インタビュー

郡司浩平 神奈川 99期 S級1班
タイトル戦線へ
 ラインの結束。その結果だろう。GIII小田原記念・北条早雲杯争奪戦で、郡司浩平が、昨年4月の川崎以来、4度目のVを飾った。小田原記念は2度目。「地元のプレッシャーはあったが、近藤隆さんが気持ち良く先行してくれた。清水君の巻き返しが思いのほか早かったが、出切られた後は冷静に対処できた」と振り返った。その言葉通り、清水裕マークの井上昌をどかして、最終3コーナーからまくった。2着も3番手を回った中村浩で南関ワンツーを見事に決めた。

郡司浩平 神奈川 99期
 昨年の今頃は「KEIRINグランプリ2017」の出場に向け、激しい賞金争いを演じていた。結局、グランプリには出られず、補欠で12月27日、平塚競輪場に姿を現した。「そうでしたね。でもいい経験になった。今年は勝ち上がりでは勝てても、決勝でなかなか勝てなかった。だからこの優勝は本当にうれしい。今後のGI、IIにつながる」と反攻を宣言した。
 2日目の「優秀」だった。近藤隆、中村浩、桐山敬が勝ち上がり、連係も考えられた。しかし郡司は「自力」と断言。千葉勢との真っ向勝負を選択した。「桐山さんもいるし、連係したら誰かが4番手になってしまう。優秀だし力勝負がしたかった。」有言実行。打鐘前に先頭に立つと、清水の上昇を突っ張った。突っ張るだけではなく、3着に逃げ粘ったのだ。8番手からまくった近藤も強かったが、郡司のレースの方が際立っていた。準決勝も近藤のまくりを余裕で差し、状態は日を追うごとに上向いていた。
 昨年は見られなかった、落ち着きぶり。グランプリに出場できなかったことが、一回りも二回りも成長させたのだろう。残るGIは「寬仁親王牌」と「競輪祭」。今月にはGII「共同通信社杯」もある。この記念で見せた成長ぶりなら、タイトル戦線で大暴れすること間違いなしだ。


小田原競輪場より