今回、初来日したトマシュ バベク選手は初レースのエボリューションレースで2着と好調な滑り出しを決めた。また、第5回トラック支援競輪(GIII)で決勝に短期登録の3名が残るなど、相変わらずの強さを見せている。そのバベク、シェーン パーキンス、デニス ドミトリエフ、テオ ボスの4名にインタビューを行った。
徐々に調子があがっていくと思うので、期待してください
「最初のレースはどうなるだろうかと不確定な要素はたくさんありました。それに世界選から少し期間が空いてのレースだったので、自分の状態が未知数のままの参戦でした。勝つことが当然大前提でしたが、永井清史選手が素晴らかったこと、それで2位という結果でしたが、この初戦2位という結果については上出来だと思います」
-これからの自信になりましたか?
「これから自分を作っていくという過程が始まりますので、そういう意味では、自分の状況はよくなっていくと思います。正直、初戦はナーバスになっていました。そして、日本の選手たちがしっかりと自分の対策をしてきたことを感じました。でも、自分はわからない。ある意味、非常に難しい状況だったと思います。ですが、徐々に自分も状態もあげていきたいと思います」
-競技大会と日本の競輪では雰囲気は違うと思いますが、どうでしたか?
「そうですね。スポーツとしても違うし、違う世界だというのが正直な感想ですね。共通しているのは自転車ということだけで、他はかなり違うというのが感じたことです」
-伊豆の生活は?
「修善寺の環境は、ある面では良い環境です。孤立したところですが、だからこそ、トレーニングに集中出来るし、バンクも4つあるし、充分なジムの設備もあるし、また、いい街道もあるし、練習のいい環境がそろっていると思います。でも、そこにいる限りは自分の知っている日本人というのは競輪学校生だけなので、でも、こうやってレースに行くことで、他の場所に行き、他の街並みを見られるので、別の日本を見れるので、それはとても幸せなことだと思います」
-カーボンと鉄のフレームはかなり違いますか?
「はい、とても大きく違いますね。ペダルも違いますしね。でも、それに慣れなきゃいけないし、何週間かかければ、その違いも把握して、違う状況でも自分の力を発揮出来ると思います」
-ファンにメッセージをどうぞ。
「一戦一戦調子をあげていって、皆さんの期待してくれている結果が出せるように頑張っていきたいと思います。ぜひ、私に賭けてください。皆さんを失望させるようなことはしません」
「もちろんGIIIで勝つこともなんですけども、自分にとって大きな目標は150勝を達成すること、それも年内に達成することが目標です。
今回の大垣の決勝戦もいいレースだったと思います。こういういいレース、面白いレースをどんどんしていきたいと思います。そして、それがファンの皆さんが望んでいることだと思います」
-ファンにメッセージ。
「ファンの皆さんは本当に大事な存在です。レースの時にも、自分の名前を連呼してくれたりと色んな応援どうもありがとうございます。そういうものを支えてくれるファンの皆さん、JKAの皆さん、関係者の皆さんに感謝を伝えたいです」
緊張せず、何をしなければいけないかわかるようになってきたら、成績もあがってきました
「これで4回目になりますが、段々と自信がついてきています。今までの3年とは違った結果を最初から出せていることに関しては自信を持っています。自分はチャンピオンなので、ジャージを守りたいと思っていますし、ハイランキングをキープしたいと思っていますし、勝利数を重ねていきたいと思います」
-日本の競輪に慣れたきっかけは?
「昨年はオリンピックイヤーで、その後に2週間の休みを取って、十分に休養してきたんですけど、まだとっかかりが悪くて結果が出ないということが続いていました。けど、段々と勝てるようになって、そこから自信がついてきて、戦術とかもわかってきました。それまではレースで自分が何をしたらいいかよくわからなかったけど、それが何をしたらいいか頭で整理出来るようになり、何をしなければいけないかわかるように理解出来るようになり、パニックを起こさなくなり、それが勝利につながっていると思います。
今まで自分が歩んできたことで簡単にいったことはありませんでした。金メダルを獲ることも他の色は獲ることが出来ても金に至るまでには5年もかかりました。競輪は4年目なので、ここにきて、やっとつかみ始めてきました。世界で勝つことも難しいし、競輪で勝つことも難しいことです。でも、そうやって何年かかっても築き上げることは、簡単ではないけど出来ることだと思います」
-スプリントで金メダルを獲れましたが、次はケイリンで金メダルを獲れそうですね。
「はい、ケイリンで表彰台の真ん中に立つことは目標です。ケイリンだけでなく、世界のトップに立つことが自分の目標です」
-ファンにメッセージ。
「応援してくれる皆様に感謝したいと思います。ロシア語で応援してくれた方がいたのにはびっくりしました(笑)。自分のためにロシア語で応援してくれたのはとても嬉しかったし、応援が力になります。また期待してください。自分に期待してくれた方々の声に応えたいと思います」
「昨年は全て決勝戦に乗れたので、まずは、今年も決勝戦に乗ることですね。それで、昨年はFIを2回とエボリューションレースを勝ったので、今年はそれ以上の成績を残したいですね」
-自信は?
「コンディションは昨シーズンと同じようにいいです。(練習地の伊豆で)日本のナショナルチームと練習をしているので、コーチのブノワ・べトゥの練習プログラムでさらに実力アップ出来るのではないかと思います」
-テオ選手にとって、日本はどんな国?
「来る時はいつも嬉しく思います。日本のトラック自転車競技のカルチャーはいいと思うし、トラックの自転車選手にとっても競輪カルチャーがいいと思っていますし、参加出来ることは嬉しいですね」
-ファンにメッセージ。
「ファンの皆さん、いつも応援していただきありがとうございます。競輪場に来た時は、ぜひ楽しんでください。でも賭けるだけでなく、レースもぜひ楽しんでください」