インタビュー

窓場千加頼 100期 S級2班 京都
急上昇!
 急上昇だ。今夏前まで98点前後だった競走得点は、105点近くまで到達。ずっと停滞気味だった窓場を変えたのは、ひとつの勝利だった。「7月のいわき平(FI)の準決勝です。早坂秀悟さんと佐藤慎太郎さんの地元本線に勝てたんです。強気のまくりではなかったのですが、自分は戦えるんだと気付いた。気持ちが変わりましたね」。脚力は備わっていても「レースで気持ちが左右されるタイプ」と自認。しかし、夏の夜の1勝が勝利以上に価値がある自信をもたらした。

窓場千加頼 京都 100期
 その自信が確信に変わったのが続く8月の松戸記念。一次予選2着。二次予選1着。準決勝こそ8着に終わったが、最終日はバックを取っての1着。気持ちで負けるレースがなくなった。「レースで課題を見つけて練習で修正。そして次のレースで練習が間違っていなかったことを確認。好循環ですよね。自分でもうまくいっていることが分かる」。
 こうなれば、さらに上の舞台を目指すのみ。もっと強くなりたいという窓場の視線の先にあるのは、まだ出場したことがないGIだ。「京都は必ず誰かがGIに出場していて、練習に行けば必ずGIから帰ってきた選手がいる。いろいろなことを教えてもらえるんです。来年こそは出たいですね」。
 そして、もう一つ、志しているのが競輪界最強の男の走りだ。映像で見る圧倒的な競走。目に焼き付いて離れない。「僕はまだ力不足。でも脇本(雄太)さんのあのスピードと継続距離が僕の目指すところ。脇本さんの番手に付けた選手が京都にはいるから、どんな走りなのか、どんな練習をしているのか、間接的にですが聞かせてもらってます。勉強になりますね」。
 GI出場の前に、まずはウィナーズカップの権利取り。チャンスはある。「地元の向日町記念も来年は呼んでもらえるように頑張らないと。調子のいい今年こそ走りたいのですが、それは仕方がない。とにかく攻めの姿勢で頑張ります」。まだまだ強くなる男だ。 


福井競輪場より