インタビュー


108期の児玉、三宅、尾崎、細田


 第62回全日本プロ選手権自転車競技大会、エキシビションレース・湯の花カップに参加した108期の4名、在校成績上位の尾崎睦、児玉碧衣、細田愛未、三宅玲奈。エキシビションレースとはいえ他の108期たちより先に先輩たちと戦える機会を得た彼女たちがレースを走って感想を聞いてみた。


 別府競輪場で、5月18日に開催された第62回全日本プロ選手権自転車競技大会。その中で行われたガールズ選手14名によりエキシビジョンレース・湯の花カップは、予選が2個レース、決勝戦、順位決定戦で戦われた。
 その前日にはガールズ選手によるトークショーが行われ108期生からは尾崎、児玉が参加し、まだ慣れないトークショーに最初は不安がっていたが、始まってからは楽しんだようだ。また、検車が終わってからは参加選手14名全員で焼肉を食べて、親睦を深めた。

湯の花カップに出場する14名

トークショーの様子。森美紀、加瀬加奈子、増茂るるこ、石井寛子、小林優香、長澤彩、児玉碧衣、尾崎睦の7選手が参加。


全プロ選手権自転車競技大会 湯の花カップ
 予選1のメンバーは、小林優香(福岡・106期)、長澤彩(愛知・106期)、増茂るるこ(東京・102期)、小坂知子(岐阜・104期)、宮安利紗(愛媛・106期)108期からは児玉碧衣(福岡)、細田愛未(埼玉)。
 レースは長澤が先行し、それを児玉が捲っていくが、その外を豪快に小林が捲っていった。1着は小林、2着は児玉、3着に長澤、4着に小坂。細田が5着だった。

最終バック、捲っていく③児玉

予選1、ゴール
 予選2のメンバーは、石井寛子(東京・104期)、加瀬加奈子(新潟・102期)、山路藍(京都・106期)、森美紀(福岡・102期)、上原七衣(新潟・106期)、108期からは尾崎睦(神奈川)、三宅玲奈(岡山)。
 レースは、尾崎と加瀬の先行争いは、尾崎が加瀬を突っ張り切った。最後は石井が追い込んで1着。2着に尾崎が粘った。3着に山路。細田は4着に入った。

最終ホーム、叩き合う③尾崎と②加瀬

予選2、ゴール
 順位決定戦は、小坂、細田、加瀬、増茂、上原、宮安、森。
 レースは、加瀬が先行し、その番手に小坂が入った。1着は加瀬が逃げ切り、2着に小坂。3着に追い込んで細田が入った。

順位決定、最終4コーナー。追い込んでいく②細田
 決勝戦は、小林、石井、児玉、尾崎、長澤、山路、三宅と108期から3人が乗った。
 レースは、誘導員以下、石井、尾崎、児玉、小林、山路、長澤、三宅の並びで周回を重ねる。打鐘前から尾崎が上昇し、そのまま先行。その番手に石井が入った。最終バックで捲っていった小林と児玉が落車のアクシデント。最後は石井が追い込んで優勝。2着は尾崎が逃げ粘った。3着に長澤。4着に三宅が入った。

周回

打鐘前

最終ホーム

最終2コーナー

ゴール

表彰式
尾崎睦
 予選も決勝も先行した尾崎は「先行で戦っていくっていう覚悟は決められました」と今回を振り返った。
「自分のやろうと決めていたことはしっかり出来ました。今回は打鐘から出て、どこまで自分が通用するか試したかったので、それが出来たことは収穫です。今回はエキシビジョンレースなので、本番になったら、また違うと思うし、デビューに備えて、もっと練習したいと思いました。2レースとも石井選手に差されたので、もっと末脚の強化が課題ですね。デビュー戦ではしっかり逃げ切れるように、奥井迪選手に勝てる先行選手になれるように頑張ります!」
細田愛未
 細田も今回走って新たな課題を見つけた。
「やはり競輪学校のレースとは全然違うなと思いました。先輩たちのスピードが違いましたね。もっと頑張らないといけないって思いました。まだまだ先輩たちと実力の差があるし、もっと練習して、デビュー戦を迎えたいと思います。まだまだダッシュ力もないし、それを持続することも全然出来てないので、そこを改善出来たら、もっと戦えるようになると思います。まだ少し時間があるので、もう一度自分の改善点を見直して、もっと強くなって、デビュー戦を優勝出来るように頑張りたいと思います!」
三宅玲奈
 三宅も今回の開催が発奮材料になったようだ。
「自分は全然、走り方がわからなかったです。やはり学校とは違いますね。自分にはスピードがないなって痛感させられました。尾崎さんとも力の差を感じましたし、まだまだ劣っているところを感じたので、もっともっと練習しないとなって思いました。デビュー前にこういう経験が出来たので、自分としては良かったと思います。デビュー戦につなげていけるように頑張りたいと思います!」
児玉碧衣
 決勝戦は落車してしまった児玉には予選後に聞いていたコメントを掲載しよう。
「先輩たちと走って、最初は緊張したんですけど、とにかく自分の出来ることをしようと思いました。優香さんに色んな声を掛けてもらって、それが力になりました」と予選が終わった後に話してくれた。
 決勝の落車のケガは軽傷だったようで、悔しさをバネに練習をすぐに始めたそうだ。予選では小林に捲られてしまったが、児玉もダッシュ力を活かしたレースをしていた。デビューまでその力をさらに磨いてくるだろう。