インタビュー

南修二といえば、アグレシッブなレーススタイルが持ち味。
果敢に攻めるレーススタイルに惚れ込むファンも数多い。
その南修二に、レースの信条をインタビューしました。
ラインの前も後ろも考えて走ります。
─先ずは競輪選手になったきっかけからお願いします。
「高校のときに自転車部があって、きっかけは特になかったんですけど、なんとなく始めて、まあそれがきっかけみたいなものですね。競輪とかは知らなかったんで。自転車部に入って、同級生に競輪選手になりたいという子がおったので、それにつられてというか、そこから知った感じですね」
─競輪学校の試験を受けてプロになったときはどのような気持ちでしたか。
「試験もそんなに良いタイムは出なかったですし、何回か受けてやっと受かったという感じでしたね」
─88期は強い選手が多いと思いますが、その中で学校時代というのはどんな感じだったのでしょうか。
「学校時代は、もう何もなかったです(苦笑)。まあ一生懸命はやっていましたけど、特に目立つところはなかったという感じです」
─プロになられてからは、最初は先行でずっと頑張られていたと思いますが、それから徐々に追い込みに変わっていったきっかけというのは?
「なんでかはわからないんですけど、最初から追い込みになりたいとは思っていました」
─そうすると先行にはそれほど強い思い入れがあったというわけではなく?
「まあ追い込みで活躍したいために先行していた感じですかね」
─完全に追い込みに変わろうと思った時は?
「特別競輪に出てからですかね」
─戦法的に追い込みのほうが活躍できると?
「GIに出るまではわりと前で動けていたとは思うんですけど、後ろを回る機会が増えたし、自分が先頭のときでも競ったりとかすることが多かったと思うんですよね。GIに出たらそうしようと思っていたわけではないですけど、やっぱり目立つ選手ではなかったですし、単騎のレースとかが増えていったときに、単騎で勝つイメージってなかなか湧かなかったので、それなら競ろうと思いました。番手にいったりとかし始めて、楽しかったです」
─競りにいったりするのは全然苦ではなかった?
「最初は技術もないですし、脚もないですし、まあ負けたりすることも多かったです。でも走っていて楽しいなとは思いました」
─横の動きが好きだったということですか。
「レース自体が好きで、レース自体は大変だとは思わないんですけど、でも楽しさが増したかなという感じはします」
─その横の動きというのは誰かから学んだんですか。
「いえ、ないです。自分で遊びながらというか、たぶん高校生の自転車部のときから、なんかそういうよくわからない遊びをするのが好きだったので。ハンドルをどうやったら抜けるかなとか、自転車をどうやったら倒せるかなとか。それで何回もこけてるんですけど(苦笑)。まあこけながら覚えていったみたいな感じですね。遊びで、あえてわざと人が怖がるようなこととか、わざとタイヤをすらしてみたりとか、そういうのはよくやっていました。遊びながら、相手の後輪に前輪をすべらせて当てたりとか(笑)」
─南選手は横に厳しいスタイルだと思いますが、それは前と一緒にラインでワンツーを決めようという気持ちから?
「ワンツーもそうですし、3番手、4番手がいるときはそっちのことまで一応は考えています」
─ライン全体を大事に考えるという感じで。
「そうですね。前も後ろも考えて走りたいですね」
─それもやはりレースを走る中でこうしていこうと学んだことですか。
「そうですね。まあ自分は先行とかはできないので、それ以外に何ができるのかっていったら、やれることは限られているんで」
─それはもう自分の信条という形ですか?
「はい」
─どの地区でもどのようなときでも、そのラインについたときはそのラインとしてという気持ちで?
「ああ、そうです。他地区でもつかしてもらったときはやることは一緒です」
─やはりそういうところをお客さんに見てもらいたいですか?
「お客さんに見てもらいたい…、まあずっと同じレースはしているつもりなので、そういうところは見てもらいたいというか、納得ができる見方をしてもらえたらいいかなと思います。まあ失敗することも多々あるんで」
─これは悔しかったというレースはありますか?
「いやもう全く気にしなので。悔しいレースとか嬉しいレースとかもあるんですけど、そんなに振り返らないのでよくわからないです。まあ振り返ることもありますけど、あのレースはこうだったなとか思うことはないです」
─では常に前を見てという感じですね。
「そうですね」
─今後の目標をお願いします。
「目標は、特別競輪を獲りたいとは思っているんですけど、なかなか遠のいたり近づいたりって感じで。まあそこに一歩でも近づけるように」
─6月に岸和田競輪場で高松宮記念杯がありますがそこへの意気込みはいかがでしょうか?
「平常心で普通に。まあ普通って言い方が勘違いされたらあれですけど。普通に自分なりの走りで」
─ファンの方にメッセージをお願いします。
「なんかもう自分は常に不恰好だし、常に弱いんで(笑)。まあ一生懸命走るしかできないので、頑張ります」
南修二 (みなみ・しゅうじ)1981年9月7日生
─趣味とか休みの日にしていることはありますか?
「食べることが好きなので。なんでも好きですけど、美味しい物食べたいですね。地方に行っていろいろ食べたりとか、地元でなにか食べたりしていることが多いですね。(それがストレス発散にも?)まあストレスもないですけどね。いつもリラックスしているんで(笑)」