インタビュー

戸田康平 香川 101期 S級2班
パワー強化で白星量産中
じわじわと、前進を続けている。レースではメリハリの利いた先行、まくりで必ず見せ場を作り、ファンの信頼度もグングン高まっている。近況は競走得点も105点前後をキープ。「好調の要因ですか? コケてないことですかね」と冗談半分で笑うが、昨年12月の奈良FIからずっと、ひと開催に必ず1つは白星を挙げるという記録を継続中だ。その中には、1・6・1・2着と全国に名を売った5月の函館記念も含まれる。一次予選は格上の鈴木謙太郎(茨城)らを相手に、打鐘4コーナーから強烈なカマシ先行。風を切り裂いてマークの島田竜二(熊本)まで完封し、逃げ切って1番人気に応えた。二次予選も果敢に先行したが、後位で高原仁志(徳島)と東龍之介(神奈川)が競る展開に。結果、援護がもらえず小泉俊也(岩手)にまくられ6着。だが、翌日の特選ではダービー準Vの桑原大志(山口)を連れてロングまくりで1着。最終日の優秀も逃げて2着に粘り、気を吐いた。

戸田康平 香川 101期
追加で参戦となった和歌山「全プロ記念」。脚力自慢の機動力型がそろったが、ここでも戸田の勢いは止まらない。初日の選抜戦は、ヤンググランプリ覇者の渡邉雄太(静岡)に主導権を握られたが、山本伸一(京都)が仕掛けた上を一気にまくって1着。連続白星記録を12場所に伸ばして、渡部哲男(愛媛)とのワンツーを決めた。「反省点はあるが、ワンツーでよかった。踏んだ感じも悪くない」と上々の手応え。最終日の「ダイナミックステージ」は一転積極駆けに出たが、3番手から山崎芳仁(福島)にまくられ9着。「強い選手と戦えて楽しかった。自信になりました」と、大敗にも先へ続く道を見失うことはなかった。
1000mタイムトライアルでは、高校選抜で全国制覇の経験もあるスピードレーサー。デビュー当時は自力型が手薄だった四国で、大いに将来を嘱望された。2014年にはチームスプリントで「全プロ大会」を制し、「寬仁親王牌」に出場。今年の「全プロ大会」は同種目で6位だったが、今の好調さが続けば3年ぶりのGI出場も十分可能だ。「今年からタイヤ引きの練習を始めて、体も大きくなりました。先行して粘れるようになったし、もっとパワーを付けたい」。同期の三谷竜生(奈良)のダービー制覇にも刺激を受けて、さらなる高みへ突き進む。


和歌山競輪場より