競輪祭の決勝でグランプリの出場権を獲得した清水裕友選手。2018年2月の全日本選抜で初めてGI出場を果たした選手が、こんな急成長を遂げるなど誰が予想しえただろうか。清水選手は自身をマイペースだというか、大きな舞台でも物おじせず、勝負所を逃さないそのセンスはそのマイペースが呼ぶものかもしれない。彼はグランプリでどんな走りを見せてくれるのだろうか。
今だにグランプリに出場なんて信じられませんが、全力で1着を目指します!
-グランプリ(以下GP)の出場を決めた時の心境は?
「本当に信じられない感じでした。今でもそんな感じなんですけど(笑)」
-まだですか?(笑)
「まだですね(笑)。走るまで実感ないと思います」
-周りの皆さんも喜んでくれたのでは?
「師匠(國村洋)や桑原(大志)さんも喜んでくれて嬉しかったです」
-GP出場はどの辺りから意識しましたか?
「ずっとしてなかったです。競輪祭の決勝くらいでちょっとしました。でも特には…、決勝を走ってから考えようくらいな感じでしたけど」
-決勝の前日にGPの出場権について聞いた時は?
「2着で確定で、3着の時は条件つきって聞いたんですけど、まさかホンマに!?って感じで、わからなかったですね」
-競輪祭に入る前にGPのことは全然考えてなかった?
「桑原さんには『精いっぱいやってみろ』という感じで言われていて、いつも通りやればいかなという感じで、それなりに勝つレースはしたんですけど。初日は8着だったので、ムリかなって逆に開き直れました。初日は意識していたわけではないんですけど、なんか動かんかったというか、行くところで行けませんでした」
-その後は上手く切り替えられた?
「初日でいい刺激が入ったじゃないですけど、気合が入りました」
-大躍進となった2018年を振り返っていかがでしたか?
「なんかでき過ぎな感じで、本当に…。目標にしていた防府記念を優勝できたので、それが一番嬉しかったです。でも、まさか最後の最後にこういう風にグランプリに行けるなんて正直思ってなかったので、本当にいい1年でした」
-後半の活躍の鍵になったものはあるんですか?
「防府記念があったこともありますけど、練習で113期の2人、宮本(隼輔)君、安本(昇平)君が同級生で、一緒に練習していて刺激をもらっているし、負けられない気持ちも大きいので、そういうところが大きいのかなと思います。2人とも同級生で高校の時から、安本は小学生から知っているので、先に入っているから先輩だとは思ってないですね。2人が出てきて練習が楽しくなった感じですね。それでやる気になって、それがいい方に出ているんだと思います。色々な要因があると思いますけど、それが一番大きいのかなと思います」
-同級生2人はなんて言ってくれましたか?
「普通に『おめでとう』って言ってくれました。嬉しかったです」
-GPまではどんな練習をしますか?
「いつも通り、てれんこぱれんこ(山口の方言)やっています」
-2日間走らない日があったりとGPは特殊な開催になると思いますが、桑原選手からアドバイスは?
「特にはまだ聞いてないですね。でも、僕は聞いても僕はたぶんやりたいようにやると思います」
-自分の思った通りにやることが重要ですか?
「そうですね、マイペースなんで。開催に入っても てれんこぱれんこ やっていると思います(笑)」
-大きい舞台でも緊張で自分を見失うことはなさそうですね。
「ないですね。はたから見たらどうなのかわからないけど、たぶん大丈夫だと思います」
-清水選手が思い描くGPという舞台のイメージは?
「マジですごい人たちの集まりという感じだったので、まさかそこに自分が立てるなんて思ってもなかったんで。選手になってグランプリに出て、優勝したいというのは夢だったので。夢として思ってたけど、正直まさか出れると思ってなかったので、頑張りたいですね」
-かなりご自身を過少評価してませんか?
「かなりマイナス思考ですね。でも、それくらいがいいんです。強気にいって、いい成績を残したことないんで、それくらい弱気な感じの方がいいかなと思います」
-GPの抱負を含めて、ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「二度と出れる保証もないので、全力で1着を取りに行きます! 応援してください!!」
清水裕友 (しみず・ひろと)
1994年11月9日生まれ。身長166.1cm 体重78.6kg
最近あった楽しいことは?
「いやー、特にないですね(笑)。基本的にはダラダラしていたいので、もう私生活はだらしなさ過ぎて見せれません。家におったら、ソファでずっと寝てるだけみたいな(笑)」
開催中は?
「自転車取りがなかったら、ずっと寝ていますね(笑)。寝てるかコーヒー飲むかみたいな、あんまり動きたくないです(笑)」