─今回は40分ほどの講演でしたが、いかがでしたが?
「最初はどれくらいの子供達が聞いてくれるのかなとか、やっぱり緊張しましたけど、本当に時間が短く感じたので、僕自身楽しかったんだなと思います。小・中学生がメインだったので、自分の小学校、中学校の頃の話をちょっと熱く話しすぎたのもあって、最後のほうは時間が足りなくなっちゃいましたけど、でも子供達も食いついて聞いてくれていたので、良かったなと。僕が小さい頃自転車に乗れなかったという話には、びっくりしてましたけどね(笑)」
─小嶋選手が自転車競技を始められたきっかけも、ちょっとしたことからだったそうですが、どこに可能性が転がっているか本当に分かりませんね。
「そう、友達の家に遊びに行く時、自転車を漕ぐのが速かったからという(笑)。まあ今回の子供達もこれから先、仕事として将棋をやっていけるかどうかとか、そういう事はまだ考えていないと思うんですよね。たまたまお兄ちゃんやお姉ちゃんが今日この大会に出るから自分も見に来たとか、そういう子もいると思うんです。でも、何がきっかけになるかって本当に分からないし、可能性はたくさんあるので、小さい頃はどんどん何でもやったほうがいいですよ」
─負けから学ぶことがたくさんある、というお話も印象的でした。
「僕はやっぱり負けているイメージのほうが強いんですよ。競輪の世界でもグランプリも獲っていないし、賞金王にもなったことがない。まだ一番上になっていないんです。でも逆に言えば負けている人生だからこそ、この年齢までこうして努力していられるのかなとは思いますけどね。村上(義弘)君や神山(雄一郎)さんとか、自分より活躍している選手がいるので、自分もまだまだだなと」
─9月にはオールスター競輪も控えていますが、今年後半戦への思いを聞かせて下さい。
「正直、こんな悪い成績の中でファン投票を入れていただいて(20位)、オールスターに出場できることになったんですけど、こういう応援があるからこそ辞めずに走れるのかなって。投票してくれたファンのためにも、もっと頑張らないといけないなと改めて感じましたね。もう年齢も年齢なので、とにかく一走ずつしっかり集中して行かないと。今は勝利数より、いかにインパクトがある強い勝ち方ができるかに重点を置いているので、その結果としていい成績に繋がるように、そういう形を目指して行きたいなと思っています」