インタビュー

永田秀佑 長崎 103期 A級2班
西九州地区、期待の自力型がバンクを疾走
 脚質は、後からみるみるとスピードを乗せていく典型的な地脚タイプ。じわじわと加速していき、一旦かかるとどこまでも踏んでいくのではないかと錯覚させる。もっとも長所を生かすには押さえ先行が最適で、距離を稼いで押し切るのが王道の勝ちパターンだ。
 ただ、S級クラスで善戦していた上位を相手に力強い勝ち方をみせることもあれば、5~6点ほど競走得点の違う格下を相手に簡単に負けることも。いい時と悪いときの振り幅が激しく、まだまだ荒削り感は否めない。実戦を通して精度を高めていくことがこれからの課題だ。もちろん本人も「まだまだ弱いし、スロースターターなので焦らず地道にやります。それに、もしも自分が強い選手だったら、チャレンジでとっくに特進していますよ」と自覚しており、焦る様子は微塵もない。

永田秀佑 長崎 103期
 4月の岐阜で今期2度目の優勝を完全Vで達成すると、その後もコンスタントに決勝へと進出している。岐阜では実力者・高木和仁(福岡・76期)を準決、決勝で振り切り、5月久留米の決勝は番手の西田大志(福岡・98期)のVに貢献した。
 長い距離を踏んで脚を使っており、しかも地元の西田が早めに踏み込むなか4着に踏みとどまったのはさすがだった。
 「2月に1ヵ月間、あっせんが止まったんです。今まで大きな怪我をしたこともないし、あれだけ時間が空いたのは初めてで。おかげでまとまった時間、練習ができた。あとは4月の玉野で練習用のフレームをぶっつけ本番で使ったら、いい感じでかみ合った」
 「自分は横の動きができない。っていうか、やってもできないと思う。それなら自力で頑張ろうと。『先行』でラインの先頭で走るって、なんかかっこいいじゃないですか」
 決して層が厚いとはいえない西九州地区に、骨のある先行選手が誕生しそうな予感だ。競走スタイルと同様に、地道にゆっくりとピッチを上げていく。


佐世保競輪場より