インタビュー

アジア大会・男子スプリントで金メダルを獲得した中川誠一郎選手にインタビュー
中川誠一郎の進化が目覚ましい。
7月に行われたジャパントラックカップIIでは、シュテファン・ボティシャーを敗って優勝するなど、調子の良さを見せていた。
また、競輪でも大きく躍進し、9月、前橋競輪場で行われたオールスター競輪では、3日目二次予選6Rで後方を突き放すバンクレコードで1着を獲るなど、進化をした中川を見せていた。
そして、アジア大会に臨んだ。
かつては、競輪選手が出れば金メダルは確実といわれていたが、アジア各国が自転車競技に力を入れており、そう簡単には金メダルを獲れなくなった。
その中で、男子スプリント決勝では日本選手対決となり、中川が金メダル、河端朋之が銀メダルを獲得したのである。
中川は35歳になる。
更に強くなる中川にアジア大会、競輪、そして次をどのように目指すのかインタビューした。
自転車競技と競輪の両立と1年1年を見据えて前に進む
-アジア大会を振り返ってみてどうでしたか?
「チームスプリントの方が、久しぶりだったのでスタートを少し強化するトレーニングをやっていきました。アジアのレベルが上がっていて、チームスプリントで勝てなくなっているので、対策というかタイムを向上していかないと、3位では枠すら厳しいので、考えないといけないなと思いました」
-スプリントでは、予選でただ1人9秒台を出していましたが。
「屋外で9秒台は初めてだったので、ちょっと自信になりました。 スプリントの方は最近出ていたのでそんなにはあまり考えていませんでした。2014年のアジア選手権ではアジズルハシニ・アワン(マレーシア)に負けましたけど、レベル的には同じようなレベルなので、そこらへんの修正を少しと、フレームも変えたのでその辺りがどうかなという感じでした。いままでのフレームよりもGに耐えてくれる感じがあるので、力の伝わりがいいような感じがします」
-バンク的にはどうでした?
「日本の33バンクで走っているのと同じ感じでした。バンクも日本と同じNIPPOが作ったと言っていたので、本当に日本と同じでした」
-アジア大会のレースで一番印象に残ったところは?
「河端(朋之)君が力をつけているなということが今大会で印象に残りました。アジア選手権と同様、アワンと決勝戦になるのかと思っていましたけど、河端君が強くなっていましたね」

男子スプリント決勝。先行する河端、追い込む中川。

2014 アジア大会 男子スプリント表彰
以上の写真は「Kenji NAKAMURA/JCF」
オールスター競輪での手応え
-アジア大会に向かう直前のオールスター競輪の時にバンクレコードを出した事で、スプリント力に更に磨きがかかっているのではと思っていたのですが。

オールスター競輪3日目バンクレコードの中川。
「競輪もですけど、スプリントも予選もタイムも少し、去年も一昨年もタイムが伸びたなというのがあるので、競輪の上がりタイムも良くなってきているのでもうちょっとだと思います」
-特別なトレーニングをしていますか?
「前からやっているんですけど、効率を良くするというそっちを重視して、ペダリングとかやっている感じですね。 その日その日の100%に持っていくというのが良くなったかなと思います。それが、競輪、スプリントに活きてきていると思います」
-先ずは競技ですが、どこに目標を置いてやっています?
「僕の年から考えると4年はすこし長いので、1年のスパンで考えてやっているような感じです。競技はまた今シーズンが始まるので、しっかりとやっていきたいと思います。去年に比べると手応えがあるので、スプリントは、上位ともう一度戦ってみるのが楽しみですね」
-競輪の方はいかがでしょうか?
「競輪でこの成績を続けていければ、来年はGIは特選からスタート出来るので、来年は全部特選から走りたいですね。そうすればチャンスは出てくると思っています。特選からしっかり決勝にのるというのも6回やれたら1回ぐらいはいけるんじゃないかなともいっています。手応えは良いと思います」
-トラックシーズンが今年も始まって、ワールドカップ3戦、アジア選手権、全日本選抜競輪そして世界選手権と続いていくと思いますが、その辺りの抱負は?
「ワールドカップ、アジア選手権、全日本選抜、世界選手権と非常にタイトでハードスケジュールなので、兼ね合いを考えさせてもらいながら、頑張りたいと思います」
-ここは世界選手権に目標は置いてですか?
「そうですね、全日本選抜競輪からそのまま世界選にいくという形になると思います。キツいですけれど両方とも頑張っていくつもりです」