インタビュー

村上 博幸 京都 86期 S級1班
だから自分を信じる
 「KEIRINグランプリ2014」のメンバーが決まった競輪祭。平原康多が優勝して、岩津裕介が獲得賞金で9番目のイスをゲット。そんな中、今年のグランプリ出場を1番乗りで決めた村上博幸も4日間、奮闘した。直前の奈良は腰痛が悪化して欠場を余儀なくされた。練習でも満足いく走りができず、不安を抱えたままの参戦でもあった。それも3月のダービー以来のGIでもあった。

村上博幸 京都 86期
初日は1レース。「1レースを走るなんて記憶にない。緊張しますね」と語っていたが、稲垣裕之の先行を寸前で交わし白星スタート。検車場に満面の笑みを浮かべて引き揚げてきた。「稲垣さんのお陰。体はきつかったけど気力でカバーしました」。今年2個目のタイトルへ好スタートを切った。しかし、二次予選は6着に敗れ、早くも優勝戦線から脱落してしまった。3日目の特選も6着。それでも気持ちは切れず、最終日は三谷竜が先行し松岡健が番手まくり。3番手の村上が直線で松岡を捕らえシリーズ2勝目を飾った。超一流選手として、最後まで勝利にこだわる姿勢は、詰めかけた大勢のファンから拍手が沸き起こった。
レース終了後には多くの報道陣に囲まれ「今回はいい勉強にもなった。GIが久しぶりだったから、走り方がFIのようになっていたかもしれない。それに気づけたことは大きい」と大一番を控えた開催でまた一つ成長できた。近畿からは兄・義弘と地元の稲川翔との3人でグランプリに臨む。「前回僕がグランプリを勝った時、自分がやってきた事が間違っていなかったと思った。今回も2月の全日本選抜で優勝できて、そう思えた。だから自分を信じる」と語気を強めた。腰の状態もよくなってきており、2度目のグランプリ制覇の可能性は限りなく広がった。


小倉競輪場より