インタビュー

松浦悠士 広島 98期 S級2班
上昇一途の24歳
 タテあり、ヨコあり。しっかりと自分のレースを見せた。四日市記念の一次予選。中団を確保すると7番手から仕掛けてきた選手をけん制。直線では鋭い決め脚を発揮して2着に食い込んだ。これが初めての記念予選突破。自然に白い歯がこぼれた。「今はS級でもしっかりと走れているし、戦えていますからね。考えていた展開とは違ったけど、いいレースができたと思う」。

松浦悠士 広島 98期 S級2班
 今期が2度目のS級。前回は落車の影響で力を出すことができなかった。ただ、そんな中でも自分に何が足りないのかを知り、明確な課題を持ってA級の1年を過ごした。「まずは脚を戻すために乗り込み量を増やしました。タテの脚がないとS級では戦えないことも分かったので、そこを意識して練習しました」。
 満を持しての今期のS級再昇級。ギア規制も追い風となっている。対戦相手を研究し、展開を想定したうえで戦うこと重視しているだけに、大ギアによる力任せの競走ができなくなったことは好材料でしかない。「以前は位置取りに関係なく勝てたけど今は違う。最低でも中団にこだわってやっています。ギア規制を見据えて、A級では3・85で走っていたんですよ。やはりギア勝負ではなく展開を読んだうえで戦えるのはいいですね」。
 今年の目標はS級1班。手応えはある。「正直に言って、A級は勝てても達成感がなかったし、早くS級に上がりたくて仕方がなかった。今はやりたい練習ができているから、S級で戦っていて本当に楽しい」。理想の選手も明確に頭の中に描かれている。「武田(豊樹)さんと平原(康多)さん。もちろん力は違うけど、戦い方が似ている。競走得点があれば先行してバック本数を増やしたいと考えているんですよ。やはり逃げのカードは持っておいた方がよいと思いますから」。上昇一途の24歳。車券的にも狙いたくなる選手である。


四日市競輪場より