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青野将大(神奈川・117期・A級2班)
7月にデビューした117期、その中で特昇1番乗りを果たしたのは青野将大選手。大学までずっと自転車競技をしていたが、一度自転車をやめて就職をしたそうだ。そこで自分が自転車を好きなことを再確認して、競輪選手を目指したとのこと。デビュー後は、今までの自転車競技経験を活かした走りに加え、思い切りのいい自力で特昇1番乗りをしました。A級1・2班戦でもいいレースを見せてくれそうで、期待が高まりますね。
A級1・2班戦でもしっかり走りたいと思います!
-117期で最初に特別昇級を果たした感想は?
「3戦であがれたのはよかったと思いますけど、僕の斡旋がよかっただけで、3戦であがってくるメンバーは他にもいっぱいいると思います。なので、1番乗りはたまたまって感じですね(笑)」
-ルーキーシリーズはなかなか優勝できませんでしたが、率直に言って特昇できる手応えはありましたか?
「なんとなく1着や優勝はできるんじゃないかと思って、なんというか、ルーキーシリーズは新人同士の戦いになるので、優勝した町田太我だったり山口拳矢だったりと同じ斡旋ではなかったので、そういう意味では1着や優勝はできるだろうなって思っていました。学校時代から(競走訓練で)3着までに入ることは多かったですけど、1着を量産するようなタイプではなかったので、こんなにすんなりといくとは思ってなかったです」
-9レース中で一番印象に残っているのは?
「2戦目の川崎の予選ですね。そこで初めてしっかり自分の力を出し切るような先行をして、同期の捲りもおさえて、逃げ切れたことは、こういう走りも自分の中でできれば武器になるなって自信につながったので、それが一番印象に残っています」
-競輪選手になろうと思ったきっかけは?
「大学までずっと自転車競技をやっていたんです。その後に一回就職して、銀行員をやっていたんですけど、そこで自転車をやめてみて、改めて自分は自転車が好きだなってことに気づいて、また自転車に乗りたいなって思って始めました」
-銀行員の方がいいのではないかという気もしますが。
「好きなことを仕事にできるっていう、しかも、それを自分ができるチャンスも持っているんだし、そこを挑戦してみようと思いました。やりたい気持ちの方が勝っちゃった感じですね。(それによって)より一層自分を追い込んでいけるというか、そういう環境にいたからこそ、それよりも頑張らないとという気持ちはありますね」
-学生時代は長い距離がメインだったと思いますが、競輪に進んだのは?
「そこが難しくてロード、トラックの中距離と短距離に分かれていてロードの実業団で、短距離は競輪に進んで、中長距離は「どっちつかず」だなって思って、就職かなって思ったんです。僕は中長距離の中でもスプリントが得意だったので、競輪かなって思いました」
-ある意味、競輪は長い距離も必要だと思いますが。
「そうですね、ダッシュの後にたれてしまう選手はいい目標にされちゃうだけなんで、長い距離を踏むことは必要だなと思います」
-課題は?
「僕は中長距離出身だったので、ダッシュにしてもトップスピードにしてもまだまだ程遠いので、ダッシュやトップスピードをつけるためにもパワーが必要だと思っています。そのためにウエイトトレーニングをしていますね」
-練習スタイルは?
「毎日、バンクで練習していて、川崎は充実しているのでウエイトも機材がそろっているし、だいたいバンクにいます。師匠の小原太樹さんや朝練習は色んな方がくるので、郡司(浩平)さんや村上(直久)さんらS級の選手も多くいるし、志佐明さん達と一緒に練習しています」
-目標にするのは?
「まずは師匠の小原さんの走りをしっかり見ていきたいです。僕は脚力だけで勝てるような、タイムをバンバン出せるような選手じゃ今はないので、しっかり流れを読み切って、自力を出していきますけど、自在性というか何でもやるぞという姿勢は見せていきたいです」
-目指すスタイルは自在性ある選手ですか?
「そうですね。最初は、しっかり若手として力を出し切る走りをしたいなと思っていますけど、小原さんや、SSの松浦悠士さんのように、流れを逃さず行けるようなイメージはもっていきたいです」
-レースはよく見返すんですか?
「そうですね、見返しています。以前は記念やGII、GIを有名どころの選手が出ているので見ていたんですけど、最近は、同期の出ているのが気になってチャレンジレースも見るようになって、スピードは違いますけど勉強になりますね」
-研究は好きですか?
「そうですね、でも、自転車はけっこう感覚で走ってしまうかもしれないですね。うーん、あんまり言葉にできるタイプではないかもしれないです(笑)。自転車が好きなので、色んな人のセッティングとか見るのは好きです」
-次はA級1・2班戦ですが、特進への自信は?
「やっぱりチャレンジレースとスピードが違うなというのは感じているので、そこをしっかり駆けるだけじゃなくて、切る時のスピードや、その後のスピードもあげていかないと、すぐに行かれてしまうと思うので、(特進は)なかなか難しいと思いますけど、一戦一戦頑張っていきたいと思います」
-次の目標は?
「1年以内にS級にあがることがずっと目標ですね。同期もですけど、大学を卒業してそのまま入っていたら113期と一緒なので、ものすごく活躍しているので。仲がいいのは藤根(俊貴)とか、植原(琢也)、宮本(隼輔)、曽我(圭佑)とか、一緒に中長距離を走っていたのは小林泰正とかですね。皆がS級で走っているので、そこに追いつくように頑張りたいです」
-ファンにメッセージをどうぞ。
「(一番に)特昇したこと自体は運もあったかと思うけど、せっかくあがれたので、A級1・2班戦でも、なんというか117期の代表みたくなってしまうとは思いますが、117期はこんなものかと思われないように、しっかり走りたいと思いますので、応援よろしくお願いします!」
青野将大(あおの・まさひろ)
1994年6月28日生まれ。身長172.4㎝ 体重70.7㎏
Q趣味は?
「趣味ないんですよねー(笑)。もう自転車で練習して、寝ての繰り返しなんです(笑)」
Q今も競技の方は走りたくなる?
「そうですね、自分はスクラッチが得意だったんです。インターハイとかインカレとかは勝っているんですけど、でも、それは高校日本一とか大学日本一なので、全日本トラックとかで本当の日本一が欲しいなと思っていたんですけど、最近、レベルがあがっているので難しいかなとも思うんですけど(苦笑)。競技も落ち着いたら、乗れていけばいいなと今は思います」