インタビュー

三住博昭 神奈川 61期 A級1班
久しぶりのA級降級も巻き返しに期待
 どうして? 何で? ここに三住がいるの。三住と言えばS級のイメージしかない。「A級なんてどのくらい走ってないのかな」と前回のA級はいつ走ったか、本人にも記憶がないらしい。それほど長くS級で活躍していた。降級初戦の千葉は準V。この時の優勝は愛弟子の巴直也。続く立川は近藤保(千葉)の3番手から直線伸びて優勝。そして迎えた今回の川崎(1月FII)。千葉と同じく巴と一緒に参戦。「巴は勝ち方とういか、お金の稼ぎ方を知っているよね(笑)。だって、千葉の準決勝も一緒でその時はオレが1着。決勝は巴が1着だし。今回、最大の敵は巴かも知れない」と冗談交じりで話していた。

三住博昭 神奈川・61期
 今開催は三住の他に雨谷一樹が目玉。特選でぶつかった両者。単騎の戦いを強いられた三住は中団の4番手をキープ。しかし、すぐ後ろには雨谷。三住が仕掛ける前に雨谷が捲り、三住は5着に敗れた。「強いよ雨谷君は。反応できなかったもん」とうなだれたが、真後ろから来られては仕方のないところ。気を取り直して迎えた準決勝はもちろん巴とセット。結果は捲った巴を三住が捕らえてワンツーを決めたのだが、肝心なところで巴がインを突くなど一瞬ヒヤッとさせられた。「あいつはセンスがない。4番手を取ってそのまま走ればいいだけなのに内に行ったりして。たまたま立て直せたけど」と2人で決勝進出も厳しい言葉を並べた。決勝もいったんは抑えて出た巴だが金子哲大に叩かれ、雨谷の捲りに屈した。三住はバックで切り替え3着に突っ込み何とか地元の意地を見せた。
 来期はS級復帰が確定的。「多分、大丈夫だと思う。S級は4コーナーを立ち上がってもスピードが衰えないし、気が抜けない。逆にA級は余裕がある。でもそれに慣れちゃダメなんだよね」。川崎の若大将と言われた三住も44歳。「練習じゃ若手に引きずり回されている」と言いながらも、実戦では力負けしない。目標がなければ自力で切り抜ける。A級では勝って当然。もちろんプレッシャーはあるがそれを楽しんでいるようにも見えた。特昇、若手ならいざしらずだが、三住ならその可能性はありそうに思えた。


川崎競輪場より