今年で23回目となったジャパンカップサイクルロードレースは10月17日、18日、19日の3日間にわたって行われました。
1990年、ロードレース世界選手権が栃木県宇都宮市で開催されたことを記念して創設されたジャパンカップですが、年々、観客が増大し、本当に日本一のサイクルロードレース大会となっています。
その観客数は18日に行われたクリテリウムが約38000人、翌日のサイクルロードレースがなんと80000人と過去最大となりました。
最近のアニメ効果もあってか、コスプレをしているファンも数多く見られ、会場は大盛り上がりとなりました。
今年は村上義弘選手、小嶋敬二選手、磯田旭選手が参加したクリテリウムは
ハイスピードバトル!ガールズ選手もスペシャルレースで会場を盛り上げました!
ガールズケイリン・スペシャルレースのスタート前。
宇都宮のど真ん中を走る。
勝ったのは地元・荒牧聖未選手。
レジェンドクリテリウムも行われ、勝ったのは神山雄一郎選手。
ポーズをとる神山選手。
クリテリウムスタート直前の磯田選手と村上選手。
名前をコールされ、応える小嶋選手。
スタート直後、一気にスピードを上げ
先行する小嶋選手。
大観衆の前を走って行く。
さて18日に行われたクリテリウムは、予想外のハイスピードでレースが進行していきました。その発端は、なんと小嶋敬二選手。スタートから猛ダッシュで飛び出し、一気にスピードを上げたため、追いかける集団の速度も序盤から思いっきり上がったまま、周回が続く状態に。
ロード選手も苦しかったと思いますが、一番とばっちりを受けたのが村上義弘選手。クリテリウムは今回で3回目の出場となり、完走しようと準備万端でレースを迎えたのですが、7周でリタイア。これまでで一番早いリタイアとなってしまいました。
初参加の磯田旭選手も相当苦しいレースとなり、完走はなりませんでした。それでも、サービス精神旺盛な小嶋選手らしいサプライズな走りに、詰めかけた大観衆もどよめき、歓声が上がっていました。
そのクリテリウムの結果は写真判定にもつれ込む大接戦。それを制したのはクリストファー・サットン選手(チームスカイ、オーストラリア)、2位はスティール・ヴォンホフ選手(ガーミンシャープ、オーストラリア)となりました。
このレースに先がけて行われたのがガールズケイリン・スペシャルレース。
クリテリウムのコースを2周するケイリン競走です。
これを勝ったのは地元・栃木の荒牧聖未選手で、会場は大いに盛り上がりました。
翌19日は宇都宮森林公園でロードレースが行われました。今年は晴天に恵まれて、80000人の観客が集まり、ハードな登りで有名な古賀志林道は人、人、人。
これをかき分けるようにレースを走る選手たちの集団が登っていったのですが、本当にすごい人気になっているなと感じたジャパンカップでした。
ゴールは3人のスプリントになり、勝ったのはネイサン・ハース選手(ガーミン・シャープ、オーストラリア)でした。
このジャパンカップには、競輪界が大きく関わっています。
競輪補助事業としてサポートをしていることは、無論のことですが、運営面で日本競輪選手会栃木支部の方々が協力しています。
競輪補助事業が、自転車競技の盛り上がりにも役立てられていると是非知っていただきたいですね。
18日に行われたスペシャルチームのトークショー。
ガールズ選手のトークショーも行われた。
クリテリウムの表彰式。
19日のジャパンカップ本戦。こちらも大観衆!
大接戦のゴールスプリントとなった。
ジャパンカップの表彰式
◆小嶋敬二(石川・74期)
小嶋敬二選手
「今回で2回目の参加ですが、前回はロードレースブームが一過性のものでなければいいなと思っていました。今回も大観衆の前で走るのでスタートダッシュを決めていければと思います。今回も気合を入れて、プロチーム並みの装備、機材を揃えました。
ジャパンカップの魅力は、ロードレースのプロ選手が間近で見られることですよね。この中に我々、競輪選手が入ってPRして、盛り上げていければ競輪もトラックサイクリングも盛り上がっていくと思います。しっかりとアピールしたいですね」
◆磯田旭(栃木・96期)
磯田旭選手
「地元が小山なので高校生の時から、毎年ジャパンカップには来ています。クリテリウムもすべて観戦しています。
そのクリテリウムにまさか自分が出場するとは思っていませんでしたが、参加できて光栄ですね。
世界のトップクラスのロード選手が宇都宮に集まってレースをするのは高校生の自分には新鮮でした。
今回のクリテリウムですが、ロードレースは走ったことがないのでどうなるかわかりませんけれど、頑張りたいと思います。このクリテリウムでは、地元の同級生の選手や先輩選手も走っているので、その中で一緒に走れるのは楽しみですね。
ジャパンカップでは色々なところに競輪のマークがあるので、このようなところに支援しているんだなということと、やはり多くの方に競輪を知っていただきたいと思います。競輪を知っている方がロードレースを知って、ロードレースを知っている方に競輪を知ってもらうサイクルができればいいなと思います」
◆村上義弘(京都・73期)
村上義弘選手と
アジア大会オムニアム金メダルを獲った橋本英也選手
「前2回までとは違い序盤からハイペースで、完走を今回は目標としていましたが難しかったですね。今回は前日まで宇都宮競輪場で競走していまして、疲れはありましたけど、楽しんで走れました。本当に完走を目指していたんですけど、競技の特性上、折り返しのテクニックも違いますし、出場する以上は全力を出し尽くしたかったんですけど残念です。
ジャパンカップは競輪の補助事業でもあると聞いていますが、このようなイベントが自転車競技の発展だけでなく競輪にも繋がると思うので、今後もこういった支援をして欲しいですね」
◆小林莉子(東京・102期)
小林莉子選手
「スペシャルレースに参加するのは今回で2回目ですね。前回も2着だったので、今回はリベンジだ!と思って臨んだのですか今回も2着でしたね(笑)。
大勢の観客の皆様の前で走れるのは本当に良い経験になります。
それに、お客様と近いですからいいですよね。このようなイベントにも競輪のお客様にお越しいただき色々なレースを楽しんでいただければ、ガールズケイリンもさらに活性化してくると思います。それに補助事業として競輪が参加しているのでそういった部分ももっと知っていただけたら嬉しいなと思います」