インタビュー

ガールズケイリントップ27名によって争われたガールズケイリンフェスティバル2017。連日に渡って熱戦が繰り広げられ、その頂点に小林優香選手が立ちました。昨年のケガを乗り越え、競技とガールズケイリンの両立、そして1年2ヶ月ぶりの大きな舞台で優勝を掴みました。その喜びの声をお届けします。
あの苦しい時期があったから今があると思います
-優勝した、今の心境は?
「1年2ヶ月ぶりの大きな舞台ということもありますが、このガールズケイリンフェスティバルは優勝しか考えてなかったので、それを達成出来てホッとしています」
-昨年はこの大会に出られなかったのは悔しかった?
「はい、昨年のこのガールズケイリンフェスティバルは病室で見ていたので、やっぱり悔しい思いはありました。3連覇のかかっていた大会でもあったので残念でしたが、でも、あのケガやリハビリの期間があったからこそ、今があると思うので、決してムダではなかったのかなと思います」
-今回のメンバーを見て、どんな感想を持ちましたか?
「自分が休んでいた間も、皆はどんどん力をつけていたと思います。でも、自分も負けずに練習をしていたので、それを今日出せて良かったなと思います」
-レースを振り返っていかがでしたか?
「展開とか作戦はあまり考えてなくって、レースの流れで自分がここと思ったタイミングで身体が反応出来るように多めにアップもしましたし、それが出来て一つ成長しているのかなと思います」
-皆、動き出すのが遅かったようですが、そこら辺は気になりましたか?
「自分は3番手にいましたし、動き出しが遅かったので、自分にチャンスはあるなと思っていました」
-高木真備選手がまず動きましたね。
「(高木)真備を前に置くことは作戦でもありましたが、あとは、後ろから捲ってくるのは(児玉)碧衣くらいしかいないと思ったので、捲ってきたタイミングで出ていけたのはよかったと思います」
-冷静だったんですね。
「はい、冷静に身体が勝手に反応したって感じでした」
-優勝を確信したのはどこでしたか?
「4コーナーを過ぎて、ゴールまで誰も来なかったので、ヨッシャって感じでした」
-その気持ちがガッツポーズに出たんですね。
「久しぶりの大きな舞台で、いい緊張感で、いい雰囲気で戦えました」
-お客さんからどんな声援をもらいましたか?
「おめでとうという声や、優香よかった!という声が聞こえたので、たくさんの応援があって嬉しかったですね」
-今は競技の方に力を入れていると思いますが、競技と競輪の両立について、いかがですか?
「競技に力を入れるようになったのは2017年からなんですけど、その競技に重点を置いたことで身についたこともありますし、身体を絞ったことや、踏み出しがよくなったことなど、たくさんあるので、こちらの競輪の方にも活きていると思います。それに競輪の部分も競技には役に立っている部分があるので、もっともっと両立を頑張っていきたいなと思います」
-今、優勝したからこそ言える言葉だと思いますが、苦しい時期を思い出すとどうでしたか?
「あの時は悔しかったし、右腕が上がらない状態で、お医者さんを信用しなかったこともあったけど(笑)、けど、あの時の地道な筋トレや肉体改造のおかげで今があると思うので、ムダじゃなかったと思います」
-前検日に試したいことが今回はあるということでしたが、具体的にはどんなことでしたか?
「3.79というギアを使ったのは初めてだったし、今までは作戦を何パターンも考えてやっていたんですけど、それを考えずに、自分のタイミングで行こうと思っていたので、それが決勝のレースに関して出来たかなと思います」
-自分のレースの魅せたいポイントは?
「私のレースは捲りが多いですが、スピードだったり、一気に加速していくところだったりを見て欲しいですし、もっとこれからも磨いていきたいと思います」
-今後の目標は?
「オリンピックを目指して頑張りたいと思うし、ここを優勝したことで年末のグランプリも少し見えてきたし、次のオールスターもしっかり頑張りたいと思います!」
小林優香(こばやし・ゆうか)
1994年1月18日生まれ。身長164cm、体重64.7kg。
競技の目標は?
「ワールドカップでは表彰台を目標に目指したいと思います。今年、ワールドカップの表彰台に乗らないとオリンピックは難しいと思うので。スプリントは踏み出すタイミングだったり、もっともっと技術面を磨いて、スプリントでも頑張っていきたいと思います。
なかなか競輪と競技の両立は難しいと言われていますが、でも、競技をしているからこちらで勝てるという自信もあったので、それが示せてよかったです」