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脇本雄太(福井・94期・S級S班)
世界選手権ケイリンで銀メダルを獲得した脇本雄太選手。念願のメダル獲得に嬉しい気持ちと同時に『どうして金メダルを獲得できなかったんだ』という悔しい気持ちも大きいそうです。
予選から準決勝まで圧倒的な強さで勝ち進んだ脇本選手、しかし、決勝戦はハリー・ラブレイセン(オランダ)に前に出られ、巻き返すことができずに終わってしまいました。その反省を活かし、東京オリンピックでは金メダルを誓ってくれた脇本選手に、期待はさらに高まっていきます。
これで満足せずに、次はオリンピックで金メダルを獲りたいと思います!
-まず、銀メダルを獲得した心境を教えてください。
「自分の中では、メダルが獲れてホッとしているのもあるし、なんで金メダルじゃないんだっていう悔しさがけっこう強いです」
-走っている時の感触は?
「これ以上ないっていうくらいの脚の状態で臨めたので、その中でこの結果だったので納得はしています」
-今回は全体的に先行の組み立てでしたが、それは狙い?
「狙いというか、それくらい逃げられると思っていたし、その通り逃げられるかという挑戦もありました。それが上手くいってよかったです」
-準決勝までは、自分でしっかりタイミングを見ていた感じですか?
「そうですね。仮に、少し長くても自分ならもつという自信を持って走れたと思います」
-迷いのないレースでしたね。
「今回は仕掛ける時に迷いがなかったです。ここで行くべきだと直感で思って、そのまま動けていたことが上手くいっていたと思います」
-決勝戦のポイントはどこでしたか?
「残り2周のところでしたね。自分が仕掛けたところに迷いはなかったのかなっていう疑問ですかね。そこは映像で振り返ってみて状況判断等がどうだったのかなって思っています。 決勝も自分自身の仕掛けに迷いはなかったんですけども、ラブレイセン(オランダ)に前に出させたくなかったですね。そこが反省点じゃないかと思います。ゴールした時は悔しさがほぼでしたね。自分としてはこの組み立てなら金メダルを獲れそうだと思っていたので、それが上手くいかなかったです」
-決勝戦はやはりラブレイセンを意識していたんですか?
「いえ、そこまでは思っていなかったというか。準決勝ではラブレイセンに勝てたし、自分の中では慢心がなければ勝てると思っていたし。ただ、決勝が終わってからラブレイセン本人から『準決勝は負けたから、決勝は悔いがないように走りたかった』と言われて、やられましたね(苦笑)」
-4年前と今を比較すると?
「自分の中での身体の調子と精神的に噛み合ってなかったので苦労した部分はありましたけども、ようやくこのオリンピック目前のこの世界選で噛み合ってきたのでよかったと思います」
-やはりブノワコーチの存在が大きい?
「それは自分の中でもそう思っていますし、これからも信じていきたいなと思っています」
-メダルを獲れた達成感は?
「まだ実感はないですけど、これで満足せずに、次はオリンピックで金メダルを獲るという目標に変えていきたいと思います!」
-このメダル獲得は、オリンピックに向けて自信になりましたか?
「すごく自分の中では前進した感じですね。次のオリンピックで金メダルを獲るための目標もできたし、それに向かって自分がどうしていけばいいのかもわかってきたので、そういう意味でも今回はいい経験になったと思います」
脇本雄太 (わきもと・ゆうた)
1989年3月21日生まれ。身長180cm 体重82kg
Q海外での合宿の成果は出ましたか?
「肉体的にも精神的にも鍛えられたと思うし、それをまた参考にして、東京オリンピックにつなげたいですね。またブノワと一緒に、バースでの合宿で足らなかった部分を探して、練習していくことになると思います。
でも、その前にこの大会に向けてやってきていたので、一回オフを取ってリフレッシュをして、またオリンピックに向けて頑張れたらなと思います」