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―第15回サマーナイトフェスティバル編―
今年のサマーナイトフェスティバルは別府競輪場です。別府は今年最初のG1全日本選抜を2月に開催し、そこでは単騎となった中川誠一郎が見事逃げ切り優勝した事は記憶に新しいと思います。ただ別府は季節により風の影響が全く違います。全日本選抜が開催されたのは冬場でバック向かい風が強く吹くコンディションが多く、先行選手が苦しい。しかし今回は7月開催で風向きが逆の事が多く、逆に先行有利なコンディションとなります。別府のイメージは「バック強風」これは記念開催が12月に多く、そのイメージにつながっています。サマーナイトフェスティバルの選考基準は優勝が条件で、G1裏開催のF1でも権利が発生します。それは若手の先行選手にチャンスを与える大会と言えます。それに加えバック追い風です。若手の先行選手が活躍しそうな、今回のサマーナイトフェスティバルです。
直前天気予報では開催中は3日間全てが雨予報。しかも激しい雨となっていました。風どころではない感じですが、その事は更に先行選手が有利になります。初日、予報通りの激しい雨の中でレースが始まりました。その中で調子落ちの評価が続いている吉田拓矢がホーム叩き先行で逃げ切り。それに続くかの様に南潤、山崎賢人も逃げ切った。しかも強いと感じさせる内容でありました。2日目もこの3人は逃げました。吉田だけが逃げ粘り勝ち上がりましたが、南は相手が強すぎた事、山崎は残りそうであったが後ろが自力選手で早めに踏み込まれ致し方ない結果でした。しかし3人共、力を示し内容も良く、これから非常に期待できると感じさせました。準決勝を終え平原康多が、久留米記念の勢いをも感じさせ抜けた存在。しかも同地区の吉田が勝ち上がった事で強力かつ絶対的な存在にもなりました。
展開予想
前受は中川、園田の九州ライン。後は枠なりに松浦、小倉の中四国勢。そして吉田、平原に佐藤が付ける関東ライン。最後方に渡邊、村上のラインと予想する。まず、渡邊がいるが基本は中団を取りにいく選手であり、吉田の先行に対抗する選手が見当たらない事がある。後方から渡邊がイン切りから中団確保の上昇。吉田がこれを追い先行態勢に持ち込む。そこに松浦がどうするかである。6番手で我慢するか、4番手追い上げかである。松浦の仕掛け自体は早いが吉田を叩きにいく事は考え辛く、それならホーム過ぎから渡邊が仕掛ける前に捲りを選択すると思う。このレースのポイントは松浦である。早めに行けば平原も迷う事もあるだろう。それが2コーナーなら出て行くが、出来る限りタイミングを遅らしたい。それは関東3番手を選択した、佐藤の伸びがいい事がある。平原自体今年まだ著しい活躍をしておらず、GPの事を考えても確実にチャンスをものにしたいと思う。理想は4コーナーからの追い込み勝負。それが出来るだけの吉田の出来は良いと感じているはずである。それを狂わすのは、やはり松浦しかいない。渡邊は4番手絶好の捲りポジションで仕掛けは早くて2コーナー。中川は8番手で流れを見つつの仕掛けなので、平原に与える影響はない。その観点から平原が3コーナー付近からの仕掛けになる。そこからなら佐藤に交わされる事はないだろう。松浦をけん制し3コーナーから抜け出す平原の優勝である。佐藤の交わしは1割程度と考えて良いだろう。3着候補は村上が筆頭。それは最初に内に入れる位置にいる事。次に小倉。園田は良く伸びてはいるが、中川不発で内に入っても既に村上、小倉がいるため突っ込める所はない。
決勝番組
1番 中川 誠一郎 熊本
2番 小倉 竜二 徳島
3番 平原 康多 埼玉
4番 渡邊 雄太 静岡
5番 村上 博幸 京都
6番 吉田 拓矢 茨城
7番 松浦 悠士 広島
8番 岡田 匠 福岡
9番 佐藤 慎太郎 福島
車券推理
3=9-2576
レース結果
 5-4-8  114.92倍(239番人気)

レース経過
初手の位置取りは予想通りで周回を重ねる。まず渡邊が上昇し吉田が先行態勢である。ここまでは予想通りである。そして松浦がどうするかであったが、その松浦は打鐘4コーナーから吉田を叩きに行った。いく事は予想していたが、あまりに早い仕掛けであった。吉田とのもがき合い。平原は判断しづらい状況に陥った。吉田が合わし切るか、松浦が出っ切るかであり、対処が難しい。平原は準決勝で木暮目標から、木暮不発と感じるや否や仕掛けた。ある程度予測していたと思う。しかし決勝の展開は予測していない状況で判断が遅れた。小倉が外にいて、当たるタイミングも吉田が踏みなおしたため逸した。内つまりである。その状況で後方にいた中川がホーム線辺りから仕掛け、捲り切るかともおもった。そして2コーナー。4番手確保していた渡邊が捲りに出る。この動きで中川は止まった。渡邊の動きは盲点であった。打鐘で結構脚を使っていた事もあった。渡邊が捲りきりその番手村上が寸前で交わして優勝した。

誰もが平原絶対と感じた決勝戦でありました。しかし松浦の積極性が周りの者よりはるか上にある事がこの結果に繋がったと感じます。自在選手のイメージが強く、本格先行の選手を叩きにいくまでの選手とは思っていなかった事がまずあります。松浦に対しての認識を変えて行かなければなりません。敗れた平原は対処が難しい予期せずの展開になった事が全てでした。仕方ないと言えば仕方ないです。捲った渡邊も準決勝は上手く展開を作って勝ち上がったので、軽視していた事もあります。しかし脚を使って尚且つ捲った事はグレード戦線での過去の状況が力を付けさせたと思います。勝負所でしっかり仕掛けられたのは立派でした。そして村上博幸がゴール寸前で渡邊を交わし優勝。もう博幸には何も言う事はないです。これからも活躍していくでしょう。
それからガールズでは拮抗した戦いは余りありませんが、上位陣のみのトーナメントは今後のガールズのレースに影響を与えるでしょう。
総体的に勝ち上がりも厳しく凝縮された3日間で見応え十分のシリーズでした。来年も期待したいです。