-コンボの活動を聞いた感想はいかがですか?
「日本競輪選手会千葉支部も知的障害を持った方の施設である「富里福葉苑」との交流があります。昨年、JKAにその活動が認められて、特別功労賞をいただきました。今でも運動会や文化祭やクリスマス会などイベントがある際に、数名の選手が訪問し、一緒に走ったり、参加したりしています。
今回、同じ千葉県内でコンボさんの活動があることを初めて知りました。JKAを通じて、自分たちが走ることによって生まれる収益が様々な形になって使われるということが初めて分かり嬉しく思います。今後ともぜひ、有効利用していただいて、役に立ててもらいたいです。
千葉支部として自分たちが直接何をできるかわからないですけど、支部のイベントでチャリティオークションなどやったりしていて、その時に寄付する先を探して寄付するような活動もしていますので、今度そういう機会がありましたら、コンボさんにぜひ使っていただきたいなって思いました。
また競輪場をどのように利用できるか分かりませんが、もしコンボさんや他の福祉事業の方に来ていただいた時に、お互いプラスになるようなイベントをやりたいと考えています。ぜひ競輪場に来ていただいて、“こういう世界があるのかなぁ”と競輪に接していただければと思っています」
-さて、支部長のお弟子さんである石井貴子生徒(106回生)ですが、先日の世界選(コロンビア・カリ大会)に出場するなど、頑張っていますね。
「彼女は岐阜出身の、早稲田大学スキー部の出身です。卒業後一時期会社員でした。その会社の社宅が我孫子にあったんですよ。ある日、満員電車に揺られて出勤している時に、こんなことをやるために生きているんじゃないって、『そうだ! ガールズケイリン選手になろう』と思ったそうなんですよね。
競輪場に出入りしている業者さんと、石井貴子のウエイトトレーニングを見てくれていたトレーナが知り合いで、その流れで千葉支部の支部長に連絡をしてみたらと連絡先を教えてもらったみたいである日、電話がかかってきたんですよ。それで、我孫子で家も近いし、私が面倒を見ることになりました。
彼女は当時会社員でしたから出社する前に早朝トレーニングをやっていましてね。他にも仕事の隙間に練習できる時間を見つけては一緒に練習していたんです。会った瞬間から、こいつは競輪界を変えてくれるんじゃないかってオーラを感じました。それに自転車に乗ったら乗りっぷりもいいし、アドバイスしたことはすぐに出来るし、これは逸材だって思いました。「練習できるのも素質のうち」って、よく言いますけど、彼女は練習もするしいい素質を持っていると思います。
先日は、世界選手権出場というチャンスの場も与えていただき、次につながると思いましたね。これからは自転車競技とガールズケイリン発展のためにいろんなことをやらなければいけない立場に彼女はなってくると思うので、それは私にとってもいい刺激になりますよ。競輪界の逸材を順調に育てなければいけないっていう使命はプレッシャーでもあるけど、でも、その重責が自分のモチベーションのプラスになりますからね。公務、自分の練習、貴子の稽古、全てをやることが自分のチャレンジだと思い、これからも頑張りたいですね」