インタビュー

今や三重を代表する追い込み選手に成長した坂口晃輔選手。
『坂口は小さいけど、動きは上手い!逆に体格を生かした走りもすごい』と中部の先輩が話しているほど、その走りは注目度が高いです。
その走りを忍者に喩える声も多く聞かれます。
その坂口選手をさらに奮起させてくれる存在は、地元・四日市競輪場で2月に行われる読売新聞社杯全日本選抜競輪。そこにかける熱い思いを話してもらいました。
地元GIに向かって、集中して頑張っていきたいですね
─好調の要因は何ですか?
「来年の地元・四日市のGI(全日本選抜)を目がけて、もう約半年ですからね。決まってから、ずっと練習に身が入っているというか、集中してやれているので、そういうところが出ているのかなと思います」
─特別競輪を走っている時も、そういう強い気持ちが出ているんですね。
「自信はなかったんですけども、近況、地元の記念、四日市と松阪があって、そこを決勝に乗れて、今まで以上に戦える気がしたのが自信になっていて、この前のオールスターでも決勝に乗れたこともあるし、なんかこう…特別に来るとオドオドしていたんですけど、それもなくなってきたかなと思います」
─存在感が強くなっています。
「まだ出れるかは決まってないですけど、でも、四日市のGIをいざ走るという時にオドオドしていたら格好悪いので、その時に戦えるようなメンタルでいたかったので。そういう意味で厳しく練習に向かえているのが、それが成績に表れているのが大きいですね。その分、また頑張れたというのが大きいです」
─坂口選手が追い込みを目指したのはいつからですか?
「誰に言い出したというのもなくて、体格的にもともといつかは変わらなきゃあかんと思っていました。S級にあがって2年くらいは、自分で動いてとかやっていたんですけど、頭打ちしていたので。でも、正直、なかなか追い込みに変わって、すぐに通用する世界ではないと思ったんですけど…、それでも、追い込みの時は仕事をしっかりしてと思って、それを周りが認めてくれるまでは回らせてもらっているだけって感じだけみたいなのもありました」
─追い込み技術については?
「認められたくて、けっこう、番手の仕事はきっちりと思ってやって、吸収していった感じですね。追い込み選手になった頃、山口幸二さんとか超一流の走りを見ていて、テクニック満載って感じだったので、すごくレースを見ましたね。今だったら(山内)卓也さんによく話を聞くんです。やっぱり経験値が違いますから、経験している人から色んなことを聞いて、実戦で試しています。やっぱり体格的に劣るので、そこをどうやってカバーするかってなった時に色んなことを考えます」
─それが上手いですよね。
「力だけじゃなく、タイミングを一つ合わせれば、上手く決まる時もあるっていうのを見て覚えました」
─よく中部の先輩が、小さいけど上手いって褒めているのを聞きます。
「小さいですけど、レースでは大きく見えるようにというのは意識しているというか、そういう風に信頼してもらえれば、仕事も増えますし、また、それに応えていけば、いい方向に向かうというのがあります。それの積み重ねですね」
─競輪で一番のこだわりは?
「体格で言い訳にならんくらいのところまでは上がってきたと思うので、特別の決勝も1回経験出来ましたし、次はタイトルを獲って!って、そこは身近な目標として、しっかり狙っていきたいと思います」
─特別に出場してフワフワしていた感じから変わったのはどうしてですか?
「最初はGIの出方がわからんかったというのはありますね。今はどういう期間にどういうGIの選考期間とかわかってきて、そういうスパンで練習が出来ているので、そこに出れるよう準備して、出て当たり前という風にも思われたいです」
─地元のGIでは出られたというのではなく、出て当たり前、迎えうつイメージですか。
「そうですね、やっぱり浅井(康太)さんがいますから、しっかりついていきたいですね。やっぱり浅井さんが注目されるでしょうし、その陰でしれっと僕が頑張れたらいいなと思っています。やっぱり浅井先輩がいることはすごく頼もしいですね!グランプリを獲るところも見させてもらったし、タイトルを獲るところも見させてもらったし、ついていけばそこに近づくと思うので、練習も一緒にやらせてもらっていますし、しっかりついていきたいと思います」
─練習はどんな感じでやっているんですか?
「この1年半前くらいからウエイトを取り入れて、週2、3回くらいウエイトトレーニングをやるようになりました。乗り込みは減ったので、バンク中心ではあるんですけど、それが噛み合っているのかなと思いますね」
─切れ脚が増しているのを見ると、合っているんだなって思います。
「前は追い込めなかったのが多かったんですけど、今は追い込めることもあります。ちょっとでも相手に怖がられる存在になりたいです。小っちゃいと目立たないんでね(笑)」
─ファンの方が坂口選手の走りを忍者って言うのが、走りを見ていてよくわかりますね。
「そうですね、暴れるというよりも上手く1つ1つを仕留めるじゃないですけど、上手く対処出来るのは、無駄足を使わずに勝負出来ますからね。坂口イコール忍者って思われるように頑張りたいですね」
─最後にファンにメッセージをどうぞ。
「一時的で終わらないように、もっとこれからも上手に力をつけて、忍者走行を極めたいと思います!これからも応援よろしくお願いします!」
坂口晃輔(さかぐち・こうすけ)
1988年3月22日生まれ。身長156㎝、体重53㎏。
癒しの時間は?「休みの日は、1歳半くらいになる子どもと戯れる感じですね。それで癒されていますね~」
それも頑張れる要因の1つに「そうですね、子どもが出来てから責任感というのも出ました」