インタビュー

元砂勇雪 奈良 103期 S級2班
再びS級の舞台に戻ってきた。
 その初戦となった6月の武雄FIで(5)(1)(9)着。いきなり底力を示した。それでも本人は「決勝には乗ったけど全然、内容が伴ってない。特に初戦はペースが速かったし戸惑いがあった」と反省。見据える先が高いところにあるからこそ決勝進出も素直に喜べなかった。

元砂勇雪 奈良 103期
 今年からA級に降級していた。やはり本来の力は抜けていたため、出場した全てのシリーズで決勝に進出。一発勝負のレインボーカップA級ファイナルを含め、8場所連続の優勝を果たした。完全Vを3つ並べることはできなかったが、簡単にできることではない。一時期は低迷していたものの、先行基本の爆発的な機動力は完全復活した。
 そして、迎えたS級2場所目となる名古屋FI。予選、準決ともに打鐘過ぎ先行を敢行。初日は番手の金田健一郎に差されて2着、準決は番手・有賀高士に決勝切符をもたらしたものの自らは6着敗退した。「初日は2着に粘れているし、ラインで決まった。以前だったら3、4着だったでしょう。いい先行ができたと思っています」。ただ、最終日の特選は最終ホームで流していたところを東龍之介に叩かれて完敗。「落ち着きすぎていた。せっかく2日間はしっかり点数を取れているのに…」と、再び反省するしかなかった。
 それでも今は敗戦と反省が全て糧になる時期。最終日のふがいない内容に落ち込む姿はあったが「前回、S級にいた時よりも走れているのは確か。それにこうして悩まなければならないところもS級の面白さなんだと思う」。本当の勝負はこれから。7月10日からは地元奈良のFI戦。楽しみな近畿の若手の一人だ。


名古屋競輪場より