インタビュー

7月にデビューした108期、その中で最初に優勝を飾った尾崎睦。
在校1位&卒期女王の彼女がデビュー戦で味わった悔しさ、初優勝した時の心境を語ってもらった。
自分のレースをして、しっかり期待に応えたいです
-まずはデビュー戦を振り返っていかがでしたか?
「ちょっと緊張して、慌てていましたね」
-やはり緊張していましたか。
「あの時は、そんなに緊張してないとか落ち着いているなって思っていたけど、今、思えば緊張していたし、周りが全く見えてなかったなって思います。
決勝戦は、わからないうちに終わっちゃったので、何も出来ずに終わったみたいな感じだったので余計に悔しかったですね。あれが先行して抜かれちゃったとかだったら、まだよかったんですけど…、先行も出来なかったし、抜きにいったのに抜けなかったみたいな感じで終わってしまったので、…すごく反省しました。
でも、デビュー戦は一生に1度なので、これも思い出になったかなと思います。何もなく終わっていたら、何も思い出に残らなかったかもしれないけど、逆にあんな感じだったので、たぶん、これは一緒忘れないなと思っています!」
-その緊張は、次の平塚では取れましたか?
「また、ちょっと違う感じだったんですが、でも、デビュー戦みたいな感じではなかったです。師匠(渡邊秀明)も一緒だったので、それで地元だったし、デビュー戦よりは落ち着いて走れたと思います」
-3場所目の広島で初優勝を完全優勝で飾りましたが、この時の感想は?
「川崎、平塚と地元を走らせてもらって、優勝を出来なかったので、まず優勝が欲しいと思っていたので、決勝戦では勝ちにこだわってレースをしました」
-初優勝の感想はいかがでしょうか。嬉しさとホッとしたのとどっちが大きかったですか?
「ホッとしましたね。でも、なんか、自分の目指している勝ち方ではなかったので、その辺はちょっと、優勝は出来たけど、ちょっとダメだったので、うーんって感じで納得してないですね」
-しかし、その後の立川も優勝しました。
「1回優勝すれば、少し落ち着けるって言われていて、とりあえず、そのためにも1回優勝して、自分の目指す勝ち方にこだわってやっていきたいと思っているので。でも、立川はサマーナイトFとぶつかっていたので、強い選手がいなかったのも幸いでした」
-でも、そこをちゃんと優勝することも大事ですから。
「そうですね、どういう時でも勝つっていうことは簡単なことじゃないので、その辺はよかったなと思います」
-一番人気のプレッシャーは?
「期待に応えられるようにというのは、結果を出さないと期待には応えられないと思いますが、でも、そこにばっかり目を向けてしまうと、レースが小さくなってしまうので、自分のレースをして、しっかり期待に応えられるように。そのためには練習とかも必要だと思うので、しっかりやるようにはしています」
-9月伊東の決勝では、小林優香選手との対決もありましたが、どうでしたか?
「楽しかったですね! 楽しかったって言っていいかわからないけど、やはり今の女子のトップにいる選手と戦えるという準備の段階から、『レースが出来る、じゃ、どういう風に走ろうか』とか考えたり、気持ちを持っていこうかとか、実際のレースの時もどのように走るのかとか、そういうのを感じられたことがすごく自分にプラスになりました」
-強い相手ほど燃えるのがかっこいいですね
「楽しいです!(笑)」
-対戦したい選手はいますか?
「やはり奥井(迪)さんですね」
-その対戦は楽しみですね。10月17日から19日の西武園でぜひ見たいですね。
「強い相手と走る時って、注目されるじゃないですか、その人を見る人多いと思うので、そこで自分がどれだけ出来るかで名前が売れると思うし、まだ新人なので、そういうインパクトっていうか、そういう場で自分のレースをちょっとでも出せれば、相手にも覚えてもらえればとかも思います」
-伊東もすごいレースでした
「強かったですね。もうちょっと粘れたらよかったけどね」
-課題はありますか?
「レースをもう少し覚えなければいけないのと脚力をもっともっとあげなきゃいけないっていうことですね」
-レースで難しいところは?
「やはり駆け引きのところですかね。あと仕掛けの部分とか。学校だったらもっと少ない人数で、誰がどういう仕掛けをしてくるかわかったんですけどデビューしたら毎回メンバーが違うので、その人たちがどういうことをしてくるのかとか、映像では見られますけど、実際に走ってみないとわかんない部分っていうのもあるので、その時によって違うこともしてきたりするし、ちょっとした判断のミスとかで着が悪くなったりするので、そういう流れとか展開がまだまだ見えてないというのはありますね。
あとは単純に脚力をもっともっとあげていかないと上では通用しないかなと思っています」
-脚力はダッシュですか、それとも持久力?
「全体的ですね。全体的な底上げをしていきたいですね」
-目標は?
「グランプリで優勝することなんですけど、今年はちょっとガールズグランプリに出ることは難しいと思うので、3月にあるガールズケイリンコレクションに、まずそこに出られるように頑張りたいと思っています」
-強い人と戦いたいとなると、やはりコレクションやビッグは出たいですよね
「やるからには上を目指していきたいので、そういう高いレベルの中で走ってみたいし、高いレベルの人たちの中に自分も入りたいですね」
-最後に、ファンにメッセージをお願いします。
力強い走りを見せられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!」
小林優香との対戦の感想を聞いた時の「楽しかったです!」の弾むような声、本当にワクワクした感が伝わってきる言葉に尾崎の強さの根源を知った気がした。
勝負を楽しみ、強い人との対戦に燃えるからこそ、もっと強くなるんだという気持ちが、これからさらに尾崎を強くしてくれるのだろう。