第4回目となるKEIRIN EVOLUTION（ケイリンエボリューション）が12月9日、松戸競輪の第9レースにおいて開催されました。実績面から小嶋敬二選手や中村浩士選手が人気に推されていましたが、好位置をキープした池田憲昭選手が抜け出しを図る中村選手をゴール前で捕えて見事に1着入線を果たしました。ここまで単発競走で行われてきたエボリューションですが、参加選手からは「もう一度走ってみたい」との声も多かったです。次回は来年（2015年）2月3日に奈良競輪場で開催されます。ぜひ、ご注目ください。

前日の特別選手紹介

　レースは誘導以下、吉川誠、中村浩士、池田憲昭、永田隼一、山中貴雄、渡辺十夢、小嶋敬二で周回を重ねる。そのままの隊列で打鐘を迎え、吉川はそのまま先行態勢をとると、一瞬あいたうちを渡辺が突いて、4番手内まで上昇する。吉川の先行で、最終バック前では中団外の永田も巻き返しを狙うが前団を捕えるまでには至らず。直線を向くと2番手から中村が抜け出していくが、その外を池田が差し切り1着。2着に中村、3着に渡辺が続いた。

入場	スタート
周回	打鐘
残り1周、(4)吉川の先行	最終2コーナー過ぎ
ゴール	1着・池田憲昭選手の勝利選手インタビュー

「プロになってからはカーボンフレームに乗ったことがなかったし、普段のレースとは違うのでどうなるかなと思っていました。特に過去のエボリューションも見ずに走りましたけど、何とか勝てましたね。地元の中村（浩士）さんがいたので、あの位置（中村の後ろ）にいようかなとは思っていましたが、そこからの作戦は特に考えていませんでした。2コーナーからバックで中村さんが仕掛けるかなと思ったけどいかなかったし、まだ後ろも来ていませんでした。あれでチャンスが出来ましたね。3番手を取った時点から、誰かが来たら外に持ち出す準備はしていました。最後は思い切り踏んだだけです。脚にも余裕はありましたね。（カーボンも）直前ローラーで乗ったくらいでしたが、違和感なく走れました」

池田憲昭選手のガッツポーズ

「初めてのレースで勝手が分からなかったので、今までのレースを見ていろいろ考えていました。でも、そのイメージと走った感じではズレがありましたね。自分の思うように車が進んでくれない感じもありました。日頃の競輪とはやっぱり違いますので、もし走らせてもらえるなら、また走りたいです。（カーボンフレームでのレースは）自転車の流れや加速したあとの雰囲気が違うので、上手に自分を活かしきれていませんでした。そこが悔しいです。世界選などに行っている選手たちは感覚をバッチリ掴んでいるので、自分の思うように操れると思いますが、もっと力を引き出すためには、僕みたいなタイプは回数を重ねていかないといけないですね。世界の競輪も奥が深いなと思いました」

「今日は真ん中より後ろの位置だと不可能に近かったですね…。スタートで外枠だったので、どこかに潜り込むしか方法がないなと途中で感じました。レースもずっと流れてしまって、スピードも上がってしまうと、抑えたものが負けるので動けませんでした。小嶋（敬二）さんも、永田（隼一）君もまったく出ていけませんでしたからね。最終的には良い位置にいられましたけど、前の池田（憲昭）君や、中村（浩士）さんは脚を使わずにあの位置にいられたので、厳しかったです。（カーボンフレームのレースは）面白いと思います。もっと誘導員の退避場所が早くなって、一度スローペースになれば出入りももっとあるし、そのあたりのルール変更があると、ガラッと面白くなると思いますよ。悔しいのかどうかも分からないうちに終わってしまいましたけど、また呼んでほしいと思います」

「今日は前を取って、早めに来れば飛びついてまくりだし、来なかったら駆けて先行しようと思っていました。せっかく選んでもらったし、とにかく自分が目立つようにいこうと頑張りました。沸かせるところまでいけましたけど、みんなスピードがありましたね。エボリューションは楽しかったです。スピードの乗りも違いました。普段の競輪なら後ろの選手も抑えて突っ張らせないように駆けて来るけど、誘導員が退避するまで待っていないといけないのは難しかったです。改めて、ガールズケイリンのルールが難しいことが分かりましたね。これはこれでアリだし、競輪は競輪で横の動きもあるし、いろいろな駆け引きもあって面白いので、今回走って楽しさがまた倍増しました。また目立てるように頑張りたいと思います」

「出番がなかったです。中途半端でしたね。ああいう展開になるとは想像もついていませんでした。スタートで一回出てみて入れてくれる人がいたら入って、もし中団だったら後ろの動きを見てからと思っていました。でもペースが上がって、ああなると後ろから抑えには来ないし、自分も中団だったのでそこからと思いましたが、打鐘で詰まったところで内に来られて腰砕けになってしまいました。打鐘で出る度胸がないといけませんでしたね。カーボンフレームのレースは初めてでしたが、調子も良かったし脚も軽かったので、そこは良かったです。あとはタイミングですね。S級のトップクラスは走りながらその場で対応していくのに、総合的な面で自分はまだまだ弱いです。もう積み重ねとかいっている年齢でもないですが、できるだけ積み重ねて頑張っていきたいと思います」

「想像以上に難しかったですね。打鐘までのペースもちょっと分からなかったし、前橋や防府のレースを聞いた話では、ペースがそんなに上がらないということだったので、そのつもりで構えていたら、全然仕掛けられるペースではなかったので、まずいぞと。今日のレースでは完全に前を取らないといけなかったし、永田（隼一）さんを入れたところで、僕には勝負権がなかったです。打鐘で動き出しても、難しい展開でしたね。もう一回走りたいくらいです。（カーボンフレームのレースは）全然違いました。でも楽しかったです。勝負に関してはすごく悔しいですけど、レースは楽しめました。こういうのもあるんだなと、良い経験になりました」

「ホームで一杯。エボリューションは、ああいう自転車に乗る機会がなかなか無いのでそういう意味では楽しかったけど、疲れました、その一言ですね。勝ちたかったですけどね、ダメでした」