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金子貴志(愛知・75期・S級1班)
金子貴志選手が第28回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメントで20回連続出場を達成しました。金子選手にとってもこの親王牌は活躍のきっかけ、初めてGIを優勝した思い入れの大きい大会でもあるそうです。最近、YouTubeを始め、それがプラスになっているという金子選手。モチベーションを高く保つことが長きに渡って頑張れる秘訣なのでしょう。
1年でも長く、出場できるようにチャンスがある限り頑張りたいと思います!
-親王牌、20回連続出場の感想は?
「ケガなどがなく、連続で出られたことが一番だったと思います。親王牌は1回優勝もしていますし、それが初めての特別競輪優勝だったので、親王牌は特別な思い入れがあります。全プロで初めて理事長杯に乗ったのも親王牌なので、そういう思い入れも強いですね」
-振り返るといかがでしたか?
「色んな競輪界の流れもあったし、ギアの重い時も軽い時もあって、懐かしいなって思います、今思えばですけど」
-1回目に出場した時と今で変わったところはありますか?
「この緊張感だとか、なんというか楽しめるようになったと思います。特別競輪に出られなくなるとわかるというか、そういう時もあったので、まず出ることが、ここにいることが大事だと思います。その中で少しでも上にいって、決勝に乗れれば一番いいんですけど、そういう目線で見れるようになりました。1回目とかはもうただ走るだけじゃないですけど、そういう周りが見えてない状況だったので、それが変わって、楽しめるようになったと思います」
-親王牌は競技が反映されますが、金子選手はナショナルチームにもいたし、引退されてからもスプリントで素晴らしい成績をおさめてますね。
「自分自身が競輪をあまり勝てなくて、それがいいきっかけになったのが全プロでスプリント優勝して理事長杯に出れたことでした。それで成績があがっていったきっかけになったし、スプリントは1年でも長く維持していこうというか頑張っていきたいですね。それがモチベーションにもつながっているので、特別なものだと思って、地区プロとかでも1年1年頑張っています」
-オリンピックのあとには、また弟子の深谷知広選手も全プロに戻ってきますが、その辺は?
「楽しみですよね。またレベルもさらにあがると思うので楽しみでもあるし、さらに自分もレベルをあげていかないとついていけないと思うので、その分もまた楽しみです」
-身近にナショナルチームの選手がいることはどうですか?
「日本のレベルがかなりあがっていると思うし、新田祐大なんか世界ランキング1位にいる(10月10日現在)ので、そういう選手が日本にいるというのは自分たちもできるのかなって思えるし、いいことだと思います」
-参考にしているところはあるんですか?
「なかなか競輪を走りながらではできるトレーニングではないと思うので、一緒にできるくらいのところの何かを自分で探し当てるっていう風に思っています。その中で今YouTubeを始めたんですけど、それが今のモチベーションにもなっているので、変なレースもできないしですし、結果を残していかないとやっている意味もなくなっちゃうと思うので、その辺が全てプラスになっていると思います」
-YouTubeを始めたきっかけは何だったんですか?
「全く興味なくって、もう考えは真逆の感じだったんですけど、でも、深谷や新田たちが発信しているのも知っていたし、ちょうど25年目くらいだったので、また違う目線でやっていけたら面白いのかなって思ってました。トレーニングを発信する人ってあんまりいないと思うけど、少しでも知らない人とかが見てくれるきっかけになったらいいと思うし、理想は子どもたちに見て欲しいんですよ。それをどうしたらいいかが今考えているところで、今はまず自転車が格好いいってところを見てもらって、これから本格的にできたらいいなと思っているんです」
-後進のためという気持ちも大きいんですね。
「愛知県に、僕たちの母校の桜が丘高校しか自転車部のある高校はなくなってしまったんですよね。1人でやっているところとかはあるけど、そういったスポーツってあんまりないじゃないですか、バトミントンや他の競技でも小さい子がたくさんやっているし、それは少し寂しいなって思いました。そういうこともきっかけではあるし、まだまだ知られてないところもあると思うので、いいきっかけになればいいなと思っています」
-今後、豊橋競輪場で小さい子に教えていったりもするんですか?
「できたらいいなとは思っているんですけど、まだまだよくないイメージがあるぐらいなんで、そういうところが少しでも変わっていけばと思ってます。もっと見てもらえるようになれば、もっと影響力も出てくると思っています」
-ファンにメッセージをどうぞ。
「YouTubeを始めて、ファンの皆さんの声が、コメントをくれることでどんなことを思っているかよくわかるようになりました。それがとてもありがたいですね。これからも引き続き応援してもらえるように競輪の方でも結果を出せるように頑張りたいと思います。1年でも長く、親王牌も出場できるようにチャンスがある限り頑張りたいと思います」
金子貴志 (かねこ・たかし)
1975年9月5日生まれ。身長175cm 体重86kg
YouTubeを始めての影響は?
「最近、見てくれる人も増えて、それで出てくれている人の意識も変わったんですよ。山田二三補さんは『これは撮り直してくれ』って言うようになったんです(笑)。そうやって気持ちも変わって、いい加減ではなく、見られているんだって意識も変わっていて、そういう面でもプラスになっているのかなと思います。まずは毎日アップを目標にやっていきたいなと思います」
金子貴志選手のYouTubeはこちら