中山麗敏 神奈川 102期 A級2班
もっと積極的に、自分でレースを作るようにする
ガールズ2期生の石井寛子が参戦した今大会(6月平塚FIナイター)。前検日から石井を取り囲む報道陣は圧倒的に多かった。それもそのはず、デビュー戦の京王閣、2戦目の名古屋も優勝。2場所とも完全V。注目を集めて当然。しかし、石井に劣らずマスコミを沸かせていたのが、平塚をホームバンクにする中山麗敏。名古屋では1期生の中村由香里が石井に敗れている。だからこそ中山にかかる期待は大きかった。「ストップ・ザ・石井ですね。そのつもりです」と語っていた。
中山麗敏 神奈川・102期
予選1。最終バックから捲ったが追走の形になった田中まいにゴール前差され2着。「何で勝てないのかわからない」の言葉を残し、足早に控え室に消えた。そして迎えた予選2。最終ホームで仕掛けるタイミングがありながら躊躇。予選1とは逆に逃げた田中まいを追走し追い込んだ。「内容は決してよくないけど、勝てたことが嬉しい。1番人気だったし、ファンの皆さんの期待に応えなければいけないと思ったから我慢した」と中山にしては珍しく予選での勝利に喜んだ。
石井の9連勝、3場所連続完全Vが成るか注目された決勝。中山の動向が大きなポイントになった。中山がガールズ1期生の意地を見せて石井と真っ向勝負を演じるのか。だが、レースは強い石井に勝ってもらうような展開に。3番手から石井が捲り余裕のゴール。中山は後方から仕掛けたものの2着が精いっぱい。「石井さんが強かった。タイムもいいし、ダッシュも凄い。石井さんだけでなく2期生の動きが読めなくて、前の動きを見過ぎてしまったのがいけなかった」と反省し、うなだれた。
しかし、今開催はあまり万全の状態ではなく、体調を崩し満足いく練習ができていなかった。「それでは言い訳になってしまう。ただ、これで2期生のレベルもある程度分かったから、次からはもっとしっかりした競走を見せます」。結果的に石井に屈したが「もっと積極的に、自分で動いてレースを作るようにする。逃げて負けたらまた鍛え直せばいいんですから」と最後は前向きな彼女らしい言葉が出た。
平塚競輪場より