インタビュー

6月15日から18日に岸和田競輪場で行われた第68回高松宮記念杯を優勝した新田祐大。これで宮記念杯連覇を果たした。しかし、新田は連覇よりも何よりも成田和也とワンツーが決まったことが嬉しかったそうだ。その絆、そして、これからへの思いを話してもらった。
今回の優勝は自分の中でも嬉しい1、2位のレースになりました
-優勝した今の心境は?
「素直に嬉しいです!」
-宮記念杯連覇の感想は?
「連覇ということは特に意識していなかったです。初日から体調はあまりよくなかったので、あとは決勝にあがって、いいレースをしたいという気持ちで1日1日を走った結果が、優勝につながったのかなと思います」
-今回の東西対抗戦はいかがでしたか?
「勝つべくして勝つ人たちが西と東で勝ち上がってきて、決勝戦であたるというのが新鮮でよかったかなと思います」
-決勝戦を振り返って、まずスタートは?
「村上(義弘)さんが僕の動きを見ていた感じがあったので、前々に攻めたい感じだけど、スタートは取りたくないだろうと思いました。その中で、自分がスタートを取ってしまって、そこからは流れの中で優勝を狙っていました」
-そこからの流れはどうでしたか?
「理想通りでしたね」
-それは前団の動きですか?
「逆に後ろの動きですね。後ろの選手がどう動くか、各選手がどう動くか、その中で僕が仕掛けやすくなりました」
-そして成田和也選手とワンツーが決まりましたね。
「一番嬉しいですね!」
-2013年も岸和田の宮記念杯でワンツーを決めていましたが、その思いというはありましたか?

「はい、僕をここまで育ててくれたのは成田さんですし、ここでしっかりワンツーを決めることが恩返しになると思いました。
 あの時のワンツー、というか伏見(俊昭)さんと3人でワンツースリーでしたが、あの時の思いっていうのが、まずは成田さんの優勝の嬉しさと、あとは自分も頑張れた、力がついてきたなっていう自信と、あとは目の前で優勝を見て、僕もああいう風にタイトルを獲りたいって思いました。それが、その後のダービーやオールスターの優勝につながっているので、本当にこの高松宮記念杯っていうのは僕の中で特別な思いがあるのかもしれませんね。
 今後、走っていく中で色んな選手がそういうレースを目指していくと思うし、すごく理想的で、自分も嬉しい1、2位のレースになりました」
-宮記念杯優勝で前期を終えましたが、後期はどう戦っていきますか?
「ナショナルチームの戦い方がまだ決まってないのでどうなるかわからないけど、一戦一戦頑張っていくだけですね」
-これでグランプリの権利を獲得しました。
「今まで苦し過ぎる練習を毎日ナショナルチームでやってきたのですが、レースにいく直前まで練習で、調整なしで練習しているような状態で、それが正しいのかいつも疑問に思っていて、でも、こういう風に結果を出せたので、自信を持ってもっと追い込めると思います」
-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。

第68回高松宮記念杯競輪(GI)決勝ゴール

「今年に入ってから、なかなか活躍することが出来なかったのですが、ここで優勝することが出来て、グランプリの権利も獲得することが出来ました。後半戦も新田祐大の走りを楽しんでもらえたらと思います」
新田祐大(にった・ゆうだい)
1986年1月25日生まれ。身長172㎝、体重86㎏。
チャンピオンジャージの実感は?
「いやー、ないですね~。すぐにナショナルチームとしてアメリカで戦うという次の苦しみが待っていますから(笑)」(※宮記念杯翌日からすぐにアメリカに旅立ち、ナショナルチームの合宿がありました)