インタビュー

原田研太朗 徳島 98期 S級1班
夢の大舞台へラストスパート
 競輪祭の開催前時点で賞金ランキング8位をキープしている原田。「グランプリは競輪選手になった以上、夢であり目標であった。それが、今、手に届くところにある」と、表情を引き締めている。

原田研太朗 徳島 98期
 今年は2月四日市の「全日本選抜」で213(7)と3度目のGI優出を果たすと、3月松山の「ウィナーズカップ」で821(3)、6月岸和田の「高松宮記念杯」で171(3)の大活躍。「自分でも出来過ぎと思っている」と苦笑いだ。この快進撃で賞金ランキングが上がり、初のグランプリ出場が視野に入ってくると「自分では意識しないようにしているのですが、やはり無意識のうちにプレッシャーを感じているのでしょうね」と、7月松戸の「サマーナイトフェスティバル」811、8月いわき平の「オールスター」9398、9月高知の「共同通信社杯」7153、10月前橋の「寬仁親王牌」で663故と大ブレーキ。
 「報道関係の方から、グランプリに対する質問が増えまして…。ここ最近は成績が悪いから、まずは目の前の一戦一戦を集中して走っていくだけという感じの月並みな答えしかできなくて申し訳ないと思っています。もっと景気のいいコメントが出せたらいいのですが」と、はにかむ。「ここ最近は、どうせプレッシャーを感じるのなら、思いっきりグランプリを意識して走ることも必要なのかも」と、開き直りの心境も吐露する。
 勝負は11月小倉の「競輪祭」。「今はそこをメインに練習をしています」とキッパリ。さらなるパワーアップを目指して「サマーナイトの時に新車を試してみたが、しっくりいかず。これじゃダメと思って高知の共同杯の時に別のフレームに替えたが。これも合わなかった」と、スランプの原因のひとつははっきりしている。「以前から使っているフレームに戻した」という久留米S級シリーズの初戦は逃げる鈴木裕(千葉、92期)を4番手2角から畑段嵐士(京都、105期)がまくり、さらに6番手に控えた真船圭一郎(福島、94期)が仕掛け、3コーナーは3車並走のような形になったが、その外を豪快に巻き返していた原田。周囲の選手が「やはり底力が違う」と、息を飲んでいた。それでも本人は「同県の先輩からは脚落ちしていると指摘されていますから、久留米が終わってから競輪祭まで、日もありますから、しっかり仕上げておきたいと思う。まずは、目の前の一戦一戦に…、あっ、また同じことを言ってしまいそうになりましたね」と照れ笑い。初のグランプリ出場に期待したい。


久留米競輪場より