月刊競輪WEB|KEIRIN.JP
高橋晋也(福島・115期・S級2班)
初ビッグレースとなる第4回ウィナーズカップ(GII)で、いきなり決勝戦に乗り、大活躍を見せた高橋晋也選手。しかし、武雄記念(GIII)でS級にあがって初めて決勝戦を逃した。警戒が強くなり、思い切ったレースができずジレンマもあるが、それも1つのステップアップの機会として前向きにとらえているそうです。どんどん強くなっていく高橋選手、今後も超楽しみですね!
-ウィナーズカップの活躍を改めて振り返っていかがですか?
「先輩たちのおかげで、たまたま結果が残せたというだけなんで」
-それは高橋選手自身の力では?
「いえいえ、先輩たちのおかげです。前に出れば、あとは全部仕事をしていただいたので、そのおかげですね。
 逆に、ウィナーズカップの走りをしていれば武雄記念でも、もっといい成績を出せたのかなと思います…。2日目までは自分らしい走りができていたのですが、準決勝、最終日はダメでしたね。準決勝は、なんか躊躇しちゃったんです。最終日の気持ちでいけたら、思い切り当たれたと思うんですけど、準決勝の時は躊躇してしまって思い切りいけず、ちょこちょこと当たることしか、できなかったですね」
-準決勝では、稲垣裕之選手と競っていましたね。平原康多選手も若い時に番手で粘って競り勝っていて、『なんで競るんですか?』って聞いたら、平原選手が『僕、競輪が好きなんです』って言っていたのが、印象的だったのを思い出しました。
「あぁ、でも、ヨコも楽しいですよね。『競輪やっている!』って感じがします!!」
-状況に応じて、ヨコも動くんだというところを見せてくれました。
「はい、ヨコに動くのは楽しいです!勝つことも楽しいのは楽しいけど、でも、ヨコもやりたいじゃないですか、できないですけど(苦笑)」
-当たっても引かないという強い気持ちで臨んでいるのわかりました。
「準決勝は絶対に引きたくなかったですね。あそこで引いても悪い印象しか残らないので、粘るんならトコトン粘ろうって思ってました」
-ウィナーズカップの後に周りからの注目度が変わったのは感じましたか?
「どうですかね…。でも、牽制とかあって、自分のしたい競走は、ほぼできなくなっています。(最終日も)思い切りカマシたかったけど、なかなか上手くは、いかせてもらえませんね。ちょっと考え直さなきゃ戦っていけないですね」
-これでさらに一段階パワーアップしてください。
「そうですね、それをバネに、パワーアップしていくしかないですね!」
-やはり高いレベルで戦う方が楽しいですか?
「もちろんです! 負けても絶対に課題が見つかるし、上で戦う方が楽しいですね!!」
-課題が見つかった時の対処法は?先輩に聞いたりとか、レースを見て学んだりとか?
「もちろん先輩にも聞くし、動画で徹底先行の選手のレースを見たり、そういう感じですね。先輩たちと映像を見ながら『ここはこうした方がいいですか?』って聞いたりしています。でも、実戦が一番勉強になりますね! 前回の玉野FIの時に、(小松崎)大地さんに『失敗を恐れるな』って言われたんです。『どんな一流選手だって失敗はするんだから、失敗したっていいんだ。思い切って行け!』って言われたんです。で、武雄記念で本当に失敗しました(笑)。でも、収穫は大きかったと思います。これをどうバネに変えるかが今後の課題ですね」
-今後が楽しみですね!
「プレッシャーです(笑)。けど、こうやって言っていた方が自分でも変なレースはできないと思って成長すると思うし、いいのかもしれないです。これからもビッグフェイスで、あっ違った(笑)、ビッグマウスで頑張ります!」
高橋晋也 (たかはし・しんや)
1994年10月4日生まれ。身長178cm 体重90.3kg
武雄記念を終わって心境は?
「ちょっと心が折れました。(初めて)決勝を外したので…、いつかはくると思っていましたけど、いざ実際になると気持ち的に折れちゃいますね(苦笑)。でも、それもバネに変えていかないといけないですね」