インタビュー

今まで以上に意味のあるレースをしていきたい! -早坂秀悟(宮城・90期)-
早坂秀悟は、高松宮記念杯、寬仁親王牌と特別競輪でも活躍し、現在、注目の選手の1人だ。
先行にこだわって走る早坂を応援するファンも多いだろう。
彼が目指すもの、走りにこめられた色々な想いを語ってもらった。
時間がかかった分、今を大事にしているところはありますね
-ますます強くなったという声がよく聞かれますが、早坂選手自身はどう感じていますか?
「脚力的にはまだ足りないと思っていて、流れがいいんだと思っています。宮記念杯、親王牌、福井記念と3場所よかったけど、それは流れがよかっただけで、脚力的にはあがった感じはそんなになかったんですけど。でも、8月のあっせん停止中もちゃんと練習していて、脚力的なものが少しついたかなと思うので、あとは流れを切らさないように青森記念で決勝に乗れたことが大きいし、ここからオールスター、その先にもつながるんじゃないかと思っています」
-結果を出せるのはメンタルの強さも出てきたのでは?
「ナショナルチームに入って、(渡邉)一成さんや新田(祐大)、(中川)誠一郎さんとか脇本(雄太)等っていう、競輪で決勝に乗るような選手と一緒に練習しているので、一緒に練習しているだけでも自信になりますし、張り合える時もあるのでそれが自信になります。そういうのがよくなっているんじゃないかと思います」
-強くなると対戦相手に警戒されるようになるのは?
「今までは逃がしてくれていたのが、少しずつ逃がしてくれなくはなるけど、でも、自分は先行が基本なので、それで捲りに構えるということはないので、これからも同じようにやっていきます」
-早坂選手の目標を教えてください。
「特別競輪の決勝、そして表彰台を目指して頑張ります」
-そこは優勝と言ってもいいのでは?
「いや、3着までに入れるレースをしていれば、何かがあった時に先頭にいる方が有利なので、いつもそういう気持ちでいます。福井記念のように前に前に踏んでいって、先頭でゴール前にくればチャンスはあると思うので、大きくは言わないですけど、そういう気持ちはあります」

青森記念の最終ホーム。
箱田優樹の番手だったが展開上先行する早坂
-バンクの好き嫌いはありますか?
「意外と33は好きじゃなかったんですけど、昨年、奈良でいい成績が2回出たので、その時に33の苦手意識を克服出来たところもあります。それは250での合宿があったからだと思うし、外国人選手とかも一緒に走らせてもらって、自分の中で、いつも見えてない選手と一緒に走ったりするのも刺激になっていると思うし、そう思えば知っている選手と33で走るのはそんなに苦じゃないのかなって、全部、逆算していくとそんな感じで、前よりは一つずつよくなっているところはあると思うので、」
-一つずつ頑張っていることが身になっているんですね。
「でも、時間がかかって、ここまで10年かかっていますからね(苦笑)。普通は2年か3年でここまであがってきている人も多い中で自分は10年もかかってここまできたので、だから、逆に大事にしているところはありますね。今を大事にしなきゃいけないという気持ちが強いのは、先はそんなに長くないと思っているので、だから全部、意味のあるレースをしていかないといけないじゃないですか。走っている自分もそうだし、後ろの人にも意味のあるレース、ファンの人にとっても車券推理に意味がないとお客さんは面白くないと思っています」
-最近の中で自分のベストレースは?
「やはり脇本と走った福井記念の決勝は、自分の中で自信にもなったし、脇本がちょっと油断さえしていたら自分で叩けるっていうのはありました。ちょっと一瞬油断していたんですよ、その一瞬をつかめたからよかったと思います。やはり脇本とか深谷(知広)と走ることは1回、1回がポイントになるので、相手からしたら大したことないレースかもしれないけど、こちらからしたら自信にもなるし、課題も見つかるので大きいですね。課題を見つけるためにも強い人と走らなきゃいけないし、勝てば自信になって次にもつながるし、そこは、この年になったからわかるというか、30歳になったから先行で、ただ駆けるだけじゃないっていうのはありますね」
-ですから、お客さんに愛される選手ですよね
「お客さんがどう考えているかなと思いながら走っているけど、でも、それでも自分を曲げられない時もあるし、そこはそういう性格だってわかってもらった上で推理してもらいたいなって思います。
 サテライトとかトークショーとかファンサービスの場に行くようになってわかるようになったこともたくさんあります。今まで宮城は競輪場のない県だったけど、サテライトに行って、お客さんはどんな気持ちで車券を買っているのかとか、俺の1着を望んでくれる人もいっぱいいるし、だから、今までより着にこだわるようになったし、今までよりも責任感は出てきたのかなと思います」
-今だからこそって噛み合っているところも多いのでしょうね。
「昔は、風を切ってということばかり意識していたけど、それも1つだけど、ラインで決めるために気持ちの変化はしていて、でも、結局は一生懸命にやるってことに尽きるんですかね。そこが自分のいいところだと思うので、その時、その時で一生懸命にやるのが自分かなと思っています」
-ファンの皆さんメッセージをどうぞ。
「今まで以上に意味のあるレースをしていきたいので、常に確定板を目指して頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」
早坂秀悟(はやさか・しゅうご)
1986年7月1日生まれ。身長175cm、体重80kg。最近思ったことは「同県の後輩と一緒の特別競輪に参加して、自分も上の方になってきて、宮記念杯で櫻井(正孝)が初めて自分より下の後輩が出てきて、安部(貴之)先輩や竹山(陵太)が親王牌に出ていて、そこで話す機会があると、皆すごく頑張っているし、宮城を盛り上げていかないとダメだなと思いました。それが次の課題としてあるんですけど、自分がちゃんとやっていないと話を聞いてもらえないから、そういう意味でも自分がちゃんとやらないといけないなっていう責任感が出てきました。後輩が出てきたのは大きいですね」