インタビュー

兄や師匠と一緒に!
-伊藤稔真(三重・111期)-
デビューから約3か月が過ぎた伊藤稔真。予選、準決勝ではほぼ1着を取っているが、決勝では惜しくも優勝を逃している。決勝では伊藤自身の力を出し切れていない印象を受ける。師匠や兄、北勢グループの刺激を受け、これから成長していく伊藤の今後に期待がかかる。
まだよく知らない人は要チェック!
しっかり力をつけて、上に早くあがれるように頑張ります!
-デビュー戦を振り返ると、緊張していましたか?
「競輪場に入った時は緊張してなかったんですけど、走る直前に発走機についてから緊張して、今思えばもっと行けるようなところで行かなかったし、それがデビュー戦なのかなと思います」
-そこからはいかがですか?
「うーん、どうでしょうか。僕は練習でも弱いので、こんなもんかなとも思いますけど」
-それが信じられないですね。レースを見ていて感じるのは、決勝が力を出し切れていない印象がありますが。
「師匠の浅井康太さんにこの間、『自分よりも強いと思った相手と対戦する時に自信がないように見えるから、もっと自分らしくレースが出来たら勝てると思うし、負けても悔いが残らんから。自分よりも強いと思った相手にもっと強気で動け』って言われました」
-確かに、強いのに力を発揮し切れてない感じがしますね。
「防府は初めての単騎だったので、わからないけど別府の決勝は(南潤を)意識しちゃっていて小さいレースになってしまったし、今までで一番ダメなレースをしてしまいました。(悔しくて)もう帰ってきてからずっと練習しています。南の方が強いのは兄からも言われているし、自分でもわかっているので、でも、その中であいつを後ろに置いて、もしかしたら勝てるかなっていうレースをしたかったんですけど…、自分の組み立ても悪かったし、結果的に南の得意な戦法になってしまったので、それが自分のダメなところでした。
広島を優勝した時は、吹っ切れていたので、その方はいいのかもしれないですね。それか、もっと自信をもって臨んでいければいいのかなとは思います」
-競走で一番心がけているのはどこですか?
「うーん、先行してこいとは言われてないですし、『いいレースを心がけてこいよ』とは言われていて。行けると思ったところで行けなかったら後にはつながらないと思うし、チャレンジで行けると思ったところで行けなかったらA級1、2班戦はムリだし、S級はもっとムリだと思うので。タイミングが悪いところで行くねと、色んな人に言われるんですけど、自分は行けると思っているので行っているから、それで負けたら自分が弱いだけなんで。それを予選、準決勝では心がけています。決勝は優勝したいので小さいレースになっているけど、もっと積極的なレースをと思います」
-今の課題は?
「人にスピードをもらってからのレースは得意なんですけど、自分で立ち上げたり、カマシたりのスピードがないので外並走をくらってしまったりしますね。(自分が)外並走で行くのは我慢出来るんですけど、S級とかに上がればヨコもすごいので、上を見据えていくにはまだまだスピードが全然足りないと思うので。レースが空いている時にしっかりと練習して、今は調整とかも考えずにレースに行っています。ダッシュ力とパワーをつけたいですね」
-練習グループの北勢グループはS級で活躍されている方ばかりですからね。
「はい、浅井さんから下は皆S級で、すごいグループで練習させてもらっているので、その中でしっかり練習していきたいです」
-その環境は刺激もすごいですけど、プレッシャーもあるのでは?
「でも、自分のペースでやっていけって言われているし、五体治療院の先生にも、お前はお前のペースでやっていけって。浅井さんも何年もかかって強くなっていったし、焦って小さいレースをして上にいってもダメなので、しっかり主導権の取って、レースを動かして、力をつけて上に行きたいと思います」
-北勢グループはどんな感じで練習しているんですか?
「今は四日市のバンクが使えないので、毎日、他のところに通っています。だいたいは週7で、雨降ったらオフみたいな感じで、晴れていたら毎日練習ですね」
-聞いてるだけハードそうですね。
「でも、午前中だけなので。あとは午後からフリーなので、昼からは浅井さんに誘われたら一緒にやったり、兄と2人でやったり、皆一緒にやったり、1人でゆっくり乗ったりしています」
-師匠の存在もですけど、兄である伊藤裕貴選手の存在も大きいのではないでしょうか。
「兄を見て、自転車をやりたいなと思って始めたし、身近な目標でもあるし、兄と一緒に大きい舞台で走ることは目標ですね」
-ファンにメッセージをどうぞ。
「兄や師匠らと一番大きな舞台で走れるよう頑張ります!」
伊藤稔真(いとう・としまさ)
1997年1月18日生まれ。身長186.5㎝、体重81.5㎏。
名前は?「父が競輪好きで、僕は生まれる前は女の子だって言われて、生まれてきたら男の子で、名前どうしようってなって、それで競輪が好きで、苗字と名前の字画数もあったので、稔真になったそうです」
趣味「寝ること友達とお風呂に行くことかな。あと最近プールに行きますね。以前、水泳やっていたので泳ぐことは好きですね。五体治療院で身体の使い方的に泳ぐことはいいよって教わって、それでプールに行くようになって、そこから感じいいです」