真夏の祭典サマーナイトフェスティバル。今年から3日制になりガールズも3個レース加わった。去年まではオール予選で決勝は1着権利。フェスティバルと言う名前も有り、一発を狙う選手が多くなり普段とは少し違う様そうのレースが多かった。今年は2着と3着2名が準決勝に勝ち上がれる。普段上位陣はナイターを走る機会はほとんどなく、この大会だけと言う選手も多い。そして今年は函館での開催。最北端の競輪場で夏の開催は選手に人気があり希望斡旋も多い。3日制で勝ち上がりも通常に近い形だが、その様な要素が昨年までのレース形態とあまり変わらなかった要因だろう。簡単に言えば淡泊なレースが多い大会である。初日特選は1個。選考基準でS級S班全員が乗れる事は事実上不可能となっている。深谷、稲川、岩津が予選回りとなった。当然人気を背負う。深谷自体本調子ではなかったが9着に敗れ、またその次のレースに登場した脇本も人気を背負いながら4着に沈んだ。本人達にとっては勝ち上がりを意識していたと思うが、いつもよりスタイルにこだわりがない様にも感じた。この大会の一つの特徴でもあるだろう。逆に噛み合えば強さが強烈に印象に残る。それが昨年の深谷であった。準決勝を終え、勝ち上がったメンバーは安定した力を発揮している浅井。断然のスピードで勝ち上がった新田。その両者が優勝候補になる。後は岩津が番手から巧みに切り替え勝ち上がった走りが印象に残った。
展開予想
スタートはいつも通り浅井。ライン的には近藤と2車。そして新田がこの後ろ。山崎が続く。この後ろ辺りに小埜が入るか。そして原田に岩津、柏野の四国中国ライン。最後方に芦澤か。原田ラインが3車で先行濃厚。前検日のインタビューでは最近消極的なので積極的なレースをしたいとコメントしていた。その原田が新田を押さえ打鐘で先行態勢を築く。その時に芦澤はどうするか。番手を攻めるなら原田の後ろが定石。基本的には4番手で考える。その態勢なら浅井は5番手になり新田は8番手。小埜は6番手と考える。後方になった新田が最終ホームで動く。しかし浅井が中団で遅めなら牽制する。そして位置を確保し2コーナーまくり。新田が早めなら叩き合いになるのでスルー。そしてもがき合いをまくる形だろう。いずれにしても番手は岩津。原田が掛かり、上手く牽制すれば優勝まである。新田の先行も考えられるが、ここまでの新田の走りを見てそれを感じない。弥彦での親王牌でも先行出来る条件は揃ったが、いつも通りのスタイルだった。その事も考えに入れると更に原田の先行と思う。浅井が本命で対抗は岩津。単穴は新田。
1番 |
山崎 芳仁 |
福島 |
2番 |
岩津 裕介 |
岡山 |
3番 |
浅井 康太 |
三重 |
4番 |
柏野 智典 |
岡山 |
5番 |
近藤 龍徳 |
愛知 |
6番 |
小埜 正義 |
千葉 |
7番 |
新田 祐大 |
福島 |
8番 |
芦澤 大輔 |
茨城 |
9番 |
原田 研太朗 |
徳島 |
3-2=5
|
3-2-4
|
3=7-125
|
2-9=4
|
2-9-3
|
7-123-123
|
レース経過
前受に浅井に近藤の中部勢。中団に新田、山崎の北日本。そして芦澤と小埜と単騎の選手が続き、後方に原田、岩津、柏野の四国中国ラインで周回を重ねる。まずは原田が新田を被せる。そして上昇。その時に小埜が中四国に切り替え追走。打鐘2コーナーから原田が先行態勢で浅井が5番手。新田は8番手になる。もう一人の単騎芦澤は浅井ライン追走。何もしなかった。浅井が早めにまくるとは考えにくく、あって3着の位置。不発の場合のみそれ以上の着順があるが、それも前団の動き次第。せっかくの単騎戦を無駄にした気がする。これはあくまで芦澤の現状の立場を考えての事だが。そして最終ホーム。8番手の新田は少し追い出しの意味で外に車を出すが、浅井は反応しない。その浅井は小埜が前にいるため少し待った。それはバックまで続く。小埜の位置はこのレースではまくりの絶好位だが、後ろに浅井がいるため早めにいけない。3コーナーからの捲り追い込みになる。微妙に後ろの選手達の思惑が重なっていった。その動きの中レースが経過していき、後方がためらう中前団が有利になっていった。後ろの選手で小埜以外はタイミングが過ぎてから、もう間に合わないと思ってからの仕掛けとなっている。小埜がまくれれば結果は違っていたが、後方の選手に思い切りが無かった。その事で前団の中四国勢が有利になった。小埜の仕掛けを見てから慌てて踏んだ浅井も不発になったが、その後ろの近藤は浅井追走で中バンクから内に切り込み小埜を目標に、そしてその小埜が外に張れVロードが開いた。
車券的推理結果
30万代の配当で仕方なし。個人的な車券の狙い方は3~10万ぐらいの車券を10枚以上ゲットする事を理想としている。30万代となれば取って1枚になる。近藤1着固定などの全通り。仕方なし。
優勝した近藤にとっては1着になる条件が揃った。まず浅井が不発になる事。そして山おろしからの加速。コースがすんなり開くと最高の展開であった。しかし浅井が不発は出なくまくり切っての追い込みが本当は理想だが、まだその力はない。そして戦法的にもまだ確立されていない。ただ今後に弾みが付いたのは確かである。これから近藤がどんな戦法を選択し、どんな選手になるのか楽しみにしたい。