インタビュー

長澤彩(愛知 106期)
将来が楽しみなフレッシュガールズ
 今春5月にデビューした「ガールズ106期は強い!」の声が、早くもあちこちから聞こえてくる。もちろんその筆頭は、6戦6勝を誇る小林優香(福岡)に、3戦3勝の石井貴子(千葉)。さらに奥井迪(東京)も5月名古屋を力強く逃げ切って待望の初優勝を達成。ガールズケイリンは3年目に突入し、活性化してきている。

長澤彩(愛知 106期)
 愛知の長澤彩も「ガールズ3期生」の逸材だ。高校時代に全国大会の春高バレーに出場したアスリートで、美容師時代に自転車と巡り合い、大好きになった自転車をキッカケに輪界入り。本格的にはケイリン用自転車に乗り始めてまだ2年足らず。しかし在校4位で卒業し、卒業記念レースの勝ち上がり戦で小林優香に勝つなど、潜在能力の高さは折り紙付きだ。
 なにごとにも「前向き」なのが大きな可能性を感じさせる。「ジャンの音が聞こえないほど緊張してました」。デビュー戦は力出し切れず終わったが、2戦目は強敵・外国人(カサスロイヘ)相手にホームから積極的にカマシて初勝利。デビュー2節目の5月名古屋(1・3・②)での勝ち上がり戦では連日果敢に先行。決勝こそ奥井のパンチの効いた先行を捲くれず終わったが、前々と意欲的に攻める走りを見せ、外併走の番手でしぶとく粘り込んで準優勝した。「最終ホームから仕掛けようと思っていましたが、できなかった…。奥井さんはもちろん強かったし、私の力や脚もまだ足りないですね。悔しいですし、また練習してきます」。地元デビュー戦を優勝で飾る夢は幻に終わったが、長澤は前向きにとらえた。
 師匠の武井克敏(愛知75期)は目を細めて言う。「気持ちをしっかり持ってるし、ここというところで力が出せる子です。競輪学校の試験を受ける時も調子はよくなかったんです。最近は練習タイムが日に日に上がってきてるし、今後が楽しみです」とエールを送る。
 「まだまだ力が全然足りないけど、いつかはグランプリで優勝したい。そして記憶に残る選手にもなりたい」。これが長澤の大目標でもある。強くなりたい! そのためにはどうしたらいいか。まだ25歳だが、すでに分かっている。将来が楽しみなフレッシュガールズのひとりだ。


名古屋競輪場より