競輪補助事業紹介

競輪の売り上げの一部は医療、福祉、ものづくり、スポーツ振興など様々な分野の活動に役立てられています。選手の走りと、ファンの皆さんとで創り出す競輪補助事業。どんなところに、どんな形で支援が行われているのか、ご紹介していきます!
今回は、「第30回記念 ツール・ド・おきなわ2018」です。
30回目の記念大会も大盛況!
 今回で30回目を迎えたツール・ド・おきなわ。この大会は1987年海邦国体のレガシィとして、また、やんばる(北部地域)の活性化を目標に誕生しました。国内で行われるロードレース大会では最大規模の人数が走ります。11月10日、11日の2日間、レースとサイクリングを合わせると約5000名の参加者が沖縄を走りました。
 11日には沖縄本島一周サイクリングやヤンバルセンチュリーライドなどが行われ、香港、台湾をはじめ、海外からの参加者も多く、たくさんの人たちが穏やかな気候のもと、海や沖縄の風景を楽しみながらサイクリングを楽しんでいました。
 12日は、男子チャンピオンレース、女子国際ロードレース、ジュニア国際ロードレースなどが行われました。男子チャンピオンレースはアラン・マランゴーニ(NIPPOイタリア)が優勝、 女子国際ロードレースは与那嶺恵理(Wiggle High5)が優勝を決めました。
 レース後には、豚の丸焼きやもずくそうめん、おでん、そしてオリオンビールなどのふるまいがあり、表彰式は大宴会場のように楽しい雰囲気で行われました。
 ツール・ド・おきなわの特徴は、そのコースです。公道を200㎞近く走れるレースは他になく、国内最長を誇ります。
そのためには約1000人の人員が道路に立つそうです。30年続く大会だけに同じ場所に30回立っている方もいるのはすごいことですね。また、ホスピタリティにも気を使っていて、沖縄の人たちの温かさに触れられることも好評の1つになっています。
 競輪の補助は、海外の選手たちや県外のコミッセールを呼ぶためや、会場の安全対策、大会の告知などに使われています。
 ツール・ド・おきなわでは、国際レースの他、市民レースも様々なカテゴリーのレースが行われます。やはり日本から強い選手が生まれないと国際大会が盛り上がらない、そのためには小学生、中学生、高校生のレースも重要だという想いを持って開催されています。そんなツール・ド・おきなわの開催には競輪の補助金が役立てられています。
インタビュー
◆NPO法人ツール・ド・おきなわ協会主幹
洲鎌政義氏
「ツール・ド・おきなわは、1987年に沖縄で国民体育大会が開かれ、その時に自転車のロードレースもあり、せっかくなら自転車のロードレースを残そうと関係者が努力した結果、1989年からスタートすることができました。レースは高いホスピタリティで、沖縄の温かい気持ちが出ていると、ファンの方、関係者からの評価も非常に高いです。
 また、200㎞の公道を走れるレースというのは国内ではないですからね。国内のロード自転車競技選手の強化の観点から見ても3時間は走らないとロードレースとしてはおもしろくない、そういう意味では5時間走れるのは有意義なコースです。
 ツールド・おきなわの特徴はUCI公認の国際レースというメインレースがあって、付随して市民レースも催していますので、それにより、この地域に多くの方が来て戴いているので地域の活性化にも繋がっているところです。また、レースではないサイクリングとしても様々なコースを設定しており沖縄をサイクリングしながら楽しめます。
 この大会では国際カテゴリーがあり、市民レースのアマチュア、ジュニア、小中高のカテゴリーと様々なクラスのレースを行えるのは競輪の補助があるおかげです。競輪の補助金は主に審判の招致費用として使わせていただいています。小学生、中学生、高校生の部門の審判は県内の方では足りず、県外から招致しています。この招致に大変費用が掛かり、小学生、中学生、高校生のレースができるのはまちがいなく競輪の補助事業のおかげです。これらのレースは、ロードサイクリングの将来につながり、日本から強い選手が生まれ、国際大会で活躍する選手の育成に繋がると考えています。世界で活躍できる選手を輩出するためにも競輪の補助金があるのは本当にありがたいです」

洲鎌政義さん

左から仲松選手、津留崎さん、照屋選手
◆津留崎由文(沖縄・44期引退)
「長崎から沖縄に移籍してきたんですけど、沖縄には競輪場がないので、競輪場か場外場がほしいという思いは今もあります。引退してもずっと自転車に携わっていますが、競輪マークが介護車両などについていることを見ると、自分も選手を31年やってきてよかったなという想いはあります。そして、これから沖縄の自転車界をますます進めていかないといけません。そのためには競輪のバックも必要になりますし、マークを見るたびにそういう思いは強くなります。私は沖縄の自転車競技連盟の副理事長だし、弟子も理事をやっていて、活動していますので、補助金をいい形で活用して、自転車を推進していきたいです」
◆仲松勝太(沖縄・96期)
「僕は高校から出ているんですけど、競輪の補助事業ってわからなかったんですけど、選手になってから気になるようになりました。こういう大きい大会が出来ることも補助があるおかげだと思うし、名護に後輩も出てきているし、そういうところに繋がっているかと思うと嬉しいですね。」
◆照屋将貴(沖縄・111期)
「自分は、このツール・ド・おきなわを見て、自転車をしたいと思ったんです。もう小学校低学年の時から見ていて、家がコースのところにあったので、親と一緒に見に行って、自分もやってみたいなって、自転車を始めたんです。今は、競輪選手になって、こうして裏方でサポートしていって、三輪車レースから入っても何でもいいけど、沖縄から競輪選手やロード選手が出てきてくれると嬉しいですね。沖縄の自転車人口が増えてくれたら最高です。自分たちに賭けてもらった一部から、こうして大会に使われているのは嬉しいですね」


10日、薄暗いうちからサイクリングスタート。

道のいたるところでボランティアの皆さんが立ってくれている

休憩所ではシークァーサーやフルーツ、
サーターアンダギーもある

奥ヤンバルの里で昼食。
大きな鍋で作るカレーや豚汁

沖縄の美しい海を見ながら走る

小学生による一輪車大会も行われる

11日、チャンピオンレース210kmスタート!

チャンピオンレース優勝

女子国際ロードレース100㎞優勝与那嶺恵理選手

ジュニア国際ロードレース140㎞優勝津田悠義選手

幼稚園児による三輪車レース、こうして小さい頃から
ツール・ド・おきなわを楽しんでいる

表彰式

大人気だった豚の丸焼き

エイサーも披露された

皆で食べたり飲んだりしながら楽しむ表彰式
最初から最後までツール・ド・おきなわを楽しむ

大会会場のいたるところで競輪マークを発見補助金が開催に役立てられている