーカップでS級昇格チャンス
山本紳貴(千葉・107期・A2)
107期はすでにS級昇格を果たしてグレードレースを賑わせている逸材が多いが、山本も着実に力をつけており、これからの活躍が期待される一人だ。在校成績は19勝を挙げて2位の成績だったが、捲り・追い込みがほとんどで、先行の決まり手は皆無。それでもデビューしてからは地脚を活かした先行勝負で、コツコツと礎を築いてきた。今年4月にA級2班へ特別昇班を果たすと、7月静岡、小倉で2場所連続完全優勝を達成。次の8月前橋では、予選と準決勝を堂々の逃げ切りで連勝を8まで伸ばすが、決勝で3着に敗れて残念ながらS級での特別昇級は失敗。それでも、9月平塚では3日間捲りで完全優勝するなど地力はまだまだ強化中だ。来期はA級2班だが、12月岸和田のレインボーカップA級ファイナルへの出場が決まっており、S級入りへビッグチャンスが訪れている。なお、現在は予選スタートで、7月岐阜から10月千葉まで初日予選は10連勝中(8月弥彦は打ち切りのため未実施につき除外)なので、これがどこまで伸びていくのかも興味が尽きない。追いかけ続けたい好漢レーサーだ。

※11月1日現在直近4カ月集計データ
勝率 55.0%
連対率 65.0%
3連対率 80.0%
バック本数 10本
平均競走得点 94.85
出走予定
取手FII 11月28日~30日
岸和田レインボーC 12月6日
西武園FII 12月15日~17日
小田原FI 12月25日~27日
3連対率100%! 特別昇班なるか
佐伯辰哉(広島・109期・A3)
2013年には第8回アジアBMX選手権大会のジュニアレースで2位、全日本ジュニアエリートクラスでも1位に輝いた実績を引っ提げて適性で競輪学校に入学。今年7月の佐世保競輪場からプロ生活がスタートした。在校順位は14位で、在校時に挙げた5勝のうち4勝は捲りの決まり手によるものだったが、デビューからは逃げに徹しており、連対時の逃げの決まり手は88%に及んでいる。ここまで8場所を消化して優勝2回、2日目の準決勝は8連勝中、そして3連対率は100%をキープと抜群の安定感を誇っている。同期はすでに9名が9連勝での特別昇班を決めており、卒業記念チャンプの太田竜馬を筆頭に1・2班戦でも旋風を巻き起こしている。もちろん9連勝での昇班の可能性も十分だが、12月18日の伊東で行われるレインボーカップ・チャレンジファイナルへの出場が決まった。佐伯を含めて109期が5名エントリーしており大混戦が予想されるが、昇班のビッグチャンスだろう。(※特別昇班を決めた場合は、以降のあっせんは変更になります。ご注意ください)

※11月1日現在直近4カ月集計データ
勝率 77.7%
連対率 88.8%
3連対率 100%
バック本数 15本
平均競走得点 79.00
出走予定
広島FII 11月21日~23日
高松FII 12月8日~10日
伊東レインボーC 12月18日
松阪FII 12月28日~30日