インタビュー

関東で今一番力ある先行選手に成長した吉澤純平選手。
かつてはスケート・ショートトラックで冬季オリンピックにも出場したほどの選手だ。
競輪でも力を発揮出来るようになった要因は落車しなくなったこと。
つまり今のこの状態が吉澤選手の本来の力だということだ。
競輪をはじめたきっかけから振り返り、今を語ってもらった。

先行でも捲りでもしっかり自分のレースをしたいと思います
-吉澤純平選手が競輪選手を目指すきっかけは何だったんですか?
「自転車を始める前にスケートをやっていて、(バンクーバー)オリンピックが終わって、次に何をやるかって考えたとき、(スケートをやっていた)先輩らもやっているというのが頭にありました。それにオリンピックで不完全燃焼なところもあったので違うスポーツで何か成し遂げたいっていう思いがありました」
-武田豊樹選手に師事するきっかけは?
「スケートの時は、僕はショートトラックだったので関わりはありませんでした。ただ、その時に弟子だった今井(裕介)さんのお義父さんがショートトラックの監督だったので、そういう関係もあって、今井さんを通して武田さんに弟子入りしました」
-自転車経験があまりないまま入った競輪学校はどうでしたか?
「きつかったです(苦笑)。なんというか学校生活が大変でした。まぁ、それは皆同じですけど。練習は校長先生の教場が一番きつかったですね」
-デビューしてからここまで振り返って、順調だったか? 大変だったか?というのは、どちらが大きいですか?
「順調ではなかったと思います…。落車も人よりも多いと思うし、そんなにすごい順調だったという感じは自分にはないですね」
-一番、印象に残っているレースは?
「一番緊張したのは静岡ダービーの二次予選ですかね」
-近況は特別競輪の決勝にもよく乗っていますが、そちらは?
「そんなにすごい緊張はしていないですね」
-最近は、関東に5車、4車の先頭を任されますが、プレッシャーは?
「でも、腹は決まっている感じなので、そんなに緊張はしないですね。もう、やることは決まっていたので!」
-今、関東で一番強い先行選手という印象がありますが、強くなっている要因は?
「最近は落車していないというのが一番大きいと思います。でも、自分ですごく強くなったという感覚はあまりないですね(笑)。落車して、治して、走っての繰り返しだったので。昨年の共同通信社杯くらいから落車してないですから」
-そうするとトレーニングもしっかり出来るわけですね。
「そうですね。武田さんのところでずっとやっているので、そこを継続してできることは大きいですね。ケガして振り出しに戻らなくなったことは大きいです」
-最近の練習は?
「あんまり変わらないですけど、武田さんと小原(唯志)さんと一緒にやっています。いない時は自分でやったり、取手のバンクにいる選手たちと一緒にやっています」
-今の目標は?
「特別競輪の決勝でいいレースが出来ていないので、決勝でいいレースをしたいと思っています!」
-最近のGIで茨城勢が多いですが、調子がいい吉澤選手が引っ張っていっている印象がありますが。
「あんまりそういう意識は自分にはないですね。でも、関東の前でしっかり走って、誰かしら引っ張る人がいないとダメだなという気持ちはあります。僕だけじゃなく(吉田)拓矢とか、関東の自力、茨城の先行選手が関東を引っ張っていければいいなと思うし、そうしなきゃいけないと思っています」
-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「一戦一戦、先行でも捲りでもしっかり自分のレースを、そして自力をみせるレースをしたいと思っています」
吉澤純平 (よしざわ・じゅんぺい)
1985年3月16日生まれ。身長169.9cm、体重74.9kg。
癒しの時間は?
「レースの後の打ち上げですかね。GIとかが終わって、そこで開催の後に面白おかしく話したりとかして、またそこで次に向けて頑張ろうって気持ちに皆でなりますね!」