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新村穣(神奈川・119期・A級3班)
ルーキーシリーズのデビュー戦である静岡の賞金18万4958円を静岡市に寄付した新村穣選手。それがきっかけで新村選手に注目した人も多かったと思います。
新村選手は、中長距離で活躍し、養成所時代は徹底先行で頑張っていました。デビューしたら、レース内容と結果を出せる選手を目指して、さらに練習に熱がはいっているそうです。
練習環境がいいので、7月までしっかり練習できることは楽しみです!
-いつから寄付を決めたんですか?
「デビュー前からずっと決めてました。お医者さんじゃないし命も救えないし、政治家じゃないんで何も変えられないんですけど、でも、自分がそういう初心の心でいれば何か動かせるものがあるんだったら挑戦してみようかなと思ったんです」
-新村選手が勝ってくれて、お客さんがそれに賭けてくれる。それが社会貢献になっていきますからね。
「お客さんや応援してくれた人がこの選手を買ってよかったと思ってもらえるようにと思いついたことがこれでした」
-でも、デビュー戦の賞金を全額寄付して生活は大丈夫ですか?
「自分は27歳で選手になったので、前職は茨城で仕事もさせてもらっていたし、あとは実家に住んでいるとか、そこまで生活に困ってはいないので。もちろん、そんな大金持ちではないですけど。今は競輪場で練習して家に帰るだけの生活なので(笑)。初心忘るべからずじゃないけど、最初は切り詰めて生活した方が自分のモチベーションにつながると思ったんです。ルーキーシリーズが始まる前の先輩たちは7月デビューまでそういう感じだったので、あんまり甘んじてはいかないかなって思っています」
-これで新村選手のファンもまた増えたと思います。
「はい、色んな人に知ってもらえたのはありがたいですね」
-今はどんな感じで練習しているんですか?
「中距離の練習は月に数日間、修善寺で、他の中距離の人たちと一緒に練習しています。それ以外の時は川崎競輪場で、師匠(小原太樹)や川崎の選手たちと一緒に練習しています」
-川崎ではどんな練習しているんですか?
「川崎は所属している選手も多いので、周回練習やもがき、競走形式の練習しているんですけど、それが終わってから足らない分を、自分や兄弟子(青野将大)も中距離で脚があるので、追加で練習しています」
-いい練習環境なんですね。
「そうですね。郡司(浩平)さんも年も近いんですけど、練習も何本もつきあってくれますし、師匠や兄弟子、それ以外の川崎の先輩たちが競輪について教えてくれるので、とてもいい環境だなと思います」
-これからの目標は?
「帰って、大宮ルーキーシリーズで感じた課題と周りから見た課題があると思うので、それを1つ1つ克服していきたいです。1ヵ月空いているので、その間みっちり練習できることが楽しみです!」
-真面目な新村選手らしいですね。
「練習して、こういう舞台に戻ってきたいですね」
-注目を集めましたが、今回はレースで注目を集めました。
「でも、こういうことをやっているから弱いよねって思われるのはちょっと違うかなって思っていたので、勝ち方っていうのも競輪では注目されるので、(今回の)予選で自分の力を出して勝てたことは1つ自分の自信にもなりましたし、この選手はこういう走りができるんだって思ってもらえたらいいなと思っています」
-ファンの皆さんにメッセージ。
「今回、決勝に乗って強い選手たちと走れたことがいい経験になったので、その経験をムダにしないように、7月になったら、チャレンジレースの決勝を目指して、特昇を目指して頑張っていきたいと思います」
-今回、決勝戦に乗って違いましたか?
「養成所時代は、決勝に乗ることを考えてレースを組み立てたことがなかったので、どうすれば自分の持ち味を出せるかしか考えてなかったんですけど、今回は力を出し切りながら勝ち上がりを気にするということをやってみて、力を出し切るだけことが全てじゃないなと学んだので。足りないことがたくさんあるので、たくさん成長していかなきゃいけないですね」
-デビューしたらレース内容、結果のどちらを追い求めますか?
「両方ともなう選手が一番いいと思っているので、それを目指して、そのためにはさらに努力をしていきたいと思います」