インタビュー

坂本 健太郎 福岡 86期 S級2班
ギア規制
 今期からギア倍数の規制がかかった。規定は4倍未満までしか使用できないということで、3.92ギアと93ギアを使い分けながら、そこに軽いギアをどうやって挟み込んでいくかが選手たちの主流となりそうだ。

坂本健太郎 福岡 86期
 そこで、ギア規制の弊害やメリットはどこにあるのかを坂本健太郎に聞いてみた。彼は父親に連れられて、幼少のころから競輪を見て育った見巧者であり、レースの分析や作戦の組み立ても非常に綿密。九州地区きっての頭脳派レーサーとして名が通っている。  「ギアが軽くなって一番に得をするのは足のある追い込み型。だって、大ギア化する以前って追い込み有利だったでしょ。昔からあった本来の競輪に戻っただけ。実際にこれまでギアに乗って逃げ切っていた選手が次々に交わされている。オレ? 自分は元々4.08ギアまでしか使っていなかったし、(弟の)亮馬と一緒で大ギアブームに乗れなかった側。そんなに影響はないんですよ」 確かにS級戦をみていると、先行した選手が失速し、追い込み選手の台頭が増えたし、ライン3番手から突き抜ける〝交わしの交わし″で決まるシーンも何度かみた。
また、先日の和歌山記念で起きた落車渦をみてもわかるように、足かせの取れた追い込み選手が身軽になり、ヨコへの動きも活発化。足をためにためて、内へ中へとコース取りに神経をそそぐ彼らにとっては、好景気を迎えつつある。
それでも、自力型に関しては、坂本の話を聞く限りはすべてが不利になったというわけではなさそう。位置取りなどにはそれほどこだわらず、大ギアでの一発勝負に身を任せていた面々がもろにダメージを受けているようだ。「昔(の軽いギア時代)と比べて誘導のペースが上がっている。大ギアだったら影響はあまりないんだけど、軽くなると…。まだまだ自力型にとってきつい条件がけっこうあるんですよ」
 しばらくは、去年とは違ったレース展開が続くと思われる。我々も選手と同様に、順応力が求められる。車券推理を立てる際は、もうひとひねりする必要がありそうだ。


久留米競輪場より