インタビュー

若松孝之 三重 96期 A級1班
買い続けて損はない選手
 徹底先行の後輩との決勝連係。絶好のVチャンスを逃すはずはなかった。最後は積極的にレースを運んだ伊藤稔真(111期)を余裕十分に差し切り。A級では役者が違うところを改めてアピールした。「四日市での優勝は初めて。やはり、ホームバンクだからうれしいですね。今日はホームが重くて進まなかったけど、自力型がそろう細切れ戦で作戦通り先行基本で戦ってくれた稔真君がよく頑張ってくれました」。A級でも地元優勝は格別。仲間からの祝福に自然に表情は緩んだ。

若松孝之 三重 96期
 再びA級で戦う今期。失格による降級で、脚力が落ちたわけではない。むしろ、S級でも大敗するケースはほとんどなく、常に勝ち上がりを狙えるレベルにあった。それだけに、今期の戦場がA級であるのはもったいない限り。モチベーションの維持こそが重要なカギになる。「まずは一戦一戦を取りこぼすことなく、決勝を外さないようにしたい。前回のA級は優勝2回。今回は月に1回は優勝したい。7月はいきなりノルマを果たせなかったんですが…」。
 言うまでもなく練習環境は抜群だ。浅井康太を筆頭に、柴崎兄弟、坂口晃輔、伊藤裕貴ら実力者がずらり。今回の優勝をもたらしてくれた伊藤稔真も力を付けてきている。中でも影響を受けているのは、やはり浅井。「本当に勉強になる。僕も浅井さんと同じで、ウエイトトレーニングはしない。自転車を意識しながら上手に動かせば、筋肉は付くべきところに付く。鏡もあまり見ないんですよ。乗って感覚で分かるようにしたいから。全て浅井さんのアドバイスですが、納得することばかり」。
 見据えているのは来期再復帰のS級。いや、1日も早く昇級することが目標だ。「9連勝できるのならしたいですね。展開が流れてくれて、道中で脚を使わなくてもすむS級の方が僕は合う。目標不在の場合は自分でやりますが、目標が不発だった場合にどうリカバリーするかですね」。買い続けて損はない選手だ。


四日市競輪場より