インタビュー

武田豊樹選手は昨年のオールスターで落車し、骨盤骨折の大ケガを負った。約1年半ぶりに掴んだ優勝に、少しホッとした表情を見せた。なかなか戻らない身体に今も悩みながらトレーニングをしているそうだ。この優勝は、何より盟友・平原康多選手とのワンツーを決めたことが嬉しかったと話す武田選手。この優勝を追い風に、これからのGI活躍を誓う。
大きい舞台で頑張れるように普段から一生懸命練習します
-ウィナーズカップ優勝の感想はいかがですか?
「優勝できて嬉しいですね!」
-レースは、平原康多選手と連携でした。
「2日目のレースで、集中した状態で平原君に離れてしまったのですが、決勝戦もそのような形になってしまったのが残念です。集中していたんですけど、まだまだ課題はあると思いました」
-三谷竜生選手が原田研太朗選手の番手で粘る展開になりましたが、その辺はどう見ていましたか?
「ちょっと雨が降っていたので、後方からはそこはあまり見えてなかったので、僕の中ではあまり確認はしていませんでした」
-もう平原選手の仕掛けに集中していたんですね。
「はい、集中した状態でついていました」
-少し平原選手から離れていましたが?
「脚力ある選手たちが後ろにいますから、離れた僕が(車間を)つめていったので、少し早いかなと思ったんですけど、ワンツーでよかったです」
-ゴールしてすぐに優勝はわかりましたか?
「はい。あとは平原君が2着に残ったかどうかだけだったので、ビジョンを確認してワンツーだったのでよかったです」
-昨年のオールスターで大ケガをされて、ファンの皆さんもまだまだ調子を心配していると思います。
「骨盤を骨折してからスピードがなかなか出ないので、悩みぬきながら普段のトレーニングを考えている状態で、まだまだ本調子ではないんですけど、身体と向き合って、こういう大きい舞台で頑張れるように、地道に普段から頑張っています」
-GIIの優勝はいかがですか?
「今はどのレースでも優勝は本当に嬉しいですね」
-ここで賞金を上積みという形になりましたが、これからの目標は?
「やはりGIを優勝したいという気持ちが強いんですけど、身体も動かなくなってきましたし、ちょっとあきらめそうな時もあるんですけど、でも、今シリーズでも課題ができましたし、その課題と向き合いながらもう一度GI優勝を目指したいです。
 やはり少し精神力がついてこなくなっているので、GIを獲るのに精神力をつけて、トレーニングしていくしかないなっていう気持ちでいっぱいです」
-連続出場中のグランプリへの思いはいかがですか?
「グランプリは競輪界の代表9人ですから、それにふさわしいような内容で出られるように頑張りたいなという気持ちではいます」
-最後にファンにメッセージをどうぞ。
「決勝戦は、関東の平原君とワンツーを決められて、とても嬉しく思っています。また一戦一戦頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!」
武田豊樹 (たけだ・とよき)
1974年1月9日生まれ 身長177cm 体重90kg
今シリーズは茨城の後輩が7人おり、その後輩たちに胴上げされた感想は?
「あんなにたくさんの茨城の若手に胴上げしてもらったことは初めてだと思います。決勝で平原君のいいレースを見られたと思うし、脇本(雄太)君や新田(祐大)君、深谷(知広)君に力で勝負する選手になってほしいですね」