インタビュー

佐藤友和 岩手 88期 S級1班
完全復活。
 完全復活。その言葉が現実味を帯びてきた。厳密に言えば完全復活へ手応えをつかんだが正解かもしれない。佐藤友和が今、再び大舞台での活躍を誓った。昨年は体調不良成績も散々。これがあの佐藤かというくらいの状態だった。果たして今はどうなのか?特選は竹内雄作に先行争いを挑み9着。しかしながら竹内を相手に真っ向勝負した結果。二次予選は8番手に置かれる苦しい展開もまくり、佐藤慎太郎には差されたが2着。「慎太郎(佐藤)さんが強かったって。いい時の友和に戻ってきているって言ってくれたんです。自分ではいい感じだと分かっていても、慎太郎さんが言ってくれるのは真実味があります。だって、僕のいい時を知っているんですから」。

佐藤友和 88期 岩手
 決勝進出へ向けた準決は再度、竹内と対戦。結局8着に敗れたが竹内も4着に沈んだ。「今の竹内君が準決で飛ぶなんて考えられないでしょ。僕は負けたけど、僕の走りが気になったからこそ竹内君が4着になったんじゃないかとおもう」。最終日は目標の房州輝也が不発も2センター過ぎから踏みだし快勝した。4日目にしての初勝利も、確かに今後につながる動きを見せてくれた。
 体調を崩した昨年。77キロあった体重も68キロまでになってしまった。練習したくてもドクターストップがかかるほど。「食事も制限されましたし本当に辛かった」。今年2月から練習もオーケーになったが、いざレースとなっても力を余してゴールすることが多々あった。それでも戦える喜び、また大舞台に立ちたいという気持ちは強くなっていった。「今思えば、体調を崩していた時は悔しいとかあまり感じなかった。でもそれってプロとしてはダメですよね。体調不良のせいにして目標も低く設定していたかもしれない。甘かったですね」。戦う気持ち、一流レーサーのプライドがふつふつと蘇ってきた。「まだまだですよ。でもね、必ず元の舞台に戻ります」。決勝には進めなかった今開催。しかしながら戦う気持ち、目が完全に元の佐藤に戻っていたことも事実。これからのシーズンは佐藤が最も得意にする夏。自らを夏男というほどだ。状態は目に見えて良くなっている。今後のGI戦線、佐藤友和から目が離せない。


宇都宮競輪場より