インタビュー

戸田みよ子(広島 102期)
私のスタイルでもっと上を目指したい
 華のある選手がいると、検車場は明るくなる。特にガールズケイリン開催の時は毎回、華やいだ雰囲気になる。今回の京王閣は普段以上に盛り上がった。注目は何と言っても3期生の小林優香だったが、1期生の戸田みよ子が久しぶりに元気な姿を現した。戸田と言えばガールズケイリンが始まった時のポスターに選ばれている選手。3月・奈良2日目に落車して右足ふくらはぎと太ももの内側を痛めた。腰から落ちたため、座骨神経痛まで。直後の和歌山は「痛かったけど無理して走った」結果、初日6着で2日目以降は欠場。「甘かったですね。しっかり治してからじゃないと」と反省しきりだった。

戸田みよ子(広島 102期)
 1か月半の欠場後、復帰初戦の青森は決勝に進めず、最終日も2着。「力が全然入らなかった。バランスも悪い」と笑顔が見られなかった。不安を抱えつつ臨んだ今シリーズ。初日は中川諒子を抑えるのに脚を使いすぎ、番手にはまったものの伸びを欠き4着。うなだれて検車場に戻ってきた。「フォームもバラバラ。バランスがやはり悪い」。だが、すぐに修正できるのが戸田の強み。決勝進出へはどうしても2着以内がほしい「予選2」。中川に独走を許したが4番手から直線伸びて2着。決勝進出を決めた。レース前、マット強いて四つんばいになり、ヨガでもやっているような戸田の姿があった。「初日がひどかったから腹筋に刺激を入れていたんです。その効果が出ましたね」と目尻を下げた。決勝は小林と中川のマッチレースで4番手のまま4着で終えた。
 「まだ本調子じゃないけど、しっかり戦える手応えは掴めたと思う。私には私のスタイルがあるから、それでもっと上を目指したい」。戸田のいうスタイルとは追い込み。食らいついたら離れないしつこさ、強さがある。ビジュアルだけでなく実力も兼ね備えているのは誰もが分かっている。雨のち晴れ。そして曇りの3日間だったが、次に会うときは3日間、晴れ(笑顔)に期待したい。


京王閣競輪場より