インタビュー


 10月28日、防府競輪場においてKEIRIN EVOLUTION(ケイリンエボリューション)が開催されました。当レースは、いわき平、前橋に続いて3回目の実施。今回は防府記念の4日目第9レースに単発競走として行われ、スタンドで観戦したファンも新しい形態のレースに興味津々といった様子でした。勝利を飾ったのはナショナルチームでの活躍も目覚ましい河端朋之選手。ウイニングランでは、ファンから多くの声援がおくられていました。次回のケイリンエボリューションは12月9日(火)、松戸記念の4日目第9レースにおいて実施されます。お見逃しなく!


出番を待つカーボンフレームのバイク
 誘導以下、小原太樹、遠澤健二、河端朋之、三谷将太、高橋陽介、内村泰三、坂本亮馬で周回を重ねる。残り2周を過ぎても動きはなく、そのままの隊列で打鐘を迎えると、小原が踏んで先行態勢を築いていく。後方の坂本は内を突いて5番手までポジションをあげ、最終ホームを通過。残り1周の1コーナー過ぎから3番手の絶好位に位置していた河端が満を持してまくりを放つと、逃げる小原を捕えて先頭に躍り出る。後続は離れ、河端は2着を4車身離しての圧勝。2着に河端を追った三谷、3着に坂本が入線した。


入場

スタート

周回

残り2周

打鐘で先頭員退避

残り1周、小原が先行する

最終2コーナー

最終コーナー前

ゴール

勝利選手インタビューを受ける河端朋之選手

ガッツポーズ
レース後インタビュー
◆1着の河端朋之選手
「勝って良かったというよりは、負けなくて良かったという気持ちの方が強いですね。位置はどこでもいいかなと思っていました。そうしたら(小原が)スタートでポンと出たし、中団なら、後ろから誰かが打鐘めがけて来ると思っていたので、それに対して自分が出ていくか、合わせるかと想定していました。でも意外に誰も動かなかったので、自分も逆にどうしようかなと思いましたが、落ち着いて、自分の行けるところから仕掛けました。タイミングは取れたかなと思います。良い車番だし、展開と場所(初手の位置)も良かったですね。ラインもないので自分のタイミングを逃さずいくだけだと思いました。(エボリューションは)競輪とはまた違い誘導のスピードや残り1周半まで退避しないので、(誘導退避が)もう半周早かったらまた違う動きや展開になると思います。誰が何をするか分からないレースだったので、そこだけが不安でした。いつも自転車競技の方で頑張っているので、こういうレースに出させていただいて、負けなかったのは良かったです。このあともワールドカップがあるので、この良い流れで調整できますし、もっと調子を上げていきたいと思います。これからはオリンピックのポイントが関係する大会になってきますし、しっかりとポイントを取れるようにアピールしていければと思います」
◆2着・三谷将太選手
「色々難しくて集中力不足でしたね。河端さんを後方に置くのかなと思っていました。高橋さんも俺の後ろにいた感じだったので、来たら切り替えることも考えていたけど、一番強い選手がすんなり中団で、いつでも仕掛けられる状態でしたから。出し切れないまま終わりましたけど、それでも2着でした」
◆3着・坂本亮馬選手
「レースはスタートで終わってしまって。でも、そこから(最低限の3着まで)リカバーできました。自転車競技自体はやっていたので、違和感もなく楽しかったです。新鮮味もあるし、強い選手を呼べば、もっと迫力が出るのではないかなと思います。追い込み選手の中にも、たまには自力でやってみたいという選手もいるだろうし、競技者として試せるんじゃないかなと思います」
◆4着・小原太樹選手
「河端さんのスピードがすごく良かったですね。自分のやれることはやったと思います。7番車でしたし、スタートを取りにいこうと。逃がされる感じにはなってしまいましたが、あそこで駆けないとチャンスはありませんからね。(カーボンフレームでのレースは)思っていたより大丈夫でした。後半の垂れがあまりないかなとは思いましたね」
◆5着・内村泰三選手
「もっと動きたかったんですけど、良い位置が取れすぎてしまって。敗因と言えば、そこが敗因ですね…。先に自分で動いていくべきでした。僕の中では、内をいって緩んだところから自分で仕掛けていこうという気持ちはあったんですけどね。もっと臨機応変にいきたかったけど、これもケイリンでチャンスは1回しかありませんから。河端の前までいったらチャンスはあったのに、もったいなかったです。何もしないまま終わったので、せめて出し切って終わりたかったですね。(レース形態に関しては)もともとやっていましたので問題なかったし、大好きなんですけど、難しかったです。ひとりひとりのレースなので、気持ちは分からないですしね。また機会があれば、頑張ります」
◆6着・遠澤健二選手
「まくりが来たときに、競輪なら外のラインをどかして切り替えたかったけど、今回のルール上いろいろ考えながら走っていて、あっけなく終わってしまいました。良い展開だっただけに、もうちょっと何かしたかったけど、河端に合わせるスピードはもっていなかったし難しかったです。でも、何もできなかったけど(フレームが)すごく軽いから、思った以上に楽にレースができたし、気持ちは良かったです。中央走路に出ていくとき、特別競輪の決勝のような雰囲気があって、『いいな、いいな』と思っていました(笑)」
◆7着・高橋陽介選手
「まさか内から来るとは思わず、予想していませんでした。これは1着以外に意味はないし、そう思って自分もレースを予想していたんですけどね…。自分が甘かったのかな。人の動きを頭に入れてはダメなんですけど、今までのエボリューションとはちょっと違ったレースでしたね。(フレームなどは)悪くなかったと思います」