インタビュー

原田研太朗(98期 徳島 S級1班)
怪物への挑戦状
 怪物・深谷知広を追って、阿波の若武者のチャレンジが始まった。振り返れば昨年2月の高松記念決勝が最初の一歩だったか。一昨年の7月にS級昇格。同年9月に初優勝。次の目標と話していたGIII決勝進出も果たした。しかし…。深谷に力の違いを見せつけられた。先行するつもりがあっさり主導権を奪われた。それでも2車だった深谷ラインの3番手に付けた。巻き返しへ全力で踏んだが、深谷のスピードに圧倒された。あっさり押し切られてラインのままの3着に終わった。「何もできなかった」とうなだれた完敗だった。
 それから1年余りがたった。高松宮記念杯、寬仁親王牌、オールスター、競輪祭、日本選手権とGIの舞台も経験して自分のいる位置も確認できた。デビューから貫いてきた先行主体のスタイルは変わらない。「まだGIは出てるだけで、戦えてないけど自分の中で少しずつ力が付いてきた手応えはあった」と粘れる航続距離も伸ばしてきた。

原田研太朗(98期 徳島)
 今年に入りあっせんの合間の期間が多く取れて、計画的に練習が出来るようになった。その成果がこの春から夏にかけてでた。それが4月の伊東温泉・共同通信社杯の2日目から始まった10連勝だった。6連勝目の岐阜FI決勝では先行で世界の強豪ビノクロフの反撃を許さなかったばかりか連係した小倉竜二―香川雄介と四国先輩の追い込みも封じた。ゴール後はシャイな原田には珍しく派手なガッツポーズも飛び出した。「準決で練習でもアドバイスをもらっている小倉さんともワンツーを決められたし、決勝は何よりも先行で優勝できたのがうれしかった」と喜びを爆発させた。続く高知FIも完全Vを果たし、勢いはまだまだ続くと思われた。6月の川崎記念GIII2日目の優秀戦で連勝は10で止まった。「踏み出しで痛みもあって、粘りも欠いた」と直前の練習の落車で肩鎖関節を痛めた影響も否めなかった。
 
 「もう1度、体調も気持ちもリセットして、深谷さんや他の強い人と戦って以前より強くなってる自分を確かめたい。164cmと上背はなくても体重を増やし大ギアも克服してきた。今後の4倍未満のギア規制はむしろ追い風ととらえている。瀬戸内・小松島の海原からの風に乗って現れた小さな巨人のG戦線での挑戦に注目だ。


小松島競輪場より